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外国人たちの言葉は、別のアジアの言語とごっちゃになっていたり、意味を取り違えたりそのまま定着したものもある。
ポンコツは元々マレー語のpungut(手にする)という言葉だったものが欧米人に殴るという意味に理解され、開港地で日本人に使われた結果今の意味になったそうだ。
ペケなども同様だ。
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結局無尽蔵に砂を採取できる山形県の地層に埋まっている砂にした。それをひたすらふるいにかけた。
砂の選定以外にも問題があった。
それは大きすぎるので、砂時計の上と下で温度が変わるため、物理法則に従い砂時計中の空気圧力が変わるというもの。
容器内の圧力を精密制御する機器を導入し解決。
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英語圏の人々や非英語圏の知識人層への影響は計り知れない。
冷戦期のアメリカは自国の文化を売り込むのに躍起になっていたが、このときに意図せず齎した大量の安価な本が売り込まれた国のアメリカ文化の受容に一役買ってるのかもしれない。
安価な本と侮るなかれ。
#にいがたさくらの小話 その295
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洪水によって肥沃な土が流れ込み、連作障害を起こす藍を連作できるのも強みだった。
徳島藩は藍を特産品として品質向上に努め、加工技術を発達させたことにより全国市場でも人気を博す。
一説によると、全国から来た藍商人により、各地の踊りが伝えられ、阿波踊りにも影響を与えたらしい。
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ガラス張りのような壁をカーテンウォールという。
建物の重さは柱や梁で支えるため、間仕切りのための壁だ。
ただの間仕切りなので、風や地震に耐えれればよく軽くできる。軽くなれば建物自体の重さも減るのでより高くできる。
また、施工も工場で作られたパネルを貼るだけなので楽になる。
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Armed services editionと銘打たれたペーパーバックは、大戦中需要が減っていた雑誌用の輪転機を転用し、効率的に生産された。
内容は全て既に作られた作品だが、様々な趣味を持つ米軍の兵士のために様々なジャンルの作品を採用。タイトルだけでも千を超える。
支給された兵士は仲間内で読み回した。
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鹿児島県伊佐市菱刈地区は、江戸時代にも金の採掘が行われていた土地。
当時は出ないだろうと思われていた地層から鉱脈が発見された奇跡の鉱山。
特徴はなんといっても金鉱石の品位。
通常の鉱山は1トンの鉱石の中に数グラムしか金が含まれないのに対し、菱刈鉱山では平均約20グラムと超高品位だ。
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内容に対するアンケートも取られ、兵士の需要に応えつづけた。
大戦後も駐留する米軍兵士への提供は続けられ、米軍が帰還するときには地元の人間に売られたり、捨てられたりすることとなるが、逆側から見れば、本来アメリカ国内で消費されていた文学作品などを大量に手にする機会ともなっていた。
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そもそも当時の石炭は価格が高かった。
そしてなにより環境に悪い。
特に酸性雨の影響が叫ばれた時代。NOxやSOxの対応には石油火力より遥かに大規模な設備が必要となる。
だが石油一本でいいのか?
戦前の日本が石油輸入禁止で破滅の道へと加速したことも、当時の人間には鮮明な記憶だった。
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情報にタダ乗りする輩が現れると、暗号通信の手段も発展した。
また、早すぎる伝達の規制や米飛脚の保護のために幕府から禁止されたこともあるが、禁止されていない地域を使ってやり取りが行われたという。
旗振り通信による情報を求める人は年々増え、後には定額通信制に移行したらしい。
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淡路の農民車は1970年代、隣の徳島県を皮切りに瀬戸内の島々などの山がある地域に売り出した。
だが、普及はしなかった。
その頃には悪路を走れる軽トラが手に入りやすくなっていたし、山の上まで道が良くなったから農民車が必要なくなったからだ。
こうして淡路島だけガラパゴス的に農民車が残った
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鉱山の中はトロッコではなくダンプが行き交い、効率的な採掘がなされている。
なおこの鉱山、金鉱石と同時に温泉が出まくるため、ポンプを使って麓の温泉地に送られる。
金と同時に出てきた温泉に浸かって黄金の国ジパングに思いを馳せてみてはどうだろう。
#にいがたさくらの小話 その57改
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現在もわずかに農民車が作られているが、最近は部品が不足している。
電子制御が進んだエンジンは転用不可だし、中古車自体海外に輸出されているからだ。
だが、淡路島の農民車は文化。
最近は若者が独創的な農民車を作っているらしい。
時代は変わる。良くも悪くも
#にいがたさくらの小話 その386
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まだ現代のように交通が発達していない時代、庶民が旅行するのは高嶺の花。江戸から近い成田山だって二泊三日の旅程だ。
だが、各地で有名な秘宝·秘仏が公開されているのなら行ける!ってことで、人々が参加することに。
大規模イベントとなるため、イベント会社を雇い、段取りをやらせていたそうだ。
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