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しかしこの日本単独野営協会公式サイトで一番力が入っているページがこの「用語辞典」なんだが、なんというかノリが00年代初頭のテキストサイトのようだ。そして用語の偏りというか、どんな「用語」に力を入れているかを見ると、「ソロキャン騎士」という形容が浮かんでくる。
tandokuyaei.com/%e7%94%a8%e8%a…
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そしてまた、よく教育された人間は、様々なことが自分の自由になったことと引き換えに、自由の責任が100%自分にあることもよく自覚している。だから自分で思い通りにできる自分自身と比べて、自分の思い通りにできない子供を恐れる。思い通りにできないのに責任は100%取らねばならない子供を恐れる。
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クリエイターの自意識は「オタク」「暗い」「いつまでそんなことしてるの」という周囲の無理解に耐えて頑張った記憶を核に、経済的に不安定な立場と相まって弱者意識と(自分は才能がないという認識に基づく)努力による能力主義が強く、ナルシズムやネオリベグローバリストの匂いを感じてしまうのだ。
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これは何度か言っているけど、人間によく似ているが違う物を見ると感じる恐怖は、ホモ・サピエンスと中途半端に近縁な種との交雑を避けるためだったと思っている。充分に近縁なら健康な子が生まれるし、遠い種なら子は産まれない。しかし中途半端に近いとライガーのように次世代が不妊になってしまう。 twitter.com/ZplusC1Bst/sta…
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「卵子の老化」の話になると、批判してもいない方向から「精子の劣化も不妊の原因だ!」という「反論」が飛んできて、なぜか不妊問題の犯人捜しをしていたことになってしまうのだが、あの話題は若い人に向けた警鐘なのであって、もう老化してしまった人に向けた後ろ向きな話題ではないはずなのだよな。
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またモテと暴力性が話題になってるようだけど、暴力性はともかく、男性は何らかの形で男性間闘争(サル山の闘争)に参加して、自分が「最底辺のオス」ではないという自覚を持たなければ精神が病んでしまうな。これは闘争を好むと好まざるに関わらない。運動不足は病気になるのと同じ次元の話だ。
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NIKEのCMは明確に「悪者」を描いてきたことで、あれを支持すれば支持するほど正義の側に立つ感覚が得られ、「攻撃OK」の青信号が点灯するような効果を生むんだよな。「悪者」を堂々と攻撃していい、そういう時代になった、というエンパワーメントとして作用する。そしてCMは対立の軸として称揚される。
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「この社会からあいつの居場所を全部奪ってやる。社会的に死ねばいい」という暴力的な衝動を「今回のことを関係各所にお知らせしてしかるべき対応を期待する。どう対応するのかが問われている」などと澄まし顔で表現するのが本当に嫌いだ。しかも期待した対応が取られなければ恫喝するつもりの人間が。
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「対話のチャネルは閉じれば閉じるほど痛快だ。間違っている連中は、正しい我々が団結して徹底的に追い詰めるべきだ。スポーツも正しい側の人間だけでやればいい。間違っている人間などにスポーツの場を提供してやる必要はない。改心して頭を下げてきたら参加させてやってもいい」くらいのものだ。
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また「夫が家事育児にコミットし過ぎると却って妻が不満で一杯になる」という話が流れてくるけど、先日話題になった「女性は責任を回避できない人を地位の劣る人物と認定する」という話と考え併せると「夫が育児の責任を妻から自分に移転し過ぎると劣位の人物と見なされる」ということになるのかな。
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宅八郎は「自分一人を売り込むためにオタク全員を踏み台にした」人物という印象だったが、本人は「敢えてキモオタの振りをしていただけ」という話で完全に印象は最悪になってしまった。
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昔ならその他にも「これは女性だけのものだから男性は興味を持たないはずだ」という確信を持つことが可能であったし、セーラームーンやプリキュアはその幻想で保っていた(いる)ところがあるけど、今はネットで様々な男性の目線が可視化されてしまったことでそうした幻想に縋れる余地は少なくなった。
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「婚姻の目的が生殖であってよいはずがない」と考える人が多いけれど、ではそう考える人にとって婚姻とは何なのだろう。2人が特別な関係にあることを国や世間がオーソライズすることだとすると随分と権威主義ではあるし、有利な制度を利用したいがためであればフリーライダー志向が強いのではないか。
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「人間関係が嫌なら逃げていいんだよ」「仕事が嫌なら逃げていいんだよ」という話には人気が集まるけど、最近ようやく「逃げていいとか囁く人間は逃げた後のことに責任を取ってくれない」という気付きが出るようになった。そろそろ「男性性が嫌なら逃げていいんだよ」にもそうした気付きが要るのでは。
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逆にもし本当に「学問といえば受験勉強、フェミニズムはヒステリー、社会運動は危険、資本主義は疑えないもの」などというものの見方を疑うことなく取り込んでいたのだとしたら、悪い方に社会性が高過ぎて、今回の「反省」とやらも単なる社会性の表れ(社会の風見鶏的挙動)にしか思えないな。
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「自分は男性間の競争で十分な価値を示した」という自覚・自信・自己肯定感がないと、「自分はオシャレをするに値する」という意識を持てないのではないか。
だから「非モテ男性だけどもっとオシャレに」を実現するためには、非モテ男性はまず男性間競争に勝たなければならないということになる。
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現代社会で教育は自分のために受けるもの、受ければ受けるほどできることが増え、選択肢が増え、自由になっていくものとされているよな。教育の場で「より学んだ諸君はより自由になる」という思想がセットで教えられている。良く教育された人間が子を産むなんて「せっかくの自由がもったいない」のだ。
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この言っていることは「一夫多妻制を社会が支えて欲しい」というのと大差ないのだけれど、「安心して使える精子バンク」という言葉の意味深長さよ。「既に知能や健康さで選別済みの優良な男性(それも選択できるならば多分に白人男性になるかも知れない)から精子を選べるなら」ということだものなあ。 twitter.com/InsideCHIKIRIN…
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「女性のキャリア形成の上で代理母出産も選択肢として有効」などと考える人は、もはや口が裂けても性的な風俗産業を否定することはできないだろう。両者を簡単に比較することは難しいとは言え、紛れもなく女性の身体を道具として利用することであるうえ、妊娠・出産のリスクとダメージは甚大だ。
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自称リベラルの名言に「あーいい人だけで国つくりたいなー」というものがあったけど、こういう「自分がバカと思った人を社会で迫害するように誘導する」というのは、「いい人だけの国」であるとか、一頃話題になった「偏差値65以上専用の街」を実現するための草の根運動みたいなものなのだろうな。
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少なくとも男性と意見が対立した際に率先して折れることは認められるまい。理由なく折れるのは論外として、合理的に検討した結果折れるとしても「女性はやっぱり誤っているのだという偏見を助長する」わけで難しい匙加減が要求される。女性の示唆で誤りに気付いた男性が率先して折れる、辺りが無難か。
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よくある手法は、表現に「強い女」を用いる、というやつだよな。気の強そうな、主張の激しそうな、大半の男性が喜ぶよりも怯んでしまうと思える女性を用いて表現する。でなければ現実の(そこまで強くない)女性と同水準になるまで隙を無くして性的な視線に対する拒絶感を出すか。大体この2択になる。
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人間が生まれた瞬間から「人材」として育てられる、少なくともそのようにしなければ不利になる社会が近づいてきている気配を感じるな。そういう社会はよい社会なのか?まあ快適な社会ではあるだろう。少なくとも適応できた人間にとっては。だが到底適応できそうもない自分としては御免こうむりたい。
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上手く言えない印象論だが、若い人や子供向けに書かれたセクシャリティに関する記述を読むと、同性愛があたかも「積極的にその芽を伸ばすべき才能」のように扱われていて違和感を覚えてしまうことがある。注意が必要なものとして扱われる異性愛とはえらい違いだなと。どちらも同じ性愛ではないのか。
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さらに正確に言うならば「ただ『おはよう』と言い合うだけで私を幸せな気分にしてくれるような相手が欲しいだけなのに」と言ったところか。表現を誤ると、まるで自分が「些細な希望さえ叶えることができない人間」のように思えてきて惨めになってしまう。これでは精神衛生上も良くない。