飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(古い順)

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戦前の漢字字体については、我ながら認識不足でした。漢字の字形(トメハネなど)が厳しく採点されはじめたのは1960年前後と言われます。字体についても、戦後は字体表どおりかどうか、と厳しくなりました。一方、戦前は地下鉄の看板さえ不統一だったとすれば、戦前・戦後で意識が相当異なるわけです。
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戦前は、活字体で「靑」、筆写体で「青」と書くなど、両者に開きがありました。教科書は手書きに近づけていたようですが、その教科書字体すら、時期によって微妙な変更がありました。全世代が従う単一のルールがなかったと言えます。それが看板などの多種多様な字体を許す素地になったのでしょう。
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私は「ことばの正誤についての意識は、昔は今よりずっと緩やかだった」と見ています。その私が、「戦前でも、公共の場では正字体の漢字を使っただろう」と考えたのは、まことにうかつな話でした。今回の一件で、「昔はことばのルールが緩やかだった」という実例を、新たに得ることになりました。
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NHKのことばの守護神・塩田雄大さん(放送文研主任研究員)が、友近さんに憑依して、文研の仕事の流儀を爆笑のうちに紹介する動画です。この中の「カムチャツカ」は、打ち合わせで出た実話だそう。下のななみちゃんとのトーク、塩田さん本人が全部書いてる気がしてなりません。nhk.or.jp/kokyo-cp/
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山田由佳さんとの共著『サクっと書けちゃう!文章レシピ60』(新星出版社)はおかげさまで重版出来となりました。新装版となり、読んでほしい人々に届いた実感があります。お知り合いの中に「文章書きたくないけど、仕事で書かざるをえない」という人はいませんか。本書をご紹介いただければ幸いです。
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『三省堂現代新国語辞典』は、おかげさまで驚異的に売れています。22日に都内のある大型書店に行くと、『現新国』の場所だけ陥没していました。店の人の話では、すでに3冊売れたよし。まさしく快挙です。写真は公開しないで、とのことなので、イラストによってその衝撃的な光景をお届けします。
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『三省堂現代新国語辞典』は、主幹の小野正弘さんの創意に満ちた辞書です。「カレーライス」の説明が、他のどの辞書よりおいしそうなことにご注目を。「とろとろに」のようにオノマトペを入れたのは、小野さんの専門が反映されています。私もこの辞書に編集委員として参加できたことを光栄に思います。
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辞書を作る上で、他の優れた辞書に対する嫉妬の感情は大事なものだと、私は考えています。嫉妬によって相手の足を引っ張る、なんてのは論外。逆に、自分のやる気を高める燃料にするのです。今年は、『広辞苑』第7版が出たときも、「どないしてこましたろか」と、私は嫉妬に狂っておりました。
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『三省堂現代新国語辞典』第6版は大評判で、ネットニュースなどでも取り上げられました。ところが、それらのニュースの内容が、評判の震源地である「四次元ことばブログ」の丸写しで、一歩も出ていないのは何たることか。この辞書の魅力は他にもたくさんあります。どうぞお求めの上、ご確認ください。
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お若い方はご存じないかと思いますが、昔「ゲロゲロ」という流行語があったのですよ。驚いて不愉快に思う気持ちを表す感動詞・形容動詞です。私は、1988年12月5日に早大文学部の181大教室で、学生同士の会話を聞いたのが初めてでした。その後大流行しました。
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テレビ朝日「相棒」の「辞書の神様」を見ました。辞書編集部の男が殺され、編纂者の先生が疑われる。辞書編纂の世界がドラマになり、大喜びです。先生の風体や、弟子との関係性は、井上ひさし『国語事件殺人辞典』のそれを髣髴とさせます。先生の造形には、見坊豪紀や山田忠雄を思わせる面もあります。
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辞書編纂者・見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)は、日々、新聞や雑誌から多数の用例を集め、採集カードは生涯に145万枚以上に。切り抜きの必要から、新聞・雑誌は2部ずつ購読していた。天才編纂者のこうしたディテールはドラマ「相棒」によく反映されていました。神森万里江さんの脚本に唸りました。
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『明解国語辞典』の編纂に当たった見坊豪紀は、用例採集の作業に時間を取られすぎて、編纂が滞った。そこで、親友・山田忠雄が主幹となり、『新明解国語辞典』を刊行。ある面では強引な「主幹交代劇」でした。ドラマ「相棒」は実際にあったのです。佐々木健一さんの『辞書になった男』に詳しいです。
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ドラマ「相棒」で、先生が街角に出て、少女の会話を観察している場面がありました。私なんか身につまされます。公道から店先をカメラで撮影していて不審がられ、声をかけられることもあります。「実は辞書を作っていまして……」と名刺を出すと、さらに不審な顔をされるというわけです。
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辞書好きの身としては、ドラマ「相棒」の「辞書の神様」の細部を観察して、トリビアを発見したいところです。でも、1回見ただけでは、「これは」というものは見つけられませんでした。ドラマ中の辞書『千言万辞』のゲラ(三校)が映っていましたが、これが『広辞苑』第7版らしいのは気づきました。
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三省堂「今年の新語2018」は11月14日締め切りです。実は、応募が昨年より少ないんだそうです。たしかに今年は「これ」ということばを思いつきにくいですよね。でも、周囲の人が最近使うことば、気がついたら自分も使ってることば、ないでしょうか? お誘い合わせてご応募を! dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/shingo20…
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このたびの『三省堂現代新国語辞典』第6版には「忖度(そんたく)」の新しい意味が入りました。「忖度」自体は「推察」の意味で昔から使われていますが、「役人が忖度に走る」のような使い方は、意味的・文法的に新しい。昨年(2017年)の三省堂「今年の新語」に選ばれたばかりですが、辞書にも採用。
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10/31「相棒」の「辞書の神様」で、作り手の思いを、右京さんが代弁してくれました。 〈右京 『千言万辞』を読むのが、寝る前の楽しみのひとつなので。 伊丹 辞書が? 芹沢 どれも一緒でしょう。 右京 とんでもない。辞書によって、見出し語、語釈、全く違います〉 だから辞書は複数使ってほしい!
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10/31「相棒」で大鷹先生の名言。 「ことばというのは、石ころみたいなもんなんだよ。最初は手触りが悪いが、使い込んでいくうちにだんだん角が取れて光り輝いていくものなんだ」 脚本の神森万里江さんの見方かな。最初は俗語、乱れていると言われつつ、いつしか日常的に使われるようになります。
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「羽鳥慎一モーニングショー」で『三省堂現代新国語辞典』第6版が取り上げられました。追加語・削除語にどんなのがあるか、ネット情報以上の取材があったのはよかった。「寝落ち」は「飲み屋で寝て、独りだけ取り残されるときに使う」という説明は、語源ではないにせよ、そういう場合もありそうです。
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ちなみに、「寝落ち」とは、ネットでチャット(最近見かけない)やネトゲなんかしてるとき、独りだけ寝てしまって「落ちる」(いわゆる「離脱する」)ことを言うのであろうと、私は理解しています。「羽鳥慎一モーニングショー」で、「おそらく」と別の説明をしたのは、どこに取材した結果なのかな。
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「○○について調べてみました!」式のまとめサイト、無内容な上に長文で、調べ物のじゃまになるので、何とかならないかと思います。私についての記事もあるんですが、内容が見事なほど間違ってるし、「誤用に厳しい人のようです」などと、私の普段の主張と真逆のことを書かれたりして、やれやれです。
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ある種のまとめサイトでは、広告収入を目的に、何でも書き殴っていると聞きます。1ミリも関心のないことについて書くのはさぞ苦痛でしょう。授業でいやいやレポートを書くことは誰にもありますが、せめて「可」を取ろうと努力する。まとめサイトには、その努力もない「不可」の文章があふれています。
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「順風満帆」という熟語の成立は歴史的に新しく、最近まで「じゅんぷうまんぱん」でも「じゅんぷうまんぽ」でもよかった。明日発売の『四字熟語を知る辞典』(小学館)では、一般常識に殴り込みをかける記述も盛り込みました。辞書として引くだけでなく、読み物として楽しんでいただければ幸いです。
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まとめサイトについての知識や、見たくない文章の回避策についてお教えいただきましたが、私のもやもやの中心は、どうも別の所にある感じがします。私たちが日常読む文章の水準は優劣さまざまですが、少なくとも意味を伝えようとしている。その姿勢が最初からない文章の出現に驚いているわけです。