完璧に幸せな一家の娘がその幸せを維持しなくてはと無意識下でストレスを溜めていく程に自室ベッドでこっそり温めている鳥の卵が大きくなって、限界を迎えたある夜に鳥ではなく"それ"が孵化してしまうという激ヤバ北欧映画を上映します。しかもこの映画、"それ"が生まれた時点でまだ映画の1/4なんで…
収容所送りのユダヤ人青年が「実はペルシャ人です」と嘘で生き延びたら堅物ナチス将校がペルシャ語習いたいと言い出して、仕方なく嘘の単語を次々考案しながら即興で授業するはめになる映画を上映します。この将校めっちゃ良い生徒で前回適当に作った単語を忘れてくれない。必死。こっちも暗記必死。
触れると10秒で死ぬピンク色の雲が地上1mの高さに大量発生して、二度と家から出られない世界規模のロックダウン生活がずっと続く映画を上映します。「ずっと」ってずっとです。解除とかない。ずっと。出産も育児も心が壊れてもずっと…ずっと… あと余談ですがこの映画撮影されたの2019年です。…え?
ロンドン高級レストランの超繁忙期の一夜に難しい注文やトラブルやクレームやスタッフ間の内紛が次々襲い掛かるけどひたすら皿を仕上げて客にサーブしまくる様子を90分間ノンストップ全編ワンショットで撮影した映画を夏に上映します。だいたい予想つくと思いますがこの映画…めちゃくちゃ面白いです。
素敵なダンナ様たちが外で稼いで素敵な奥様たちが家で主婦をやっている完璧な町に暮らす完璧な夫婦の映画を上映します。"町"は完璧なので外に出る必要がないし出るべきではないし出ようと考えるべきでもない。だからこの映画、"あること"に気づいた時にはもう手遅れ。ようこそ片道切符のユートピアへ。
乗員乗客全員が死亡したため墜落原因がわからなくなったジェット機の残骸からブラックボックスを回収し、そこに残されていた音声記録だけで機材トラブルか操縦ミスかテロかを割り出していく天才分析官が、常人には聴きとれない「ある音」に気づいてしまい……というめちゃ面白い映画を来年上映します。
ロバート・デ・ニーロが映画撮影中に故意の事故でトミー・リー・ジョーンズを殺して保険金でモーガン・フリーマンに借金を返そうとするのにどんな危険スタントやらせてもトミー・リー・ジョーンズが死んでくれない映画を上映します。
「飼ってるブタを盗まれたニコラス・ケイジが静かにブチ切れて絶対に絶対に絶対にブタを取り返そうとする映画」という説明でこれは最高の面白B級アクション映画と思って観ると想像を遥かに超えるレベルで深く【人間】を描いていて圧倒される魂のヒューマンドラマを上映します。ニコケイの抑えた演技A++
小学校の頃から揃いのスプーンみたいにぴったり一緒の親友同士がそれを中学でイジられて、片方が意識してしまって一緒に遊べなくなる映画を上映します。拒絶された側の、世界が砕ける音がする。 もうすでに透明な糸で締めたように心が痛いですが、この映画のキャッチコピーは 永遠を壊したのは、僕。
ベネディクト・カンバーバッチが生涯ネコと妻しか愛さない映画を上映します。世間的にネコ=鼠駆除/不吉だった19世紀末にネコイラスト描きまくってネコ=Kawaiiにした画家の物語なんですが、どうしてネコ描きまくったかというと変わり者の彼の人生最初で最後の、そして身分違いの大恋愛が事の発端で…
これは実話なんですが、パートと親の介護だけでわりと"無"の日々だった主婦が(勝てなくていいから生活に胸の高鳴りがあるといいな)と思って村の仲間とお金を出しあって格安競走馬の共同馬主になってみたのに、な~んか想像してたのと違ってその馬が、勝ちまくっちゃう映画を上映します。高鳴りすぎ。
ほらご覧、ハッチングの予告編だよ。かわいいね。
ジャガイモ料理を公爵に出してクビになった宮廷料理人が故郷の森に帰って"あるもの"を作ってみたら庶民にも貴族にも大評判になってしまう、観てるだけでお腹が空いてくる実話ベースの映画を上映します。気になる"あるもの"ですが…料理じゃないです。彼が作ったもの、それは人類史上初の【レストラン】
残り3/4で「母親」と「母親の期待を一身に受ける少女」と「少女が"母"として卵から育てた"それ"」の物語がどう展開していくのかちょと想像つかないと思います。フィンランドの新鋭女性監督のデビュー作でタイトルは『ハッチング ―孵化―』。今春上映予定です。また北欧からヤバ映画がやって来る…
美しい湖畔の邸宅に集った恐ろしく有能な15人の高官が、ある課題を円滑かつ迅速かつ効率的に解決するため会議する、それだけの、ただそれだけの、吐き気がするほどスリリングな映画を上映します。 15人の議題、それは欧州1,100万のユダヤ人を絶滅させる方法。1942年1月にこの世界で起こった実話です。
名門校に入学したのはいいけど数学が苦手で落ちこぼれた男子が、どうやら夜間警備の無愛想おじさんが数学得意らしいと知って弟子入りする映画を上映します。人生には解ではなく途中式が大事と教えてくれるこのおじさん、実は学問と自由を求めて北朝鮮から脱北してきた天才数学者。得意どころじゃない。
ノルウェー郊外の団地で、親の目の届かないところで遊んでいた子供たちに"力"が発現してしまう映画を上映します。強まる"力"で遊びだすその子たちは通常と超常の区別がつかない年頃なのでまだ分かってないのだけど、観てるこっちは否が応でも分かっちゃう。 この映画、絶対に、まずいことになる。
この映画、観ても全然わからないけど最新の「フェイスダブル技術」で出演者の顔を完全に別人に置き換えているんです。といってもアクションシーンでスタントパーソンの顔を主演俳優にしたり、シリーズ作で亡くなった俳優を蘇らせたりしてるのではありません。ドキュメンタリーなので。では、なぜか。
ピンクの雲は発生し続ける。だから隔離生活は終わらない。一人暮らしの人はずっとずっと一人きり。家族や同居人がいる人はずっとずっと一人になれない。このきれいで穏やかでピンク色の世界で、みんなお家で暮らしてる。外には今日もピンクの雲が浮かんでる。この世界は多分もう、壊れて元には戻らない
生まれが貧しいせいでケンブリッジ大学に留学できなかったインドの天才が大人になってから自分と同じ境遇の30人をインド中から集めて学費と食費と家賃無料で勉強教えてみんなで名門校を目指した実話に、歌と涙と感動のインド映画テイストをたっぷり盛り込んだ、歌と涙と感動のインド映画を上映します。
"チェコ映画史上最高傑作"と言われている、意味が分からないくらい凄い映画を上映します。まず55年前の作品なのに、どうかしてる次元で映像が美しい。語られるのは騎士が盗賊でもある程に国乱れた中世ボヘミア王国の2つの氏族の争いで、登場人物たちは嫌になるほど人間臭いのに映画自体が神話の風格。
2019年に撮られたのにその後の現実が虚構に追いついてしまったせいで、いま観ると逆に現実の世界認識までぐにゃりと歪んでしまいかねない予言的ディストピア映画『ピンク・クラウド』は2023年1月公開です。当館では2月頃上映になりそうです。
寿司屋の出前バイトでパリ・オペラ座に入ったラッパー君が、そこの生徒に邪険にされておふざけオペラ口調でディスり返したら、先生にラップじゃなくオペラの才能を見出されてしまう映画を上映します。先生の手引きで未知の世界に飛び込むラッパー君、恥ずかしくて仲間にオペラ習ってること、言えない。
人を好きになったことがないというと「まだ」好きになったことがないと思われるのだけど、そうじゃなくて、この、今の、恋愛をしない自分は何かの途中でも未完成でもなくて、周囲にうまく理解されないこともあるけれど、鳥が鳥であるように、彼女が彼女のままで幸せな、だたそういう映画を上映します。
一般中年女性が税務署を訪れたら突如マルチバースの扉が開いて料理とかカンフーとか看板回しとかの多元宇宙に無数に存在する「今と違う人生を歩んだ別の自分の特技」を駆使してマルチバースの敵と戦うはめになりそれが家族の愛と再生とギャグと感動の物語に無限発展しつつ確定申告する映画を上映します