北アイルランド紛争でプロテスタントとカトリックの対立が繰り返されてきたこの街で、かつての自分のような憎しみや対立を子どもたちに継承したくない。自分と違う人とも語り合おう、想像しようと、彼らに伝わる言葉で伝えたい。『ぼくたちの哲学教室』6/23(金)から上映です。
ブタのことしか考えられないこちらが11/11(fri)から twitter.com/Sarnathhall/st…
ところで2016年の映画を2023年3月に上映するのはなぜか。一般中年女性におもむろにマルチバースの扉が開いちゃう大注目作『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の監督コンビのデビュー作だからです。当館ではエブエブとスイスアーミーマン【両方】上映します。ご期待ください。
スイスアーミーナイフ並みに多機能な死体スイスアーミーマンを駆使して無人島を脱出するベストフレンドフォーエバーな映画『スイス・アーミー・マン』は3/17(fri)から上映です。今のはメラゾーマではない。屁だ。
母親。仲間。一番受け入れてほしい相手から、自分が自分だからという理由で受け入れてもらえない。心を、賞味期限切れの果物のように握り潰される。それでも彼は折れない。辞めない。正直なところ彼よりも先に、観ているこちらが折れそうで、それでも一緒に心で闘って物語の先を切り開いていく映画。
事故で記憶を失って以来なぜか時々「相手にこれから起こること」が見えるようになっていて、それがなぜなのか誰にも説明してもらえず、深まる混乱の中で記憶喪失の自分に献身的に尽くす夫のことをも怪しんでしまうようになる、観客のこちらまで深い謎の奥底へと引きずり込まれる映画を上映します。
というわけで、生まれつき異能者である哀しみを背負ったイタリアの弱小サーカス団員たちが、人体実験で異能者を作ろうと目論む強大なベルリン・サーカス団の団長と相対することになる、問答無用の異能力サーカス戦争アクション映画『フリークスアウト』乞うご期待です。
浮浪者をモデルに、娼婦をモデルに、彼が描いたのは"聖人"。異端画家カラヴァッジオの生涯を大胆な解釈で再構築した1986年の映画を上映します。次々登場する名画(実物)も、オスカー受賞常連サンディ・パウエルが担当した衣裳も、これがデビュー作のティルダ・スウィントンも、一見の価値ありの美しさ。
『おみおくりの作法』の監督による、実話を元にした映画『いつかの君にもわかること』。 『お見送りの作法』同様いかにもお涙頂戴な演出は抑えて、父子の日々をそっと綴っています。それにまだ予告編ですからね。涙は本編までとっておきましょう。3/31(fri)から上映します。
グラス一杯のワインから主要品種、生産国、地域、生産者、ヴィンテージを当てるブラインド・テイスティング大会。クラファンで得た渡航費で目的地に着いたものの圧倒的に経験値不足な4人にあるのはワインへの愛と祖国への愛、そして低予算で雇ったまるで役に立たないコーチだけ(まるで役に立たない)。
氏族間そして聖と俗の間で翻弄される少女の名を題に据えた『マルケータ・ラザロヴァー』。この映画、物語は強烈にドラマチックだけど映画の文法的に私たちが普段観る映画と別の成り立ちをしていて、観ていてわりと混乱します。でもその混乱が映画のダイナミズムと溶けあうことで唯一無二の鑑賞体験に。
大学同期の親友同士という気鋭女性監督と脚本家が生み出したこの映画は、中国の一人っ子政策と家父長制の中でSNSを中心に大きな共感と感動を呼び、2週連続No.1になりました。日本でも(これは私の映画だ…!)と感じる人は多いはず。 『シスター 夏の分かれ道』12/23(fri)より
例えばボブ・ディランが"Like a rolling stone"で「持たざる者には失う物もない/見られぬ者には隠すべき秘密もない/どんな気がする?/誰にも知られぬ/転がる石ころになるのは」と歌ってますが、もし空疎の中に一種奇妙な居心地の良さがあるのだとしたら、それが誰かに、元の自分に、突然埋められたら…
この映画『わたしのお母さん』、途中で1つの【出来事】が起こってそれが母娘の関係を、そして映画自体を大きく揺るがせるのですが、ではそこまでは退屈かというと母娘の間に漂う【気配】にも非言語的なドラマが数限りなくあって…つまり最初から最後まで目が離せない映画です。
その街のその建物にそれぞれに住む、仲が良好とは言えないウクライナ人とポーランド人とユダヤ人の3家族が、街がソ連に、ドイツに、再度ソ連に占領される中で強い絆で結ばれていく映画を上映します。大人たちが歴史に飲まれる度、1人の母に子が託される。彼女は守る。民族を超え、全員を我が子として。
「今は何もない」と「元はそこに何かあった」の双極にじわじわ侵食される映画『宮松と山下』は、「ピタゴラスイッチ」でお馴染み佐藤雅彦と、関友太郎・平瀬謙太朗の3名による監督集団「5月」の長編デビュー作。香川照之、津田寛治、中越典子ら出演。12/23(fri)から上映です。
ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスとオスカル・マルティネスが三者三様それぞれ違うタイプの一緒に仕事したくない天才を演じた『コンペティション』は4月頃に上映します。ちなみに出資者の富豪とも仕事したくないです。
穏やかな午後に森の教会に集った6人の女性が、想いを語り合って連帯する場面から始まる映画を上映します。ただし話題は【黒人やアジア人どもがのさばる多様性社会】への強烈なヘイト。6人は町に繰り出し…この映画、ここから90分のノンストップ撮影で邪悪と最悪以外1秒も映りません。史上最悪の映画。
ピエル・パオロ・パゾリーニ生誕100年記念上映 『テオレマ 4Kスキャン版』5/13(fri)-5/19(thu) 『王女メディア』5/20(fri)-5/26(thu) この、聖なるもの。あるいは、愛の過剰さについて。
ドレスは女の若さに不釣り合いな高級シルク。血に染まった5つの刺し跡。近ごろは徹夜仕事を若手に任せて帰宅する、引退も遠からぬメグレは、この奇妙な事件にのめり込んでいく。彼女は誰か、なぜ殺されたのか。フランスの名匠パトリス・ルコントによる《メグレ警視》シリーズ最高傑作の映画化です。
冬のベネディクト・カンバーバッチとネコの映画の前に、秋にニコラス・ケイジとブタの映画があります。 twitter.com/Sarnathhall/st…
不意打ちのように嬉しいお知らせをします。『ギルバート・グレイプ』を上映します。ジョニー・デップの黄金期90年代における最も輝かしい黄金、レオナルド・ディカプリオ全キャリアにおける演技オールタイムベスト、監督ラッセ・ハルストレムの最高傑作。色あせることなきエヴァ―グリーンな名作です。
この映画の題を聞いたなら、一冊の本を想起するかもしれません。ロシアだけで2700万人の死者を出した独ソ戦は百万を超える女性兵士が従軍した戦争でもあって。戦後、降る雪が血痕を覆うように消えていった"女たち"の声を、つぶさに拾い上げて一冊に編んだ名著「戦争は女の顔をしていない」のことを。
喧嘩別れした親友から「白血病で余命宣告を受けたので元恋人への心残りを清算しに行くから付き合ってくれ」と言われてNYからタイに戻ったら"元恋人"が各地に何人もいるせいで国中を巡る旅になり、幾つもの恋の終わりと近づく最期を想う友情がタイの美しい風景の中に連なっていく映画を上映します。
1968年に失恋でメンタルぼろぼろになってインドに行ったらちょうどビートルズの4人も同じ僧院に来ていて、彼らに一対一で愛や人生のアドバイスをもらったり名盤「ホワイト・アルバム」の曲が生まれる瞬間を目撃したりと奇跡のような8日間を過ごして人生が変わった青年のドキュメンタリーを上映します。