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況してや、「機会さえあれば殲滅してやりたい」と思っていた相手を「加害者」―「被害者」の関係に持ち込めたなどというのは、「被害者」という無敵のバリアーを纏って相手を無限に攻撃できる僥倖が巡ってきたことに他ならないわけで、「罪を認めましたね」「謝って済む問題ではない」としかならない。
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「謝った人は赦す」風潮が失われているという話、つまるところ謝った人を赦すと「被害者ポジション」を手放すことになるからなのだよな。今の社会では何を言うにも「被害者」としてのポジションが絶対的に有利になるので誰もその立ち位置を手放さないし、「被害者」である限り人を赦すことはできない。 twitter.com/ganrim_/status…
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そしてまた、よく教育された人間は、様々なことが自分の自由になったことと引き換えに、自由の責任が100%自分にあることもよく自覚している。だから自分で思い通りにできる自分自身と比べて、自分の思い通りにできない子供を恐れる。思い通りにできないのに責任は100%取らねばならない子供を恐れる。
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現代社会で教育は自分のために受けるもの、受ければ受けるほどできることが増え、選択肢が増え、自由になっていくものとされているよな。教育の場で「より学んだ諸君はより自由になる」という思想がセットで教えられている。良く教育された人間が子を産むなんて「せっかくの自由がもったいない」のだ。
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高等教育が少子化を招くという話、「教育されることで女性が賢くなって子供を産むという愚かな行為をしなくなる」というよりは「(男女ともに)教育を受けるほどに子供を持つという行為が相対的に愚かな(コスパの悪い)行為・不道徳な行為に思えてくる」といったところだと思っている。
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校則について「おしゃれを禁止する校則は、校則で禁止されたくらいでおしゃれを諦めるようなバイタリティの低い個体をふるいにかけるためにある」という話があったが、反出生主義はまさに「生殖を禁止する校則」のようにバイタリティの低い個体を選別するふるいとして作用している。
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人はどこで反出生主義になるのかという嘆きを見たが、自由と責任を真面目に教育されれば誰でも反出生主義になるのが当然だろう。「子供を作るかは100%自分の自由」「100%の自由の責任は100%自分にある」「命は地球より重い」ならば「地球より重い命の幸福を100%保証できないなら作るべきではない」と。
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「アダルトビデオに出演する動機にはホスト通いとか美容整形したいという女性の欲望もある」という話、女性の主観としては「ホストへの好きな気持ちを人質に取られてAV出演を強要されている」「きれいになりたい気持ちを人質に取られてAV出演を強要されている」と言った方がフィットするだろうと思う。 twitter.com/akihiro_koyama…
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東アジア全体で出生率が低下する中で日本は踏みとどまっている方だというのは、「結婚して子供を持つ」という規範が社会の変化に耐えてよく残った方だからなのだろうな。この規範が崩壊していると、少子化対策は手厚いシングルマザー婚外子扶助という人間の動物化を加速する策か移民しかなくなる。 twitter.com/aruto250/statu…
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実際には顧客の囲い込みとかロイヤリティの高い顧客の育成なんてのはどこの企業も血道を上げてることなわけですよ。そういう依存症みたいな顧客を作る方がよほど不道徳だと思いますけども、むしろ現実に若い女性にそういうことをやれてる企業ほど「我が社は道徳的でござい」みたいな顔をしてたりする。
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解雇の理由が「多くの人々の反感を買う発言で会社の価値を著しく毀損し損害を与えたため」ならば、営利企業である以上順当な処分だけれど、比喩の話を「道徳的見地から到底容認できない発言のため」解雇というのは、道徳的優位や劣位を競う息苦しい社会に向かう流れを加速する動きだなと思うわけです。
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「不適切な発言で会社に損害を与えたから解雇」なら分かるが「不適切な発言をしたから解雇」というのは気に入らない。「本日以降、当社と同氏との間には一切の契約関係はございません」という一文は、問題の人物をできるだけ強く蹴飛ばす反作用で少しでも浮き上がろうという経営陣の必死さを感じるな。
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自分はもともと不適切な比喩で更迭されるという流れには賛同しないのだけど、もはや不適切な比喩を使ったら更迭するものという慣例が成立してしまい、それ自体が力を持って後続の例を作り続けてしまっている。また、言葉から内心を推し量った上でその内心を裁く、というやり方も恐ろしいものに思える。
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吉野家の幹部の失言は品がないし(業界の慣用表現だとしてもそれがどう受け止められるか考え足りないという点で)脇が甘すぎると思うけれど、それで更迭というのは違うと思うのだよな。実際に若い女性を薬漬けにしたわけでも、それをしたいと表明したわけでもない。ただ比喩が不適切だっただけで。
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外部から責任を取らせることが不可能である以上、自ら進んで責任を認めるのを待つ他ないが、自ら進んで損をするようなことをするはずもない相手なのだ。
倫理を自らの上位に置かない強者は責任を取らない。彼らにとり責任を取らされるのは弱者の証だ。強者はただ皺寄せを弱者へ押し付けるのみである。
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ロシアが証拠を隠滅したり無視してどれほど不誠実に振る舞っても、ロシアが核を持っている以上、外部から責任を取らせることは不可能だ。例の公開書簡の関係者が証拠を消したり無視してどれほど不誠実に振る舞っても、ポリコレとして無敵の属性を持っている以上、やはり責任を取らせることは不可能だ。
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例のキャンセル公開書簡周りの動き、自分たちで勢いよくオープンと銘打ったにも関わらず、都合が悪くなるや遮二無二情報を削除や非公開にして事実を見えにくくし、あとは自分たちの証言だけを(その声の大きさで)流通させれば経緯を都合よく書き換えられるという態度はロシアと同じ不誠実さを感じる。
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また「自分の子を妊娠せず他人に任せているのは、本当に大変で辛かった」という発言に至っては、心配になる気持ち自体は分かるけれども字面のパワーがあまりにも強すぎる。しかしVERYの例の対談といい、セレブリティとその取り巻きは人間の欲望の形を実に分かりやすくディスプレイしてくれるものだな。
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「好ましくないタイプの女性が代理母を希望するようになってしまうということを避けたい」なども、それこそ実在する女性を妊娠出産する道具扱いに他ならないように思うのだが、女性が女性に対して行う限りは無罪なのだろうな。もし男性がこのような言動をしたならば…などと考えるだけで恐ろしい。
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代理母出産を利用するセレブをリポートする記事だが、ハイファッション誌的な無造作が恐ろしい。「セレブともなると、代理母のセレクトも厳しく、そしてそれなりのコストがかかる」と、セレブ目線から代理母を務める女性を完全にモノ扱いしていることが如実に伝わってくる。
vogue.co.jp/celebrity/deep…
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またモテと暴力性が話題になってるようだけど、暴力性はともかく、男性は何らかの形で男性間闘争(サル山の闘争)に参加して、自分が「最底辺のオス」ではないという自覚を持たなければ精神が病んでしまうな。これは闘争を好むと好まざるに関わらない。運動不足は病気になるのと同じ次元の話だ。
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どちらも「世間の目(≒属する集団の「いま、ここ」において支配的な価値観)に従順な人間ほど、他人にも世間の目への従属を求める」というやつが根底にあるんじゃないだろうか。そしてその従順な人間は、自分が風見鶏のような人間だとは自覚していない。自分はただ正義に燃える人間だと思っている。
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しかしそれらの前提にある「国際社会の目があるから征服した側もそう悪いようにするはずがない」というような、「社会の目」の絶対的な抑止力への信頼はどこから来るのだろうな。どうもキャンセルカルチャーに付き物の「世間の皆さんがどう思うでしょうね」という文言と同じものを感じてしまうのだが。
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侵略された側の国家へ熱心に降伏を勧める人々、「人命は地球より重い」という枠組みにガッチリ固まった上で、「戦闘を続ける限り日々命が失われていく」という認識が彼らの精神に猛烈なバイアスを生じさせ、かつ「話の通じそうな方に責任を負わせる」ことであのような言動になっているのだろうな。
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自分は世界の複雑さに耐えられないので、「陰謀論にハマるのは世界の複雑さに耐えられない人間である」という単純な図式に飛びついてしまいたくなる。バカなあいつらとバカに困らされる思慮深い自分、みたいな陰謀論者への軽蔑ありきの図式には甘い蜜のような誘惑を感じる。