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伝兵衛は困惑した。
大阪谷町の質屋の息子だった彼は、江戸への航海中に遭難。
流されてカムチャツカに辿り着いた時には生存者はワシだけ。
現地のイテリメン人に捕縛されていたところを、救助されたはいいが、モスクワってどこやねん!
ちなみに、江戸→インド、大坂→ウザカと間違えられていた。
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持ちかけられた陶器メーカは困った。
「いやウチ、ディナーセット作る会社なんだけど?」
だが、がいしについての話を聞くうちにやる気になった。
「営利ではなく、国家のために」
こうして共同開発が始まった。
ちなみにこの2社は、世界最大級高級陶磁器メーカ・ノリタケと重電メーカの東芝である。
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コーヒーは何にでも効く!と思われた頃の西洋の状況についてはこちらをご参照下さい
twitter.com/elizabeth_munh…
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技術者たちはデータを漁った。だが、はっきりと確実にダメだという核心のデータはなかった。それでも技術者たちは、打ち上げ延期を主張した。
メーカーの経営者層は、技術者の主張とお得意様を天秤にかけた後、喰い付く技術陣トップにこう言った
「技術者の帽子を脱いで、経営者の帽子を被りたまえ」
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技術陣のトップはその言葉に折れてしまう。彼は経営側の人間でもあったのだ。
それでも技術者たちは強硬に反対した。
しかし、経営者層での意思決定では満場一致で打ち上げ延期勧告の取り止めとなってしまう。
こうして技術者たちの懸念通りに事故が起き、7名の宇宙飛行士の命が失われてしまった。
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こうして完成した佐久間ダムにより、現代土木技術が培われその後の様々なダム建設に繫がっていく。
1956年の竣工から今まで、首都圏と中京圏に電力を供給し続ける佐久間ダム。
ちなみに電力系統は東西で周波数が違うので融通が難しいが、佐久間は両方で発電可能だ。
#にいがたさくらの小話 その145
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どれだけ電子情報技術が発展しようと、コンテナを使った物流の仕組み自体は不変。
21世紀現在の港湾はクレーンなどの自動化をますます進め、更なる物流コスト低減に努めている。
なお、日本ではクレーン職人の腕が凄すぎるため、自動化があまり進んでないらしい。
#にいがたさくらの小話 その162改
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