毒親を持つ子の一番の悲劇は、普通の人間関係だったら、絶対自分から意識的に関係を結びたくないような人だからです。 例えば、暴言を吐く、態度の豹変する、何かに依存傾向がある、金銭感覚が狂っている。 でもそういう人が親である場合は、子供は関係を切ることができないことが最も辛いことです。
毒親というのは二面性があって 外では、世間体を気にして人の反応を伺いながら、良い人を演じます。 しかし、家の中で、何かに怯えてイライラし、怒りのスイッチが入ると、鬼の形相になります。 子どもは、鬼の形相になる親が怖くて、自分の気持ちを抑え込み、親の正解を探します。
複雑なトラウマから発生した全身の症状を持つ人は、毎日だましだまし生きています。 体が鉛のように重たいとか、ヘドロにまみれて気持ち悪いなど…。 心が折れてしまった人は、生きながらに死んだような感覚になり、何年も真っ暗ななかで生きて、絶望や無力感、焦燥感のなかに沈み込みます。
赤ん坊の頃から緊張が強い子は、その後の人生が生きづらくなります。 特に、親が危機や恐怖を与える張本人だったり、体が不快だったりすると、神経発達が阻害され、心身に大きな影響が出るでしょう。 赤ん坊の頃から、心地良く過ごせた子は、親密な他者と繋がり、社会の中で居場所を見つけられます。
機能不全家庭で育ち、解離傾向がある人は、息を潜めて、自分の身を隠し、心拍や体温、呼吸が少ないです。 日常生活では、自身が持っているエネルギーが低いため、体力がなく、とにかく疲れます。 問題や揉め事を起こしたくなく、楽に生きたくて、自分の世界にこもり、静かに目立たないようにします。
うまくいかないことが続くと、人生に疲れてしまって、あの時から時間が止まったような感じで成長ができなくなります。 十分な睡眠時間が確保できず、心身にストレスが蓄積され、息切れして、体の節々が痛み、手足は冷え、体力は奪われていき、元気なく、自分の殻に閉じこもりたくなります。
痛ましいトラウマがある人は、過去の苦しみに引きずり込まれると、脳が騒がしくなります。 トラウマは人の体を石に変え、フラッシュバックします。 石のような体は、何者かに掴まれているように感じ、手足は冷たく、頭や体の中には、ヘドロのようなものがこびりつき、ズブズブと沼に沈み込みます。
トラウマから解放された人は、仰向けで大の字になっても安心して眠れます。 トラウマがないとは、みぞおち付近の緊張や塊がなく、体を伸ばしたり縮ませたり、しなやかです。 一方、トラウマがある人は、体をギュっと縮めないと安心できません。 ずっと体を縮めて、神経が昂り、考え事をしています。
トラウマ化しやすい人は、 体が弱い 親の機嫌に振り回される 他人の目を気にする 音や匂い、言葉、気配に過敏 過緊張 行動が受動的 最悪の事態を想定 トラウマにならない人は、 体が強い 親から愛情をもらう 人の目が気にならない 思いついたことを話せる 行動が能動的 安心感 根拠のない自信
自己愛性パーソナリティ障害の人は、繊細で敏感で、自意識過剰ですが、無力な部分があるので、実際の自分より大きく見せています。 彼らは、幼いうちから、不条理な在り様のなかで戦略的に生きてきて、自分は正しいと思っており、自分の思う通りにいかなくなると、苦しくなるという生き方です。
就寝時間は夜11時、必要睡眠時間は8時間は寝たほうがいいです。 過覚醒の人は、睡眠時間が短くなり、低覚醒の人は、寝すぎてしまいます。 健康な人は、覚醒度がゆっくり下がり、まどろみの中で眠れますが、トラウマがある人は、気絶したような形で寝ていて、歯ぎしりが酷く、睡眠の質が悪いです。
家や学校、社会の中で、脅かされ続けている人は、過覚醒状態で、闘争、逃走のサバイバルモードで生活しています。 自分を脅かしてくる存在がとにかく苦痛で、緊張と怯え、次に何か起きないかと目と耳を澄ませて、神経が張りつめています。 長年このような生活が続くと、複雑性PTSDの症状に至ります。
トラウマに遭った人が、それ以降も頻繁に被害に遭いやすい理由は、解離症のトラウマ再演と… 長年に渡り、脅かされ続けた人は、体に恐怖が埋め込まれ、姿勢、目線、声、表情に恐怖心が現れています。 加害者はその人の恐怖心をかぎ分け、弱って跳ね返す力のない個体を見抜いてターゲットを選びます。
親が頼りないとか、親子なのに他人みたいによそよそしい場合は… 子どもは大事なときに相談しなくなり、本音や本当の感情を抑えて、偽りの姿で生活します。 肝心なときに相談できず、親からまともなリアクションがもらえず災いしかもたらさない場合は、子どもは何も共有しなくなり、心を閉ざします。
愛情不足で育った子は、愛情をもらうことに執着していく場合があります。 本来ならば愛情そのものにそれほど意識しないで生活したり、愛情を与えることを考えたりすることが多いです。 しかし、愛情に飢えて、孤独な思いを経験した子は、その不足感を埋めるように行動する可能性が高くなります。
夫婦の仲が悪く、面前DVを見ている子どもは、親の怒りを和らげようとか、居心地のいい家を作ろうと奮闘します。 トラウマを抱えて敏感な子ほど、家族を支えようとします。 しかし、いくら頑張っても、親に脅かされる日々が続くと、精神疾患になり、家族に幻想を抱く部分と、憎む部分に分裂します。
毒親を持った子どもにとって苦しいのは、たとえ大人になり親と離れた所で住むようになっても、親が病気になるとか、老後の世話が必要なときに、一番初めに子どもに責任がとわれるという状況にあります。 親子、家族であるというつながりゆえに、その圧力から逃れられないことが辛い原因になります。
生きる死ぬか生存モードの人は、過緊張か崩壊しています。 トラウマにロックされて、息が浅く、喉がつっかえ、奥歯を噛み締め、肩こり、手足の冷え、痺れ、胸の痛み、体の怠さ、節々が痛みます。 トラウマセラピーでは、震えやダイナミックな動き、演劇などを通して、温かく気持ち良い体に変えます。
家族の中に脅威の対象がいると、脳が思考中毒になり、臨戦態勢に入ります。 過覚醒になると、眠れなくなり、まともな生活が送れません。 食欲を失うと、摂食障害になり… 不安や心配が強いと、強迫性障害になり… 意欲を失うと、今まで出来ていたことが急に出来なくなって、自分の価値を見失います。
人間社会では、よい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあると言われます。 しかし、人のことを良く思い、家族や社会を良い方向にしようと頑張ってきた人が、不条理な目に遭わされて、ずっと報われなかったら、心がすさんで、恨みつらみになり、家族や社会が鬼を目覚めさせます。
発達早期にトラウマがあると、周りの反応に敏感で、人一倍傷つきやすい子になります。 親子関係のストレスを感じて、親のことが怖くなり、親の言動が信じられなくなり、自分が嫌われたと思い込むことがあります。 親に気に入られようと自分を犠牲にしたり、自分だけが楽しむことに罪悪感を感じます。
人はどうせ死ぬから、細かいこと悩んでいても仕方ないよ。 人との関係とかああだのこうだの悩んでいても、死ぬ直前には取るに足らないことだと思うのかもしれない。 だからできるだけ自分がしたいことを心に素直になってやっていくことがいいのかもしれない。
愛情不足で育つ子供は、小さい時から寂しくて、元気がなく、その不足感を何かに依存して埋め合わせます。 元気がないというのは、その子の性格や体力など人生に重大な影響を与えます。 勉強や運動に集中して取り組むことが出来ず、将来の夢に対しても、自分にはできないと思い込むようになります。
自己愛が強い人は、激怒するような出来事に遭遇したとき、感情を抑えきれず、後先の人間関係を考えず、その怒りを対象にぶちまけます。 罵倒を浴びせかけ、殴る蹴る、叫ぶ、物を投げて壊すなど感情のままに振る舞います。 そうすることで、体の中に溜まった爆発的なエネルギーを放出して楽にします。
発達早期にトラウマがある人は、生きるか死ぬかの世界がデフォルトの場合、ナイフのように尖ります。 次々と辛いことが起こるため、物凄く神経質になり、協調性がなく、不愛想で、寄るなオーラを出します。 彼らは、既存社会の中に入ることが難しく、アウトサイダー(既存社会の外)な人になります。