衣服標本家:長谷川(@rrr00129)さんの人気ツイート(リツイート順)

袖口の意匠も圧巻です 複雑に交差したオーストリアンノットを良くみると二種類のロシアンブレイドからつくられています 太いブレイドの両端を細いブレイドが追従するように縫い留められます もちろん全てが手作業です また、袖口には「ベルベット」があしらわれます
2つめは【発達した胸】です 筋肉質の人もまたロココ絵画のようにタスキじわが出やすいです 原因は、発達した胸の筋肉に洋服の寸法が追いついていないのです 結果、布が突っ張ってしまいタスキじわが発生します では、18世紀ロココも上記2つと同じ理由でシワが出ているのでしょうか? 答えはNOです
例えば「裾のプリーツ」 貴族の服は贅沢に布を使い、揺れ動くプリーツを設けます ところが市民の服にあるのは「プリーツ風の折り目」だけです 一見するとプリーツがあるように見えますが、実は内側で縫い込まれており、貴族のように風になびかせることは叶いません
ブーツトップはドレスコードのひとつとなり、紳士淑女の足元を彩ります 特に女性のブーツトップには、小ぶりな釦が多数付き装飾性を高めると同時に、造形美を成立させています 極端な足のカーブに沿わせるためには、無数の釦が必要なのです まだファスナーのない時代に考えらえた工夫でした
1890年【ヴィクトリアン ボディス】を紹介します 「漆黒の宝石」と呼ばれた「ジェット」を贅沢に縫い付けた1着です ジェットはヴィクトリア女王が喪服に合わせる宝石として着用し(写真3枚目)ヴィクトリア朝後期に流行しました このボディスは全身がレースで覆われ、その上からジェットが付きます
ジャポニズムの文脈から派生した衣服といえます このヴィジットは「公爵夫人モデル」と名付けられ、振袖のようなデザインが特徴的です 袖に隠れた身頃は、しっかりとウエストが絞られておりコルセットの着用が前提として設計されています あまりに特殊な構造の衣服です
袖の構造には目を見張るものがあります ケープ状の袖かと思いきや、内側に「隠し袖」が設けられます これは「ピボットスリーブ」と呼ばれる狩猟服に見られた設計です この隠し袖があることで可動域は抜群に広がります 3枚目の写真が、当時の実物です
半・分解展では、1740年から1910年までの【婦人服の変遷】をじっくり、マニアックに愉しむことができます 展示品は撮影OK、触ってOK、何なら試着もOKです 7月末に福岡で展示しますので、ご興味あればお越しくださいませ HPはこちらです↓ sites.google.com/view/demi-deco…
造形美への転換で最もわかりやすいのは「見た目が地味」になったことです 革命前の服は、シルク生地に金糸や銀糸を贅沢に使われています 革命後の服は、ウール生地で装飾は一切排除されていきます 男性美を牽引する国がフランス(ロココ的装飾)からイギリス(リージェンシー的造形)になりました
これは「釦ブーツ」を着脱するための【釦フック】なのです 釦ブーツは、足の造形を美しく魅せるために、無数の小さい釦で固定します だって、釦の数が少ないと隙間があいて、歪んでしまいますからね その無数の釦を、楽に留めるために釦フックが必要だったのです
素晴らしいアビ・ア・ラ・フランセーズを見せていただきました 手のひらサイズ、ポケットもプリーツも完全再現 @rabbitgrave1 さん 活版型紙をご購入いただき、ありがとうございました😀 本当にすごい
そして、この丸い物体が「ピンクッション」です 洋裁で使用する針を刺しておくものですね 構造は、フェルトを真鍮でサンドイッチするという単純かつ、見栄え重視なつくりです なんたって、側面にしかフェルトが露出しないので、普通に使い辛いですからね ただ針を刺そうと思うと真鍮が邪魔します
鍵も3つ付いています まさに「シャトレーヌ」の歴史は、鍵にあります 大抵宅の女主人が「鍵束を腰をぶら下げていた」ことから、シャトレーヌが誕生したといいます ゲストをお招きする女主人を象徴する鍵束は、若い女性の憧れの対象でもあったようです
個人的には、パンクスタイルのお兄さんがバッチリ着こなしていたのにも驚きです まったく違和感のない、新しいスタイルが完成しています😂 ヴィクトリア時代の女性がみたら、一体どんな感想を言うのか ちょっと気になります
1870年フランス 狩猟舞踏会の燕尾服【ハントドレス テイルコート】 貴族の社交である狩猟のあと、カントリーハウスで催される舞踏会があります そこで着用する特別な燕尾服がハントドレスです Blogにまとめてみましたので、ご興味あればご覧ください↓ rrr129annex.blogspot.com/2020/03/countr…
このアルスターがつくられたのは1880年代 寸法はバスト94cm、ウエスト52cmです 私はこの時代の婦人服を数多く研究・分解してきましたが、この子が断トツにクレイジーな造形を描いています さすがに「バスト-ウエスト=42cm」の数式は間違ってます 人間の数字じゃありません
「18世紀のドレスメイキング」とても面白い本でした 【手縫い】に特化しているのが素晴らしく、マニアックかつ解りやすくまとめられています こちらの本がお好きな方は、半・分解展で18世紀の実物をご覧になってみてはいかがでしょうか? 手に取って、縫い目の裏まで見れますよ
このウエストコートの上に着たのが【Mノッチ】というコートです Blogにまとめていますので、ご興味あればご覧ください こちらもヤバイつくりで思わず笑ってしまいます ↓ rrr129annex.blogspot.com/2020/03/m-notc…
【ヨークケープ】もまた、女性を拘束するかのような異質な着心地を持っています 通常のケープとは異なり、角ばったボックス状のシルエット 腕の可動域は、前後左右に設けられた4本のプリーツのみ 労働とは無縁の、特権階級のための構造です
今週土曜日7/4は、渋谷にて「半・分解展の器」をオープンします 今回は、ヴィクトリアン/エドワーディアン時代のレディースに特化した展示内容となります レディースメインの展示は初になりますが、新たな挑戦として取り組みます
1809年の紳士服「Mノッチ」をつくりました こちらは、フルート演奏者の女性のお客さまからご注文いただいた一着です 「フルートを収納できるポケット」が内側左右に付いております 実際に使用されるフルートの寸法をとらせていただき製作しました 新古典主義の造形美は、現代の女性にも馴染みます
今日スパッツを装着してみたのですが、あまりに快適で驚いています 体温調節は首、手首、足首の三首でと言いますが、足首にスパッツがあるだけで本当に暖かく快適です メルトンでつくったので、付け心地も良くなにより軽いです 100年前のスパッツ、本当にオオスメです
銀メッキが施されたケースには、緻密な模様が刻印されています 外側はとても固く丈夫につくられており、内側は眼鏡を守るために「真紅のベルベット」生地が仕込まれています 博学のシンボルとされた眼鏡は、ヴィクトリア朝のマダムによって、贅沢なアクセサリーへと変貌しました
半・分解展では、この「サイドサドル」の展示が大人気でした 学芸員、縫製士、コスプレイヤー、どんな方が手にとっても初見でサイドサドルスカートを正しく履けた人はいませんでした それくらい着用が難解ですが、その体験はとても面白いものです 視覚のみならず「触覚」で歴史を味わえます
12/13(日) 年内最後の【半・分解展の器】をオープンします テーマは「フランス革命の紳士服/ヴィクトリアンの婦人服」です 今回、写真2、3枚目の1892年イギリス「ヴィジット」と呼ばれる不思議なドレスを展示します 鎌底の仕様が特殊で皆さんの意見を聴きたいのです sites.google.com/view/dd-utsuwa…