251
「利得が見込まれる場合」は言い過ぎとしても「組織運営が順調な場合にしか昇進させてはいけない」「昇進が不利な局面では昇進させてはいけない」ということで、つまり「女性には立て直し手腕を期待してはいけない」ということになってしまうものなあ。これはさすがにバランスが悪いのでは。
252
「疑う」ということを知らず、しかし「疑うことが大切だ」と教えられたら、今度は「どう疑うか」については教えられた通りにしか疑えない。点数が高くなる「疑い方」が「正解」なのだということしか分からない。自分の中から発した何かと外界にあるものをぶつけるという疑い方ができない子供の仕草だ。
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むろん女性にとっては「そんなに度胸の無い男なんてこっちからお断り」だろうとは思う。するとアクティブな男は「自信に満ちた勝ち組男性」と「勘違いした異常男性」に二極化していく。そして女性は後者を(みんな大好きな)予防拘禁でも何でもして社会から排除して欲しいと、そういうことなのだろう。
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そうなれば、それなりに適切な心配や手助けができるマトモな人間は、他人の育児に対する関心を失ってしまうのですよ。現代でわざわざ他人の育児に口を出すのは「情け深さとコミュ力が異常値の超希少な人」「育児分野で自分の地位向上を目指す人」そして「ポテサラおじさん」みたいな異常者だけだ。
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「私が不誠実なことをしても、ならば学者同士で不誠実を暴きあえば全体としての誠実さは保たれるではないか」という考え方は、研究それ自体を目的とする学者には論外だろうが、「学問研究の枠組みを利用して自分の望む結果を得ること」を目的とする人間としては当然の考え方ではある。
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とは言えメスも気に入った若いオスがいればボスの目を逃れて交尾しようとするし、そこで見つかればボスからシメられたりするという。
そしてメスはメスで、多くのメスから好かれていないと、ボスオスからシメられた時にメスが団結して庇ってくれなくなってしまう。同性からの支持は死活問題なのだ。
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しかしこの日本単独野営協会公式サイトで一番力が入っているページがこの「用語辞典」なんだが、なんというかノリが00年代初頭のテキストサイトのようだ。そして用語の偏りというか、どんな「用語」に力を入れているかを見ると、「ソロキャン騎士」という形容が浮かんでくる。
tandokuyaei.com/%e7%94%a8%e8%a…
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そしてまた、よく教育された人間は、様々なことが自分の自由になったことと引き換えに、自由の責任が100%自分にあることもよく自覚している。だから自分で思い通りにできる自分自身と比べて、自分の思い通りにできない子供を恐れる。思い通りにできないのに責任は100%取らねばならない子供を恐れる。
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逆にもし本当に「学問といえば受験勉強、フェミニズムはヒステリー、社会運動は危険、資本主義は疑えないもの」などというものの見方を疑うことなく取り込んでいたのだとしたら、悪い方に社会性が高過ぎて、今回の「反省」とやらも単なる社会性の表れ(社会の風見鶏的挙動)にしか思えないな。
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「同じ意見の人同士が集まって自分たちの正しさを再確認する機会」「ここまでやっちゃってもいいよねという空気を仲間内で醸成する機会」をWTだと思っているなら、それってつまり「赤信号みんなで渡れば怖くない」的に、互いの顔色を見ながら段々と箍が外れ先鋭化していく過程に他ならないのでは。
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個人的には、国民として敬意と勤労(税)を捧げるのと引き換えに皇室には良き君主であって欲しいけれど、そういうのはもう80年ほど前にお断りされてしまってるのだよな。敬意を捧げても関係ないとなると後はもう「俺は俺の責務を全うする!」という人が幸運にも代々続いてくれるのを期待するしかない。
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「女性を助けない。外国人も助けない。マイノリティも助けない。では、いつか自分が助けが必要になったとき、誰が立ち上がってくれるのか。」という話、むしろ既に助けが必要なのに誰からも助けてもらえていないとか、様々な理由で助け合いへの信頼が崩壊してるのがまず問題なんじゃないですかね。
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「人間が全員合理的になればなるほど社会が解体される方向に向かい、野生に接近していく」というのは本当にそうだと思う。結局は「何を実現しようとするための合理性なのか」という話なんだよな。欲求や目標が野生のまま、その追求方法にばかり合理性が発揮されるのではそりゃなあ。
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そりゃあ社員のQoLを上げるため、みたいなお為ごかしの建前はあるけれど、このあたり「ロボットを導入するより人間を働かせた方が安上がり」「人間は勝手に直るし勝手にメンテナンスされる点がロボットより優れている」みたいな、道具として機械と比較され品定めされている気配を感じるんだよなあ。
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トランプ大統領がデモに怯えて地下壕に退避、というのはかなり情けない話ではあるし、まあその他にも問題のあるエピソードは多い人ではあるのだろう。が、そういう人でもなければ製造業の国内回帰だとか中間層の復興みたいな施策は取ろうともしないという、その構造が一番問題だと自分には思える。
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事件の犯人が創作者かはともかく、少なくとも創作者になりたくてもなれない苦悩や狂気の果ての凶行だったことは間違いないと思うのだよな。だからあの犯人はクリエイターになれた人間にとってもあり得た自分のはずなのだけど、クリエイターに害をなす存在である以上それが同情的に描かれることはない。
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ただ「議員に学力テストを受けさせて足切りしろという発言がどういう意味・反応を呼び起こすか」を考えない/「正論」で押しきってしまえばいいと考えてしまう、というあたりがお勉強のできる人達の限界であり、恐ろしいところだよなあ。「本来そうなるべきところを我慢してやってるのに」感がまた…。
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ドラえもんの広告に「選択的夫婦別姓に賛成70%なのに『野比しずか』か」的な意見があるようだけど、その70%は、それこそ熱心な別姓肯定派が言うように「選択肢が増えること」に対する支持が70%なのであって、夫婦別姓の支持が70%なのではないはずだが、熱心過ぎて区別がつかなくなっているのだろうか。
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映画を観ながら無惨様の「いつまでもエヴァに拘っていないで結婚して子供を育てて暮らせば良いだろう 殆どの人間がそうしている 何故お前たちはそうしない?」「ファンの相手は疲れた いい加減終わりにしたいのは私の方だ」みたいなコラが頭をよぎって仕方なかった。監督はエヴァに飽いている。
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「中間層は没落して当たり前」「肉体労働から脱出する才覚のない人間が生活苦に陥るのは自業自得」で、「そういう人間に肩入れしないのが良識ある指導者の態度」になってしまった。「良識や胆力を具え、中間層や肉体労働者をエンパワメントする指導者」というのがもはや矛盾した存在と化してしまった。
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現代社会で教育は自分のために受けるもの、受ければ受けるほどできることが増え、選択肢が増え、自由になっていくものとされているよな。教育の場で「より学んだ諸君はより自由になる」という思想がセットで教えられている。良く教育された人間が子を産むなんて「せっかくの自由がもったいない」のだ。
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貞本版エヴァでも思ったが、「終わらせるために終わらせた」という印象の作品だった。「(旧エヴァの二の舞にせず)最低限の義理を通すために終わらせた」感があり、シン・ゴジラとかシン・ウルトラマンの路線に移行したい監督がエヴァを清算したかったのかなと思わせる、手切れ金みたいな作品だった。
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しかしそれらの前提にある「国際社会の目があるから征服した側もそう悪いようにするはずがない」というような、「社会の目」の絶対的な抑止力への信頼はどこから来るのだろうな。どうもキャンセルカルチャーに付き物の「世間の皆さんがどう思うでしょうね」という文言と同じものを感じてしまうのだが。
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複数の方々が「同化政策を取らずに(取れずに)移民・難民だけのコミュニティを膨れ上がらせてはいけない」と警告しているけれど、いま川口なんかで起きていることはまさにその通りのことなんじゃないのかな。そして彼らが同化政策を拒否するというなら、それはもう「入れてはいけない」人々だろう。 twitter.com/azukiglg/statu…
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下の世代でも上の世代でも、同じような状況に置かれたら同じような状態に落ち着くだろうと思うんですよね。人間の資質なんてそんなに変わらないはずなので。「努力が足りない」「危機感が足りない」というのは後からならいくらでも言えるけれど。