重要文化財「染分縮緬地襷菊青海波文様友禅染振袖」の修復プロジェクトに立ち合わせいただくことになりました 今週、文化庁の立ち合いのもと京都国立博物館での着物の解体作業を見学します 取材内容は来年発売のBRUTUSに掲載されます 執筆は橋本麻里さん @hashimoto_tokyo とても楽しみです
こちらは1892年英国の【ヨーク ケープ】です 四角いボックスシルエットに見えますが、人が着用すると優美な造形を描きます 実は、前後に大きなプリーツが設けられており、プリーツが開閉することで美しいシルエットに変化するのです まさに、人が着て完成するヴィクトリア朝らしい1着です
1880年オランダ 【ヴィクトリアン ラップ】を着物のうえに羽織るのはいかがでしょうか? 19世紀半ばからラップ(包む)という装飾品が西洋で流行します 通常のショールとは異なり、肩周りが立体的で、ケープのような見た目をしています 簡易的な構造なので、洋裁初心者さんにもオススメですよ
1870年フランス 多くの女性たちが羽織ったコート【ヴィジット】を縫ってみました この時代の女性たちは、前時代に流行した「大判ショール」をリメイクし、ヴィジットにつくり変えました 身体に布を纏わせたボリューミィなデザインは、当時流行のクリノリンに合わせたものです 可愛くないですか🙂?
こちらは、以前、試作品としてつくったヴィジットです 白い布でつくってみたんですが、すごくファンタジーな感じになりました 使用する生地で、かなり雰囲気が変わると思います
1892年英国 淑女の訪問着【ヴィジット】 「振袖」のようなデザインが特徴的です ジャポニズムの文脈でも紹介されるヴィジットは、19世紀末に人気のアウターでした 半・分解展では、実際に着物のうえに試着する方もいらっしゃいました 意外といけるというか、工夫次第ではかなりアリだと思います
1900年初頭ウクライナの民族衣装 【ウクラニアン コルセット】を縫ってみました 現代の生地でシンプルにつくってみると、とってもかわいい上着になります 背中には9本ものプリーツが入る構造になっており、歩くたびに布が揺れ動きます こちらの型紙も31日(水)まで販売中です 個性的な1着です🙂
型紙を購入された方の作品を紹介します こちらは、1892年英国の【ヴィジット】です なんと着物に合わせ「被布衿」にアレンジして製作されたそうです 本当に美しい作品です👏 ヴィジットは19世紀ジャポニズムの影響を受けた洋服のひとつです なので、着物との相性も良いのかもしれませんね
テロっとした春夏用の薄い生地でつくってみても可愛いんです こちらは、向こう側が透けるくらいに薄い生地でつくったヴィジットです 夏に向けてヴィジットをつくってみるのはいかがでしょうか? 今こそ洋裁チャレンジのときです🔥 型紙のご注文お待ちしております
当時のファッションプレートを見ていてもヴィジットの人気が伺えます 1883年英国で、人気の女性アウター特集では、20着中12着がヴィジットです 他の号を見ても、ヴィジットが占める割合は非常に多いです 1892年には「ヴィジットの人気は婦人服の中で重要な位置を占めている」とも書かれます
こちらの1880年代フランスのヴィジットは、袖も角ばっており、かなり着物っぽさを感じさせます ヴィジット(Visite)という名前の通り「訪問着」として、女性にとっては身近な上着でした 1860年後半から1900年初頭までの、ごく限られた期間に流行した衣服なのです
ヴィジットのジャパニーズ・スリーブの構造は複雑怪奇です 背中から袖が生えて、ヘソに着地するという非常に興味深い設計です BlogやYoutubeでは「縫い方の説明」を詳しく紹介しているので、製作する方は参考にしてください ぜったい1度は縫い間違えます... rrr129annex.blogspot.com/2021/02/visite…
ヴィジットは、半・分解展において重要な衣服として研究しています 歴史も興味深いのですが、洋服としても可愛いんですよね 私が製作したヴィジットの型紙は、31日まで販売しています ぜひ、皆さんにもつくってほしい歴史的な衣服です 詳細はHPをご覧ください↓ d-d-pattern.myshopify.com/collections/%E…
19世紀の西洋で大流行した「日本風の羽織り」をご存知でしょうか こちらは1892年の【ヴィジット】という洋服です パリ万博以降、火が付いたジャポニズムブームは、洋服の形を変えました この袖は「ジャパニーズ・スリーブ」と呼ばれ、着物の袂(たもと)を模したデザインになっています
さすが郵便屋さんの鞄なだけあって、小さくても容量バツグンです お散歩に必要最低限のものはスッポリと入ります そして、側面に「ペン挿し」が付いているのが、書留鞄らしいですよね かわいいディテールです 型紙はHPよりお求めください↓ d-d-pattern.myshopify.com
昭和40年ごろに、郵便屋さんが使用していた【書留鞄】 現代でみても、とっても可愛くないですか? 大切な手紙を保護するために、大きめの「錠前」が付けれらています このデザインが、ちょっとレトロで良い感じです この書留鞄の型紙は、5月31日まで販売中です ご興味ある方はつくってみてください
私がおこなう【半・分解展】では、海外美術館から買い取ったコレクションを0距離で展示しています 実物に「触れる」ことも可能です 今年は2年振りに東京と大阪で展示をします 東京は10月18日から 大阪は11月26日から開催します 忘れないうちにカレンダーにもメモをお願いします🙂
現在【半・分解展の型紙】を期間限定で販売しております 私が研究している18世紀、19世紀の衣服を型紙に起こしました 洋裁マニアの方から、デザイナーさんまで、ぜひこの機会に、半・分解展の型紙に挑戦してみてください 購入はHPからお願いします↓ d-d-pattern.myshopify.com
私のお気に入りは「京都服飾文化研究財団」が所蔵するストマッカー(1760年スイス製)です ほんと、ため息が漏れる美しさですよね
同じ花柄の刺繍で、違うかたちのストマッカーも展示しています 恐らく2つセットでつくられたのでしょう ちなみに、このストマッカーは19世紀半ばにつくられたものです 18世紀のものとは少しつくりが違いますが、刺繍は当時の技法を忠実に再現しているようです 3枚目は裏側です
こちらは半・分解展のストマッカー 咲き誇る花々の刺繍があまりにも美しい一品です ストマッカーは一番目立つ胸元に装着されたので、このように華美なデザインが好まれました ぜひ、展示会場で実物を見ていただきたいです
また、ストマッカーの留める位置を変えれば容易にドレスの「サイズ調整」ができました 女性貴族たちの「妊娠」を隠すのにも、効果的な装飾品だったのです こちらはMetMuseum所蔵の1735年ローブ・ヴォラントとストマッカーです
こちらは半・分解展所蔵の1720年【ローブ・ヴォラント】です ストマッカーを装着させています ストマッカーを付け替えれば、ドレスの印象を変えることができます そのため、お洒落に命を懸けていたロココ朝の女性たちには欠かせないアイテムだったのです 自分の胃袋よりも大切な胃袋だったのかも...
ストマッカーをよーく見ると、日焼けの跡が確認できます 恐らく、この日焼け部分にローブを留めつけていたのでしょうね ストマッカーの生地には無数の針跡が残っており、ブスブス刺されたことが伺えます
こちらは、半・分解展の所蔵する1750年【ローブ・ア・ラ・フランセーズ】です 同じ生地で仕立てられたストマッカーがセットになっています ストマッカーの装着方法は「直接ピンをぶっ刺す」or「直接縫う」といったパワープレイでおこないます 参考動画をご覧ください↓ youtu.be/UpnwWP3fOSA?t=…