児玉美月|Mizuki Kodama(@tal0408mi)さんの人気ツイート(いいね順)

8/20公開『Summer of 85』 死に取り憑かれた少年が「死体」に恋し、その墓の上で踊るまでのひと夏。"美少年同士の初恋譚"の皮を被りながら、その開巻で「君の物語じゃない」と物語の簒奪者たる観客を挑発してみせる。『君の名前で僕を呼んで』をフランソワ・オゾン流のいやらしさで煮詰めた映画。
『私と彼女』(2015) 50代のレズビアンカップルを描くイタリア映画。同性が相手なのが初めてのレズビアンを自認していない側と、オープンにしている側が次第にすれ違ってゆく。若い女性同士がドラマチックに恋に落ちる映画が多いなか、成熟した女性同士のすでに長年過ごした関係性に焦点をあてている。
BL=ファンタジー、「LGBT作品」(?)=リアル、のような単純な図式ではもうまったく捉えきれないと思うし、その作品にリアリティがあることを褒めるためにわざわざ「これはBLではない」なんて言う必要ない。BLを否定形でばかり持ち出して何かを褒めるのはやめてほしい。
"Paradise Hills"('19) ただ単に世界観がキラキラして可愛いらしくみえるだけでなく、言うべきことへの情熱が迸り、洗練されたセンスがスクリーンの隅々まで漲る。まだ20代の女性監督アリス・ワディントンの類稀な才能に花を添えたくなる。
『はちどり』がAmazonプライムビデオにて見放題配信が本日より開始。 amazon.co.jp/gp/video/detai… twitter.com/tal0408mi/stat…
映画の主人公がゲイ男性でかつ同性とのラブロマンスが描かれていることを伝えると、それによって一定数の観客を失ってしまうと判断している映画会社がもし存在するのであれば、それは大きな誤解だと思う。むしろそれをきちんと伝えることによって、さらなる観客層を見込めるのが今の時代のはずでしょ。
「レズビアン」という言葉を、「美しい純愛」「秘密の恋」「禁断の関係」などの言葉の裏に隠蔽するべきではない。
男性の学者が男性のマスターベーションと生理をほとんど遊戯的なレトリックにおいて並置することの露悪さは、その並置の害悪さを主張したところで、もっと高尚な文意があるかのような身振りでその主張が単純な議論でしかないと煙に巻かれてしまうところにあると思う。
映画業界の末端にいる者として言いたいんですけど、こないだの『最後の決闘裁判』といい、今回の『きのう何食べた?』といい、差別的発言をした人間を擁護する映画人がいすぎでは。指摘してる人たちの労力を増やしてるし、起きてることの根に少なからず自分自身が絡んでいるという意識が希薄だと思う。
愛する女性と生きた作家トーベ・ヤンソンを描く『TOVE/トーベ』が10月1日に公開決定したとのこと。 klockworx-v.com/tove/
1.24公開『his』 ゲイカップルの「好きのその先」を描く真摯な映画。今泉力哉監督によるフラットな画調が、マイノリティに対するまなざしとして巧く奏功しているように思う。カミングアウトシーン史上最も粋な返しに周囲の啜り泣きが聞こえた。ただ生きる。このままならない世界で。できるだけ幸せに。
LGBT/ゲイ/レズビアンなど何でもいいけど特定のマイノリティの社会集団や属性を表す言葉を、ずっと向き合ってきたわけでも、背負ったことも名乗ったこともない人が、突然善人の顔して「もう必要なくない?」と言ったとしたら、少なくともわたしは憤りを覚える。
『Lost to shame』(2016) 男性の役者がトランス女性役を演じることになり、調査に乗り出す。マイノリティに対する表面的な理解の面は次第に剥がされ、偽善や欺瞞が暴かれていく。厚顔無恥な「芸術」を告発する激昂の韓国映画。トランスジェンダーを描く舞台が典型的悲劇なこともシニックが効いている。
Netflixで観た『佐藤家の朝食、鈴木家の夕食』が良かった。「同性カップルも子供をもち家族が欲しい」、ではその子供の気持ちは?という難しいテーマを、レズビアンカップルの子供とゲイカップルの子供の交流を通しながら、二時間の限られた時間で丁寧に描写を積み上げていくところに誠実さを感じた。
チェン・カイコーによる中国クィア映画の名作『さらば、わが愛 覇王別姫』が日本国内での劇場上映権が切れるにあたり、35mmフィルムでの日本最終上映を6月3日(金)からBunkamuraル・シネマで実施するとのこと。故レスリー・チャンの熱演と流麗な映像に魅了される。 bunkamura.co.jp/topics/cinema/…
然るべき相手を見つけて結婚して子を産むのが唯一の「正しい」道であるかのようなこの社会で、そこに乗っかれずにただ年を重ねていきながら女がひとりで物を書いていくことは、それだけでつねに逆風に立ち向かっているほど苦しい。絶望に屈せず、呪詛にのまれず、なけなしの気力を振り絞るのに精一杯。
「逃走劇は男にレイプされかけたテルマを、ルイーズが銃で守ったことから始まっていく。当時は「テルマがそのような男と踊らなければ、あのような事態にはならなかった」という被害者を非難する社会・文化が存在した」-『テルマ&ルイーズ』脚本家が訴えた「女性と正義」の関係eiga.com/l/O9IXK
12/4公開『燃ゆる女の肖像』試写。結婚を決められた女の肖像を描くことになった画家の女。映画と絵画が融合した唯一無二の画面でやがて女二人は愛し合う。これは失われたものを男社会から奪還する目論みでもある。視線の映画としても繋がる『キャロル』と並んでレズビアン映画史における記念碑的作品。
『私の少女』がAmazonプライムビデオで見放題配信がはじまったとのこと。 amazon.co.jp/gp/video/detai… twitter.com/tal0408mi/stat…
7月23日に公開になる『親愛なる君へ』は、『his』を観て感動した人にもほんとうに観てほしい。同性パートナー亡き後にその母親と子供と暮らしている主人公の物語で、『君の心に刻んだ名前』に連なる台湾クィア映画の新たな傑作。
『あのこは貴族』と『君は永遠にそいつらより若い』が去年のTIFFで同時にスクリーンにかかっていたのは、女と女の関係性にはこんなにも豊かなバリエーションがあるのだということを示していて良かった。どちらの映画も、男性との恋愛を終着点にしてそこに向かっていったりはしない。
『Disco Inferno』(2015) 白装束に囚われた少女が連れられたゴシック風な館への不吉な侵入によって、ブニュエルへの敬意を表明する地獄と、メフィスト的悪夢の世界が幕を開ける。サイレント時代への懐古主義に現代的な感性を融合させた、アリス・ワディントン『Paradise Hills』の前身とも言える短編。
『アワ・ボディ』('18) 韓国の競争社会に疲弊した三十代の女性が、ランニングと作家志望の女性に出会い変化を迎える。そこに映るのは友情や憧憬というよりも深層心理にある欲望で、同化願望と性愛が入り混じる女同士の関係性か。伏線を綺麗に昇華させる結末が素晴らしい映画。 jaiho.jp/video/detail/D…
今日からNetflixで配信が始まった『詩人の恋』は詩人の中年男性が出逢った青年にひそかに懸想する、すべてが詩で彩られた癒しの映画。どこへもいけない者たちに自由の翼を授けるため存する詩の言葉の数々。「詩人は代わりに泣いてあげる人 悲しみを抱えきれない人のために」。 netflix.com/jp/title/80209…
最近、セクシュアルマイノリティやトランスジェンダーの話をすると「もう"ジェンダーレス"が当たり前だもんね」という返答に遭遇することが多すぎるんだけど、しぶとい「"LGBT"って流行ってるもんね」勢とたたかってもらって、どちらもいなくなってほしい。