126
むろんそれは選択の余地なく弱者である人を救うためのものではあるのだけど、弱者でない人も弱者として振る舞う方が有利になるので弱者として振る舞うし、また弱者へ共感や同情を寄せることが「正しいこと」とされたことと合わさって「弱者の立場で物事に向き合うこと」は現代の道徳やマナーとなった。
127
何らかの物語・出来事を理解するための枠組み(認知フレーム)が「強者と弱者」「加害者と被害者」という形に最適化されており、その上で「弱者」「被害者」の視点から物事を解釈する、というのが現代の標準的な物事の受容方法になっているのだよな。現状の社会においてもはそれが最も適応的なので。 twitter.com/marxindo/statu…
128
手元に『ローマはなぜ滅んだか』という本があるのだけど、確かに「性解放・女性解放・知性と教養と文化」として1章を割いてこの辺りの話をしている。姦通が横行するだけでなく、女性が鎧や武器を持って男性のスポーツに参加するようになったと。オウィディウスについては13ページも割いて記述がある。 twitter.com/akihiro_koyama…
129
以前にも、守られる側が守る側に対価を差し出す描写がないから鬼滅の刃は家父長制を肯定する作品とは言えない、ということを言ったけれど、まあリベラルを自認する皆さんが煉獄さんに対して抱いているのと同じ種類の期待が皇室に向けられているのだろうなとは思う。
twitter.com/aruto250/statu…
130
実際に国民の総意というか平均的な意識はそうでしょう。たまたま皇室に生まれついただけの自由な個人に生き方を強制することなんてできないし、そんなことがあってはならないと思っているから「あれは本人がやりたくてやってくれているんだ」と処理するし、次の代でもそうなることを都合よく期待する。
131
個人的には、国民として敬意と勤労(税)を捧げるのと引き換えに皇室には良き君主であって欲しいけれど、そういうのはもう80年ほど前にお断りされてしまってるのだよな。敬意を捧げても関係ないとなると後はもう「俺は俺の責務を全うする!」という人が幸運にも代々続いてくれるのを期待するしかない。
132
「皇位を継ぐより自己実現したい」と言われたら祝福の言葉とともに宮内庁を解体して大統領制に移行するのが「リベラルで開かれた皇室」を担ぐ国民のすべきことですよ。皇統は継承者が「天皇としての責務を全うすることが自己実現」と思うかどうかにかかっているし、またそうでなければならないという。
133
こういうことは皇道派の青年将校みたいなのであまり言いたくないけど、内親王の結婚問題なんて「リベラルで開かれた皇室」をやってきた当然の結果というか、むしろ「成果」とでも言うものですよね。リベラルな皇室は伝統の自重に耐えられない。リベラルを続けるなら皇室の消滅は時間の問題でしょう。
134
昔ならその他にも「これは女性だけのものだから男性は興味を持たないはずだ」という確信を持つことが可能であったし、セーラームーンやプリキュアはその幻想で保っていた(いる)ところがあるけど、今はネットで様々な男性の目線が可視化されてしまったことでそうした幻想に縋れる余地は少なくなった。
135
よくある手法は、表現に「強い女」を用いる、というやつだよな。気の強そうな、主張の激しそうな、大半の男性が喜ぶよりも怯んでしまうと思える女性を用いて表現する。でなければ現実の(そこまで強くない)女性と同水準になるまで隙を無くして性的な視線に対する拒絶感を出すか。大体この2択になる。
136
つまり「結果的に男性が喜ぶこと」「男性を喜ばせるためにやっていること」「男性を喜ばせるためにやらされていること」の区別がつかないし、つける必要もない、ということなのだよな。だから必要になるのは「これなら男性は喜ばない」という確信なわけだ。一体どうすればその確信が得られるのだろう。
137
先日「オーバーニーソックスは単純に可愛いと思ってたけど、ソックスとスカートの隙間を見て性的に喜ぶ男性が多いと聞いたので良くないと思うようになった。男性を喜ばせないで欲しい」という旨の意見を見て、実に端的に女性の心理が表れていると思った。性表現の「女性の主体性」もこれが鍵なのでは。
138
仮想水という概念があるよな。農作物の輸出入は、その作物の育成に必要な真水をも実質的に取引きしている(この真水を仮想水と捉える)のだ、という考え方だ。子供への投資はこの仮想水に似ている。子供を納税者に育てるコストそれ自体が実質的に国へ納税しているようなもの、仮想税なんじゃないのか。
139
外見のよい人間は生涯収入が十数%も増えるなんて調査結果は有名だし、実際に社会を見ても、男女を問わず傾向としては明らかに大企業ほど外見の美しい人間が揃っている。自由主義が行き渡り、見目良い人間がその有利さによって社会の上層に凝集されるに十分な時間が経ったということではないかな。
140
「リベラルな人々こそがルッキズムを振り回している」という話、彼らの中で「リベラル」であることが単なる覇権争いの方便に堕している(その上で自らの優位に驕っている)ことの表れとは思うけれど、同時に彼らは無造作にルッキズムを振り回せる程度には実際に見目が美しいのだろうなとも思う。
141
実際に危害を加えるところまで行ってしまったことは本当に残念だけれど、この事件は「これくらいの理由で人の顔に硫酸をかける人間がいる」というよりは「日常的に他人をバカにし続ける行為は顔に硫酸をかけられるだけの恨みに値する」と捉えるべきではないかと思う。「イジリ」を軽く見すぎというか。 twitter.com/AotaTsutomu/st…
142
いや本当に「怒ってないし謝罪して欲しい訳じゃなくて現状と原因を聞きたいだけなんだけど」と言うタイプ、その次は「前と同じ失敗を繰り返さなければ良いだけなのになんでしないの?怒ってるんじゃなく知りたい」「この仕事向いてないのになんで辞めないの?怒ってるんじゃなく知りたい」ですからね。 twitter.com/hideyosino/sta…
143
「こんな男/女はいない」「こんな男/女に都合のいいことばかりする・言うキャラクターを作って悦に入っているのか」という感覚は同じでも、女性向けのそれは道徳的であるから世の男性は見習うべきとされ、男性向けのそれは不道徳として批判が集まったり、情けない男の慰みだとして嘲笑の的になる、と。
144
整くんが持て囃される様子は「現実の男性が、巨乳の女子キャラクターが主人公男性に対してリアリティのない好意を持ってグイグイ絡んで来てくれる創作を消費している様子」を女性から見るとこのくらいの違和感になるのかな、と思うのだけど、そこに道徳的優位が付加されるのが女性向け創作の強みだな。
145
「ポリコレアフロ」こと整くん、性欲が除去された男性というか、女性を喜ばせるための「男性の形状と立場を具えた男でない何か」というある種の性具のような存在だけど、これつまり男女を反転すると所謂「チョロイン」とか、主人公をガンガン構ってくる性的シグナル満載の女性キャラクターなのだな。
146
IQの平均が78というのはたった8ポイントで軽度知的障害のラインに達してしまう相当深刻な数字だと思うのだが、調査対象となったロードアイランド州はかなり「意識の高い」州のようなので、ロックダウンの遵守や自主的な外出抑制がこの結果を生んだとしたら実に皮肉ではある。
news.yahoo.co.jp/articles/88409…
147
昔の人が「この土地が災害に遭いやすいことを孫子の代まで伝えよう」と付けた地名「○崎」「蛇○」も、売り出したければ「○ヶ丘」に変えてしまう。不都合な教訓なんか無視するわけだ。それを思うと「戦争してはいけないことを孫子の代まで伝えよう」とする教訓に戦争を止める力がどれほどあるのかな。
148
「自分にとって必要の無い命は僕にとって軽いんで」「もともと人間は(中略)全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きている」という発言からして、現実の厳しさを認識しているかのような態度でありつつ、その実自分がジャッジする側であり続けられることを疑わないむしろ甘えた認識ではあるにせよ。
149
「ホームレスの命はどうでもいい」という発言、その発言の軽々しさ、あっけらかんとした物言いが怖いんだよな。やむを得ない結論として様々な留保を付けた重々しい発言としてではなく、「みんなの中にあるこういう気持ちをカジュアルに表出しようよ」とハードルを下げていこうとする意図が怖い。
150
「幸せそうという理由で私たちを殺さないで」も徐々に本気で主張している人が出てきてムーブメントに繋げたいという思惑を感じるのだけど、このフレーズから強烈に伝わる「おまえの不幸の原因は全ておまえにある」という主張からは他人の不遇に対する後ろめたさや責任感が微塵も感じられないのだよな。