251
繊細でストレスをためやすい人は、体が緊張して血流が悪くなり、体温が下がりやすい傾向がある。
それを改善するには、暖かい格好をするとか温かい食べ物を食べるなど、物理的に体を温めることに加えて、リラックスするように、意識的に自分がしたいように体を動かす活動と、しっかり休む必要がある。
252
トラウマを経験した人は、不快な状況に対して、心身が過敏に反応しやすくなり、他人の表情、声、態度や、天気や温度の変化など、些細なことが嫌悪刺激になってしまうことが多い。
それらを感じとると、これまでの態度が一変し、突然感情的になったり、引きこもったりと心身に大きく影響してしまう。
253
毒親は、自分の感情だけで子どもに怒ったり、酷い態度をとったりする。
子どもがどんな気持ちでいるのか、何を考えているのか、子どもの立場に寄り添うことなく、常に自分の快・不快や感情をベースにして日常を過ごす。
そういうことが原因となって、子どもは親の愛情や思いやりを感じれなくなる。
254
複雑にトラウマがある人は、日常の些細な出来事に危険を感じて、体が緊張し、膨大なエネルギーがたまりやすい。
それを何らかの方法で発散するために、声を出したり体を動かしたりする。
一方で、家庭や学校、職場は、そのような状態の人を問題と見なされて、体を規律・管理して鎮めさせようとする。
255
繊細すぎる人は、些細なことであっても、想定外のことが生じると、そのことが頭から離れなくなり、すぐに解決しないと落ち着かないことが多い。
通常とは異なる状態をそのままにしておくことに耐えられず、問題解決のために、頭で思考し、原因を分析し、そのことに囚われ、過緊張に陥りやすくなる。
256
複雑なトラウマを経験している人は、些細なことでも生命の危機や危険を感じてしまい、交感神経や背側迷走神経が過活動になっていることが多い。
トラウマからの回復には、安心・安全な環境作りから、長い時間をかけて自分で安心・安全な感覚を味わい、育てていけるようにする必要がある。
257
複雑なトラウマを持つ人は、子供の頃を振り返ると、アトピー、喘息、気管支炎、鼻炎、過敏性腸症候群、ムズムズ症候群、自家中毒など既に体の症状を持っていることが多い。
日常生活が辛く、体調が悪いなかで、人間関係に疲弊していき、何かに依存したり、自分を無くしたり、思考に囚われたりする。
258
毒親のもとに育った子どもは、わからなさや虚しさ、不条理な気持ちを長く抱えすぎて、それらが心身に染みついてしまう。
自分の人生を思ったようには生きれず、人生の方向性が変わってしまい、暗い影のように悲しみを背負って生きていく。
259
複雑なトラウマを抱えている人は、外界の刺激に対して神経が繊細になる。
神経が繊細な人は、自意識過剰になるとナルシズムに陥る。
人一倍敏感になるとHSPに当てはまる。
原因不明の身体症状が続くと解離症状が出てくる。
フラッシュバックを繰り返すとPTSDになるなどトラウマ症状は多彩である。
260
家庭の中で居場所がない子は、いつも安心できず、その場しのぎをしながら過ごしている。
家族が笑ったり楽しんだりしていても、仲間に入れず遠くから見ているよう感覚で過ごす。
本当の自分は、家族に馴染めず、笑えない、何をしてても楽しいと思えない毎日で、いつも不安や場違いな気持ちを感じる。
261
トラウマが複雑にあり、凍りつく人は、吸う酸素量が少なく貧血気味で、出すエネルギーも、取り入れるエネルギーも最小限に抑えた生活です。
植物のように環境に依存して生き方になり、自分を取り巻く環境が劣悪でままならない場合は心身が枯れ始めます。
自分にあった環境に身を置くことが重要です。
262
重度のトラウマを経験した人は、その出来事が心身に塊となって刻まれており、考えや感じ方に影響を及ぼす。
些細なことも危険に感じて、心拍数の増加、喉や胸の圧迫、息苦しさ、めまい、思考停止、吃音など出る。
さらに、鬱、過緊張、パニック、不眠、胃腸障害など、人によって様々な症状が起こる。
263
家庭や学校などでいじめられてきた子どもは、他人に言われたりされたりしたことが心身に刻まれる経験をしている。
人は脅かされることが繰り返されると、体の中の塊が大きくなり、その塊に支配されて、身動きが取れずに、生きていく楽しさや夢や目標をもつ気力すら奪われてしまっていく。
264
重度のトラウマを負った人は、危険を感じる神経が繊細になりすぎて、過度な緊張と警戒で、慢性的な心身の疲労を抱えている場合が多い。
そのような人は、身体の症状や感情のあり方が急変することもあるため、事前に予定を立てて物事や仕事に取り組んだり、人に会ったりすることが難しいことがある。
265
複雑なトラウマを負っている子のなかには、権威のシステムや集団の同調圧力に神経が繊細に反応して、抵抗を示す場合が結構ある。
彼らは、学校や家庭、社会に疑問を抱き、それらに抗いながら、アウトサイダー( 社会常識の枠にはまらない)になったり、芸術家になったり、正義を貫いたりしていく。
266
複雑なトラウマがある人は、比較的安全な場所にいても、警戒心が過剰で、防衛的な姿勢を取り、心拍数が高いです。
交感神経を優位にして、アクセルを踏んだ状態でいるので、自分の体を理解して、その状態を修正していかないと、体調が悪くなり、人間関係もうまくいかず、生きづらくなることが多い。
267
発達早期からトラウマを経験している人は、警戒心が過剰になり、緊張状態が続くため、ネガティブな心理状態になりやすく、手足は冷える。
トラウマの回復には、過緊張状態に気づいて、警戒心を解く必要がある。
体がリラックスできると、手足は温かくなり、心理状態はポジティブに変化する。
268
トラウマ症状の自己感の喪失やパニック、狂気などは、完璧な風景の前では立ち現れない。
また、作業していたり、動き回ったり、役割をこなしているときも現れない。
狂気は、立ち止まったときやじっとしているとき、役割を失ったとき、疲労が蓄積されたとき、外の刺激が強すぎるときなどに現れる。
269
トラウマを経験した人は、現実をありのままに見ているのではなく、被害を受けた体や心を通して日常を把握している。
ちょっとした他人の言動にも、神経は繊細に反応して、筋肉や心臓、脳に影響が出て、深く傷ついたり落ち込んだり、激怒したりすることで痛みや疲労、生きづらさを抱える。
270
トラウマを抱えて繊細な人は、皆の輪に加わって一緒に楽しい時間を過ごしたいと願っているが、人と話すことに緊張し、何を話していいか分からず、辛い思いをするばかりなので、一人で時間を過ごすことになる。
言葉が喉に突っかかり、社交の場で楽しむことができないために生きることが辛いと感じる。
271
最重度のトラウマがある人は、崩壊への不安を無意識のうちに持ち、体を緩めることを恐れ、固く凍りついた状態にロックされる。
肩は上がり、眉間に力が入り、喉はつまり、胸は締めつけられ、足はすくみ、足元が常に揺れ動くような不安定な状態にあり、ショックなことがあると、体は崩れ落ちる。
272
崩れ落ちるトラウマがある人は、ショックなことがあると、心臓がバクバクするとか、心臓が落ちるとか、心臓が抜き取られるような感覚に陥り、体がこわばり、戦慄が走る体験になる。
地に足がつかず、不安定な状態にありながらも、他人から見たら、何も起こってないように見えるため、理解されない。
273
複雑なトラウマがある人は、本来危険でないものにまで、脅威に感じて、凍りつきや過覚醒の反応が出てしまうため、社会の中で生活することが難しくなることがある。
人は脅かされるたびに、神経がいきりたち、感覚の過敏さが増すが、その限界を超えると、感覚が麻痺して、うつや解離症状が出てくる。
274
過酷な環境で生き延びた子どもは、一人で生きていく力を育てるため、早すぎる成長をしていく。
弱音を吐けず、甘えられず、完璧主義者で、自分を責めて、引っ込み思案で、周りの世話までしてしまう場合もある。
子どものパーツをどこかに置いて、子どもらしい感情を持たないまま成長していく。
275
過酷な環境でサバイバルする子は、早すぎる成長を遂げるため、子供の部分が成長することなく、大人と子供で断片化することがある。
日常生活を送る人格は、自分に大丈夫と言い聞かせて一生懸命に生きるが、自分の子どもの部分を恥ずかしい存在として隠して、自分自身に思いやりを持てないことが多い。