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私の講演会にも意見の異なる方が来られ、質疑応答の際に議論になることもある。しかし、それが良い。そこから新たな知識の共有や、貴重な発見が生まれる。そんな大切な場を強引に排除しようとする態度は、ソ連やルーマニア、中国といった国々の手法を思い起こさせる。
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日米開戦前の昭和16年10月17日付「朝日新聞」の紙面。「国民の覚悟は出来ている。ひじきの塩漬で国難に処せんとする決意は既に立っている。待つところは〝進め〟の大号令のみ」。開戦を煽り立てたのは朝日新聞を始めとする新聞メディア。だが、敗戦後、彼らはその責任の多くを軍部に押し付けた。
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南京戦に参加した榊原主計の東京裁判での証言。「南京で火事があったというのも日本軍の占領前のことで占領後には大規模な火事はなかった」「(街が)戦前のまま残っているのは現地を見れば明瞭」「東京のそれ(空襲被害)に比較したら物の数でもない」。真の戦争犯罪があったのは南京ではなく東京。
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私が大東亜戦争の取材を始めたのは15年ほど前。当初は南京大虐殺も慰安婦も何となく「あったのだろう」と思っていた。だが、取材をすればするほど、実証性に欠けた記録や証言があまりに多いことを知った。そんな状況は徐々に改善されつつあるが、まだまだ根が深い。
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終戦後、満州から抑留されることになった一人の日本人は、連行される途中のハルビン駅でソ連兵の集団と遭遇。すると一人のソ連兵が「ユルシテ、ユルシテ」と口真似しながら、日本人女性を強姦した際の様子を得意げに再現したという。女性への戦争犯罪がどこにあったのか、公正かつ冷静な視点が必要。
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東京への空襲というと3月10日のものが有名ですが、5月25日にも大規模な空襲(山の手大空襲)がありました。500機近くのB29が約3300トンもの焼夷弾を投下。渋谷区の7割以上が焼き尽され、3600人あまりの方々が亡くなりました。この空襲のこともぜひ知ってほしいと思います。合掌。
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台南市の烏山頭ダムに建つ八田與一の銅像が修復されたとのこと。慰霊祭も例年通りに行われ、頼清徳台南市長は「像を破壊した者のたくらみは成功せず、日本と台湾の友情は以前よりも強まった」と発言。これを機に日本側も八田についてしっかりと学びたい。
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パラオのペリリュー島では約1万人の日本兵が命を落としたが、約2600柱もの御遺骨がいまだに地下壕に眠っているとされる。彼らは人知れぬ闇の中で、日本からの迎えを無言で待っている。日本の戦後社会は平和国家を自称しているが、皮膜を一枚めくってみれば、なんと残酷で無慈悲なことか。
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横田めぐみさんの御両親である滋さんと早紀江さんが少し前に産経新聞に寄せた手記を読み返していたら「国会を見ていても『もっと重要な問題があるのに』とひどく悲しくなることがあります」との一文が目に留まった。メディアも含め、私たちはものごとの優先順位を間違えているのでしょうね。
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民進党の小西ひろゆき議員は自身のツイッターで憲法9条の問題に触れた際、「刑事犯罪人で例えるならば安倍総理は強盗殺人犯である」と書き込んでいる。与野党間における論争は大いに結構だが、こういう表現はどうなのか。国会議員の失言がよく問題になるが、ネットでの書き込みはどこまでが許容範囲?
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民進党の小西ひろゆき議員にもブロックされているようだ。小西議員のことなど一度もつぶやいたことがない。それにしても彼は税金でメシを食っている国会議員ですからね。己の思想信条と異なる意見に耳を塞ぐという姿勢はいかがなものかと。というか私のツイッターごときになんと「器の小さい」ことで。
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当アカウント、香山リカさんにブロックされているらしい。面識もないし、ツイッターで香山さんの名前を出したことも一度もないのだが。私は心理学科卒なので、著作も多く拝読していたが、ネット言論とはそういうものなのか。まあ、栄誉として話のネタにします。
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もし日本にミサイルが着弾すれば、それは72年ぶりの空爆体験となる。昭和20年、一人の国民はこう詠んだ。「空襲を常なるものと思ひつつ育ちゆくらむこの幼らは」。空襲がないことを常として生きてきた戦後日本人にどれほどの耐性があるか。パニックの中でこれまでの防衛政策を恨んでももう遅い。
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朝鮮半島情勢が緊迫の度合いを強め、戦後日本の防衛政策の本質が厳しく問われる中で、相も変わらず政局に没入する議員の姿を見ていると、憤りを超えてむしろ喜劇のように映る。主権在民の日本では、そんな議員を選んだ有権者の責任が問われることになる。三流喜劇のプロデューサーは国民。
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樋口季一郎についての問合せが増えている。陸軍軍人だった樋口は、杉原千畝より2年も前に、ユダヤ難民にビザを発給し、彼らの命を救った人物。民間人の杉原に対して軍人だった樋口の存在は、戦後の過剰な陸軍批判の中で長く語られてこなかった。近年、少しずつ樋口に関心が集まるようになって嬉しい。
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先日の国会で麻生大臣が口にした「人間が生きていくうえで大事なことは、朝、希望を持って目覚め、昼は懸命に働き、夜は感謝と共に眠る。この気持ちだと思います」という言葉が穏やかに心に残る。「日本死ね」などと騒ぐよりも、こういう言葉を自然と紡げる人生を送りたいと思う。
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これまで15年ほど戦争体験者への取材を続けてきたが、教育勅語を戦争の要因として挙げる人は実は少数派。実際には「修身によって自分はつくられた」「戦後の教育よりも良かったのでは」などと語る人の方が圧倒的に多い。教育勅語をヒステリックに批判しているのは主に戦後世代。冷静な議論を。
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今年の「雑誌ジャーナリズム賞」は、週刊文春の「ベッキー不倫報道」とのこと。同賞は以前は気骨あるルポも選ばれていたのだが、近年はどうでもいい芸能ネタが大半。我が業界ながら情けないし、良識ある国民の皆様がうんざりするのも当然だと思う。もっと報じるべきテーマは山ほどあるはずなのに。
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森友学園の件は真実を適切に明らかにする必要はあるが、そればかり延々とやりあっている国会の在り方には辟易する。こうしている間にも、北朝鮮はミサイルを発射し、拉致問題は長期化、中国は領海侵犯し、韓国は世界中に慰安婦像を建てている。慰安婦像は今月、新たにドイツにも設置された。
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アウシュビッツ強制収容所の跡地は博物館となっており、かつて収容者たちが身に付けていた夥しい数の衣服や靴、眼鏡、トランクなどが天井に届くほど山と積まれている。一方、中国や韓国にある「反日記念館」は、マネキンやジオラマばかり。この違いの意味を適確に考察することが重要。