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数日前、ナイスネイチャが食事を摂らなくなったとの記事を見た。彼が「そろそろイイかな」と準備に入ったのだと感じた。けれども周りの反応がまだ旅立つ事を受け入れ切れてない。それを知った彼は、もうひと踏ん張り。こちらの心の準備ができるまで待っていてくれた、と感じてならない。あっぱれだね。
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お馬さんあるある。気性の荒い馬。病気でしばらく続く治療。毎日のように注射に補液。その甲斐あってやっと回復した。獣医さんが様子を見に来る。続いた注射の恨みだろう。先生の顔を見るなり猛然と襲い掛かった。サッと攻撃を避けながら「オ、やっと元気になったな」とニッコリ。先生、カッコ良いわ。
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お馬さんあるある。水桶チェック。水を飲む量は結構大事。困るのは水桶で遊ぶ馬。咥えて、振り回して、こぼす。飲量が分からないし、「水が無いッ!」って怒るのなんで?バ◯なの?あとは顔の半分くらい水桶に突っ込んで鼻息ブクブクして遊ぶ馬。やっぱり大量にこぼす。ひょっとして前世はカバなの?
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お馬さんあるある。競馬場ではみんなに楽しんで欲しい。だからこそ細かいルールで縛りたくない。「傘をさすな」とか「大声出すな」とかは察して欲しいマナーの問題。思いやりの問題。言いたいけど堪えてる。逆を言えば「やらないで」って公式が言っていることはマナーですらない。最低限のルールなの。
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お馬さんあるある。労使問題。それぞれ立場がある。一概には言えない。当事者が発信するのはいい。けど当事者だからこそ発信できない立場の人もいる事を忘れちゃいけない。競馬を愛する気持ちは一緒だろう。見える情報に苛立ち誰かを叩くより、信じて推移を見守ろう。そして今日も推し馬を愛でに行こう
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お馬さんあるある。熱意のある手紙をくれた人が3日で辞めた。競馬ゲームにハマり勢いで来た人が今は牧場長。職を転々としてた人がそろそろ別の仕事したいって3年で辞めた。向いてるとかいないとか、通用するとかしないとか、本当に全然分からない。ハッキリしてるのは始めなければ始まらないって事よ。
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お馬さんあるある。獣医。どんな時も慌てない。うるさい馬にもビビらない。あまり寝てない。結構気さくな人が多い。英語の文献を普通に読めちゃうスキルが似合わない。補液中、身の上話をするので人間関係詳しい。緊急時に現れると後光がさしてるように見える。ホントに残念ながら馬に嫌われやすい。
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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタ。激オコ荒くれ馬。正直もう管理したくない(笑)けど、それはあくまで調教の話。普段の扱いに関しては大人しくて分かり易かった。たまに暴れたけど100%人のせい。納得すれば全然無問題。経験不足なスタッフの教育係でもあったのよね。必殺技は舌を出してテヘペロ。
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お馬さんの仕事あるある。獣医さん。多分一番尊い。休日あっても普通に呼び出されるし、夜の急患当たり前だし、治療は大抵危ないし、原因がハッキリしない跛行も多いし、治せないとヤブ扱いされるし。責任感と使命感。そして馬への愛が無いとできないけど、何よりその馬から嫌われ易いっていう。あ涙が
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牧場あるある。たまにジョッキーが乗りに来る。どんな馬かを一応説明する。馬っ気がある(性欲旺盛)。物見をする(ビビり)。立ち上がる。暴れる。どれも「フーン」といった感じ。大して気にしない。流石!と思う。ただ、どのジョッキーもすごく嫌がる特徴がひとつだけある。「この馬、つまずきます」
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お馬さんあるある。騎手のお仕事。密集での全力疾走。前後の距離感や進路変更。突然の故障。馬乗りだった私には全てのレース映像が恐ろしい。ジョキーが持つ研ぎ澄まされた技術。底知れない胆力。互いを思いやるフェアプレイ精神。それでも事故は起こってしまう。覚悟を持って挑む全ての騎手に敬意を。
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お馬さんあるある。初めて馬に触れてみたい人に朗報です。多くの乗馬クラブは「体験コース」を用意してます。お気軽にお問合せ下さい。競走馬に会いたい方にも朗報です。「競走馬ふるさと案内所」があります。問合せると会える可能性が発生します。つまり直接いきなり牧場へ訪ねるのはダメって事ですよ
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お馬さんあるある。パドック。皆んなの批評が聞こえてくる。悪意のある言葉を使う人は嫌。適切な診断してる人はオヌシナカナカと思う。けど一番「ですよねー!」って思うのは「可愛いー!」とか「綺麗ー!」とか「愛に溢れた言葉」なの。いつでもパドックが愛に包まれた優しい空間でありますように。
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お馬さんあるある。歯は一度生え変わる。知らないと飼い葉桶に残された歯を見つけて「アワワ⁈歯が取れちゃってますー!」と騒ぐ事になる。もし若馬で突然ハミを着けるのを嫌がったりしたら歯をチェック。今にも抜けそうな前歯があるかも。そしたら?ペンチで引っこ抜くんです。しばらく嫌われます。
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お馬さんあるある。これは分かって欲しいんだけど、ほとんどの競走馬は何かしら問題を抱えている。全く何処も問題無い馬はいない。ギリギリの選択で最大限の負荷をかける、究極のアスリートゆえの宿命。八分の仕上りで勝てるようなレースなんて無い。今、目の前で走る馬はそれを乗り越えてきたって事。
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お馬さんあるある。消極的な人。自己肯定感の低い人。お馬さん一択。最初はデカくて怖い。けど徐々に慣れる。乗れなくても良い。焦る必要もない。馬は待ってくれる。手入れ、裏掘り。出来ることが増える。馬が認めてくれるのが体感できる。自信を持って良いのだと教えてくれる。自分も好きになれるよ。
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お馬さんあるある。馬の骨折=予後不良だと思う人がいる。実は骨折自体は珍しくない。例えば前膝(腕節)。この関節はなんと10個の骨で構成されている。細かい骨がギュッと詰まっている。だから剥離骨折はよくあるし、勿論治せる。復帰もできる。箇所と程度によるけど、治せる骨折は治しているんですよ
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競走馬の調教あるある。ダートコースを走行中。途中で乱れた足跡が。「ここで馬が暴れたな」と分かる。その側にベットリと人の背中の痕跡が。「落ちたな」「誰かな」笑ってると、いきなり馬が横っ跳び。見慣れない人型にビックリしたせい。人の不幸を笑っていると、新しい人型の跡が増えるという話。
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お馬さんあるある。色々な幸せの形がある。競走を続ける馬。走る場所を変える馬。子孫を残す馬。全ての馬が「今」を生きている。大切なのは、馬がこの瞬間に愛されてる事。そして心穏やかに過ごす「今」を重ねていく事。食用肥育される馬も変わらない。全ての馬に愛を。今日は未勝利戦、最後の日。
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お馬さんあるある。育成牧場にはリードホースという引退馬がいる。調教で若馬に手本を示す教育係。相当な体力と操縦性の高さ、従順な性格が求められる。そしてもう一つ大事な仕事。それは新人牧夫の騎乗練習相手。未熟な操作に怒り、適度に暴走する事が求められる。最初の関門として新人に立ち塞がる。
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お馬さんあるある。ナカヤマフェスタ。暴れ過ぎてバランス崩して尻餅ついてそのまま横に倒れたコトがある。「いい加減、頭にきちゃって」と腕利き助手。「乗ったまま鞭で尻叩いて起こしたんですよ!」ってそんな離れ業できる人いないから。因みに、その後ちょっと反省して大人しくなったらしい(笑)
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お馬さんあるある。騎乗終わってハミを外す。馬が顔を寄せてきた。よしよし。よく頑張ったね。それでもさらに。顔をガシガシ擦り寄せてくる。ちょっ、愛情表現強すぎ。ちょっ、痛いんですけど。もう!私のコト好き過ぎるんだから!困りながらも嬉しそう。実はお馬さんは顔がカユイだけだったりする。
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お馬さんあるある。お馬さんに乗る人。下馬の前に絶対することがある。それは愛撫。もう全世界共通。これは「お疲れ様」であり、「頑張ったね」であり、「ありがとう」でもある。たとえ思い通りに乗れなくても、途中叩き落とされても。最後は愛撫で終わる。こんな世界を全人類が知るべきだと思うのよ。