「腰まわり」から「胸まわり」へ フランス革命で変化した【 男の造形美 】です 革命前の男の魅力は、腹~脚にありました 革命後の男の魅力は、肩~胸にうつります
こんな感じで、隠された袖がニュッと出てきます 実際に着用してみると、ヘソの上で手を重ねた状態でぴったりと収まります このように、しおらしい姿でそっと男性の後ろに立つことが美しいとされていました
半・分解展の様子をYoutubeにアップしました 40分の長い動画なので、お時間のあるときにご覧ください 写真はどちらもイギリス陸軍の軍服です 1枚目は宮廷騎兵のコート、2枚目は肋骨服 海外美術館に所蔵されているレベルの洋服ですが、半・分解展では実際に着れたりします youtu.be/Cjhiyu-W8WA
1880年につくられた不思議なKIMONO? 上流階級の室内着【ドレッシング・ガウン】を紹介します 皆さん、この140年前の洋服「着物」に見えますか? 私には、西洋人が試行錯誤しながらつくった着物風ガウンに見えます 当時、西洋ではジャポニズム人気が高まっていました この謎のガウンを探ります
【半・分解展の仕様書】を読んだことありますか? 衣服の「構造」を図解と共にまとめた仕様書を無料配布しています 私は内部構造を専門に研究しているので、少しでも構造に興味を持っていただけたらなと思っています PDFデータは5月31日までDLできるので、ご興味ある方は読んでみてください🙂
ご自宅に眠っている生地や、着なくなった洋服を100年前のかたちに仕立て直してみませんか? そんなサービスを始めます 着物で仕立てたアビ・ア・ラ・フランセーズ マリメッコ柄のストームコート あなたの想像力と、わたしの創造力でワクワクする1着をつくりましょう
懐中時計とチェーンの全貌は、このような形になっています チェーンの中間には「T字バー」が付くのがポイントです そして、スーツの下に着るベストのポケットに懐中時計を入れて、T字バーを引っかけていきます 一連の流れを紹介していきます ↓
こちらは半・分解展のストマッカー 咲き誇る花々の刺繍があまりにも美しい一品です ストマッカーは一番目立つ胸元に装着されたので、このように華美なデザインが好まれました ぜひ、展示会場で実物を見ていただきたいです
1900年イギリス ヴィクトリア時代に流行した【スパッツ】を紹介します 新品の靴を買うよりも、自分でスパッツをつくってみるのはいかがでしょうか? これからの季節に1つあると重宝します 靴を汚れから守るために開発されたスパッツですが、道路整備の発展により19世紀半ばから装飾品へと変化します
1900年フランス 当時、多くの人々が日常着として着用した「フレンチ スモック」の型紙を無料公開します ダウンロード期間は12日(月)までとなります 和服にも通じる「直線裁ちの構造美」をぜひ自らの手でかたちにしてください 春夏物にピッタリの1着です DLは下記より↓ rrr129annex.blogspot.com/2021/04/fs.html
こちらは半・分解展所蔵の1720年【ローブ・ヴォラント】です ストマッカーを装着させています ストマッカーを付け替えれば、ドレスの印象を変えることができます そのため、お洒落に命を懸けていたロココ朝の女性たちには欠かせないアイテムだったのです 自分の胃袋よりも大切な胃袋だったのかも...
18世紀ロココ絵画から見る「構造美」 今回は私が最も伝えたい【タスキじわ】を紹介します そして、絵画に描かれた人物がどのような「着心地」を味わっていたのか? 【着心地の探究】こそが私の研究テーマです タスキじわとは、身頃に表れる特徴的なシワです ロココ絵画には高確率で描かれています
また、ストマッカーの留める位置を変えれば容易にドレスの「サイズ調整」ができました 女性貴族たちの「妊娠」を隠すのにも、効果的な装飾品だったのです こちらはMetMuseum所蔵の1735年ローブ・ヴォラントとストマッカーです
1915年イギリス 成金のための太っちょ補正器具【ブルジョア・ベスト】を紹介します 貴族文化は没落し、資本家が邁進した20世紀 力を付けたブルジョアが求めたのは、金持ちの象徴である「太ったお腹」でした 喰うよりも着ることで、手っ取り早く理想のお腹を手に入れたのです というのは嘘で実は、
現在、11種類の【半・分解展の仕様書】を公開中です 12日(月)までの期間限定ですが、すべて無料でダウンロードできます 「洋裁はできないけど、歴史や構造に興味がある」という方は読んでみてください 皆さまのクリエティブの参考になれば幸いです DLはこちら↓ d-d-pattern.myshopify.com/collections/%E…
1810年イギリス ブルボン王政復古の【アビ・ア・ラ・フランセーズ】を紹介します 豪華絢爛な刺繍が施された男のコート(アビ)は、フランス革命中にストッキングと共に廃れました 時代は進みナポレオン没後に、ヨーロッパは再び「王様の時代」に戻ろうとします アビがまた、返り咲いた瞬間です
バリエーションが豊富で、かつ和服にも似合いそうな・・・ そんなことを想像させます
19世紀末 上流階級の女性たちが着たコートに、前代未聞の変化が訪れます それは縫い目を廃した「1枚裁ち」の流行です 例えば【ロシアンサーキューラー】は、身体全体を1枚の布で構築します 万国博覧会による流行の激化、百貨店ビジネスの誕生、ブルジョアの台頭が、予測不能な婦人服を生みだします
1880年「ヴィジット」を研究中です 以前tweetした1892年イギリス製図書から製作したヴィジット(写真2枚目) 袖の構造をより深く理解するために、実物を入手しました ブラウンのベルベットにビーズ刺繍が散りばめられた豪華な1着です では、下記に気付いた点をまとめていきます
尾形百之助が着ている【スナイパーマント】も実物を持っているので、なにかのタイミングで展示したいです 型紙の設計がとても特徴的で、着物のように全てのパーツが「四角形」で編成されています 右腕側のみに肩線があり身体を覆うことができ、左腕側は直線裁ちで銃を隠すことができるのです
ちょっと、そこまでお散歩しましょう? 1880年ヴィクトリア朝後期 貴婦人たちの「お散歩ファッション」を紹介します 外出時の羽織りとして重宝されたのが【ヴィジット】という特殊な衣服です 「背中から袖が生える」という複雑な構造は、手をヘソの前で重ねる品の良いポーズを強制しました
20世紀初頭 ウクライナの民族衣装「ウクラニアン コルセット」を紹介します 花柄の刺繍が施されたシャツ「ヴィシヴァンカ」は有名な民族衣装です 私はシャツの上に羽織っている「不思議な構造のベスト」に惹かれました 実物を見てみると、驚くべき背中の造形がわかってきたのです
1890年フランス 外交官が着た制服「ディプロマティック/コート」を紹介します まず目を奪われるのは、贅沢に施された「金モール刺繍」です 衿とカフスには、わざわざ「ベルベット生地」を重ねて刺繍をし、背面は腰全体に大迫力の刺繍がのります 外国に赴く重役ならではの美しい制服です
2年ぶりとなる、大阪での半・分解展の開催が決まりました まだ先ですが、11月26日から12月2日の予定です 展示品も大きく変わっているので、ご期待ください 写真は、英国陸軍の肋骨服 120~140年前の軍服です
ストマッカーをよーく見ると、日焼けの跡が確認できます 恐らく、この日焼け部分にローブを留めつけていたのでしょうね ストマッカーの生地には無数の針跡が残っており、ブスブス刺されたことが伺えます