衣服標本家:長谷川(@rrr00129)さんの人気ツイート(リツイート順)

ところが着てみると、その造形は息を呑む美しさです 内側にベルトが隠されており、そのベルトを留めることで強制的にウエストのくびれが造形されます すると背面のプリーツが開き、グラマラスなS字カーブを描きます 拘束具のような着心地の悪さは、手が出るように細工することで解消できました
2020年はベートーヴェン生誕250周年でしたが、偉大な作曲家の音楽が奏でられる機会は多くありませんでした 音楽に自らの意志をのせたベートーヴェン 彼が着用した「Mノッチ」もまた西洋服飾史において重要なポジションにあります 装飾を廃して内的なドレスコードで着こなすMノッチが彼と重なります
フットマンに求められた人材は、背が高く格好いい青年です 見栄えする人間に、さらに見栄えする衣装を着させて従わせることが、貴族のステータスのひとつでした コートやベストには金糸のブレードが縁取りされ、釦には仕える貴族の紋章が刻印されます
この物体の正体は「シグネット」と「ウォッチキー」です つまり、印章とゼンマイ回し 印章は、現代でいうところの印鑑 ゼンマイ回しは、その名の通り懐中時計のゼンマイを締めるための鍵です この2つはアッパークラスの紳士には必要不可欠であり多くの場合、懐中時計と共に繋がれました
半・分解展の造形美を、あなたの手でかたちにしてみませんか? 私が研究する18世紀、19世紀の型紙を販売しております 自らの手でつくる喜びや興奮も、私が伝えたい感動のひとつです 【半・分解展の型紙】 5月1日(日)までの限定で販売中です↓ rrr129annex.blogspot.com/2020/09/blog-p…
1900年初頭アメリカ エドワーディアン期の女性用乗馬服【ライディング ハビット】を紹介します ヴィクトリア朝とは異なる「メンズスーツ」の影響を受けたテーラードタイプの乗馬服です ドレスメーカーでなく「テーラーの技術」で仕立てられており、内部には固い麻芯が仕込まれた重厚な1着です
地味な見た目により、問題が起きます 「誰が権力者か分からなくなった」のです 革命前は、偉い人が派手な服を着ていたので一目瞭然でした ところが革命後は「みんな同じ格好」になっていきます 舞踏会でいったい誰に挨拶をすれば良いのでしょうか この潮流は現代においても加速し続けています
こちらの書留鞄 明日には型紙を公開できそうです 可愛くつくれたので、興味ある方は型紙をダウンロードして縫ってみてください 距離的には、手縫いでも全然イケます🤏 twitter.com/rrr00129/statu…
200年前の紳士のズボン【ブリーチズ】 乗馬用ズボンとして流行し「男性美の歴史」にその名を刻みます 私が手に入れた1着は、1810年イギリスのブリーチズ(未使用)です 極厚の鹿革を、繊細な手縫いで仕立てています 男性美の歴史は、下半身にあります その意味と構造を解き明かしていきます
19世紀末の乗馬スタイル セットアップで着ていただきました! 3枚目は乗馬の状態をイメージ 素敵だ
横乗り乗馬を身に付ける以前に、この3段変形するサイドサドルスカートを美しく履きこなす必要があります 装着時・歩行時・乗馬時と、裏側の仕掛けを手際よく繋ぎ合わせなければいけません 移動手段ではない、社交として嗜みとしての乗馬が上流社会では求められるのです 一朝一夕では身に付きません
1880年イギリス軍の肋骨服 【パトロールジャケット】 半・分解展で大人気です ところで皆さん「隠しポケット」には気付いていますか? 他の展示品にも、さまざまなところに隠しポケットが存在しています 宝探し感覚で見つけてくださいね
雨風に晒される御者(コーチマン)は使用人のなかでも重労働の仕事でした 彼らは馬の管理も任されており、他の使用人と違って馬小屋に寝室がありました また昇進を期待できるポジションでもありません そんなコーチマンの身体を守るコートは、驚くべき生地と製法で仕立てられています
こちらは半・分解展のストマッカー 咲き誇る花々の刺繍があまりにも美しい一品です ストマッカーは一番目立つ胸元に装着されたので、このように華美なデザインが好まれました ぜひ、展示会場で実物を見ていただきたいです
18世紀初頭~半ばに、多く見られる着こなし 「ヘソの釦留め」 ヘソ部分の釦だけを留めて、胸部を開けるんですね この着こなしに注視しています 胸部の開きを「Vゾーン」と呼んだりするんですが、だいたい50年周期で変化が見られます
まず驚いた点は、身頃とプリーツが「1枚続きで裁断」されていることです ウエストに切り替えがあると思いきや、ほとんどのウクラニアンコルセットにはありませんでした つまり「超贅沢に生地を使う構造」なのです 切り替えを入れて上下を分断すれば簡単なのに、そうはしないんですね
日本のインバネスと比べてみるとその違いは歴然です 写真1枚目は、1930年ごろの日本製のインバネスです ケープをどけると、大きな穴が開いているのがわかります 着物のうえからでも着易そうです 1890年の袖付きインバネスは、ジャケットのうえから着用することを想定し、設計しています
和訳されていて、読んでほっこりするのは「従僕ウィリアム・テイラーの日記1837年」です 当時の使用人が書き残した日記です 小さな館に奉仕しているので、ドラマなどに良く出てくる大きなカントリーハウスのドタバタ劇場はありません 丁寧でゆっくりとした、噛みしめるような内容が面白いです
1890年イギリス 紳士たちが着た「ケープコート」を紹介します こちらは私の服づくり教室「デミデコラボ」で、生徒さんが縫ったものです 着物に合わせて製作されました 1890年の製図書を基に、一緒につくりあげた一生モノです 本格的な服づくりは初めてとのことでしたが頑張って完成させましたね
1780年フランス フランス革命前夜の女性の上着【カラコ】を紹介します 革命の足音が近づくにつれて、簡素化したファッションが流行します 宮廷で着用する丈の長いドレスではなく、田舎風の丈の短い上着、それがカラコです この1着は鮮やかなサックスブルーのシルク生地で仕立てられています
春夏用の薄い素材でつくったヴィジットも展示予定ですので、色々と試してみてください ブログのヴィジットのページも大幅に加筆したので、ご興味ある方はご覧ください 【ジャパニーズ スリーブ】の異名を持つヴィジットの、歴史背景や内部構造を研究しています ↓ rrr129annex.blogspot.com/2021/02/visite…
1867年の着こなしはこんな感じです 写真2枚目が当時の実物です このような袖の構造は、当時ポピュラーであり海外美術館でも多くの作例を確認することができます 私は「ヴィジット」を着るひとが増えたら嬉しいなあと思っています
フランスから300年前のドレスが届きました 1720年につくられた【ローブ・ヴォラント】です 深紅のサテンシルクに、流れ落ちるヴァトープリーツが美しい1着です 10月18日からの半・分解展 東京で展示いたします 半・分解展で思う存分に、本物を味わってください 各年代のドレスを展示します
こちらも同じくフットマンのお仕着せです 見た目が派手あることと同時に「前世紀の恰好」をさせることも暗黙のルールでした 彼らは、前世紀ロココ貴族の象徴である半ズボン(キュロット)に白タイツを履かされ、場合によっては頭に白粉まで付けさせられました
ヴィクトリア時代の訪問着「ヴィジット」も完璧に着こなしています 絵画のなかに描かれていた姿が、美術館のガラスの向こうにあった本物が、圧倒的に目の前に美しく存在する これが半・分解展です