安楽死が許されるというのは、社会的支援を含む充実した緩和ケアが提供できているということの証でもある。 日本でも安楽死を制度化すべきという声があるが、それ以前に取り組まなければならないことがたくさんある。
体温の上昇でタンパク質が変性、重度の場合は多臓器不全で死に至る。 これが熱中症。 全力で冷却しても、ゆで卵が生卵に戻らないように、一度変性したタンパク質は元には戻せない。救命できても後遺症が残ることも。 あと熱中症の4割は夜に起こってる。 夜もちゃんとエアコンかけて、水分を取って。 twitter.com/shiroemoon/sta…
ある30代の末期がんの女性が「やっと大好きなサーフィンができる!」と病院を笑顔で退院してきた。黄疸と大量の腹水、24時間の持続点滴チューブともに。 せん妄もあったのだろう。 僕はあえて彼女の世界を否定しなかった。 36時間後、彼女は穏やかに旅立った。
彼女には、現実を直視させるよりも、自分が作り出した世界に生きているほうが、残された時間を幸せに過ごせるのかもしれない。 そう考え、彼女の世界を肯定した。 これが正しい判断だったのかどうか、わからない。 だけど彼女には時間がなかった。冷静に対話できる状況を作り出すことも難しかった。
不都合な真実を受け入れず、自分を正当化できる世界を作り出し、その中で生きている人に出会うことがある。 残された時間、できるだけ悔いのないものにしてほしい。そう思う。そのために真実を受け入れる必要があるのであれば、それを納得できる形で受け入れられるように僕らは関わる。
厳しい現実に直面した時、それを冷静に受け入れられるのは難しい。キュブラー・ロスの死の受容の5段階は以下の通り。 ①否認と孤立「そんなはずない!」 ②怒り「なんで自分だけが!」 ③取引「なんとかなるかもしれない!」 ④抑うつ「やっぱりダメか・・」 ⑤受容「そんなもんだよ、人生は」
実際には、多くの患者さんやご家族は、この5つのプロセスを行ったり来たりしながら受容に至る。でも、受容に至ったかと思うと、また怒りを表出したり。 いずれにしても、不都合な真実を受け入れるには、かなりの時間とエネルギーが必要なのだと思う。
ウイルスは30度以上で活動停止するとか、天然塩が健康上の問題を解決するとか、科学的に明らかな誤りを全力で発信する人たち。 中には本気で「真理に目覚めた」と思っている人もいるのだろうと思う。(大半は、反権威・逆張りで注目を集めたい人、情報弱者を相手に何かを企んでいる人だと思うけど)
自分にとって都合のよい世界を作り出す。 SNS上に自分の創り出した世界の住民を増やす。 それによって自分の存在が肯定され、穏やかさを取り戻すことができている人もいるのかもしれない。 人間は、強くはない。
キュブラーロスの5段階モデルは、こちらが詳しいです。 agingliteracy.lyxis.com/lists/5-stage-…
四肢麻痺の10歳の女の子。 訪問すると、かろうじて動く左の上肢で、一生懸命漢字を書く練習をしていた。 頑張ってるね。 声をかけると泣き出してしまった。 今日は漢字のテストだった。 ゆっくりしか字が書けないから、途中で時間切れになってしまった。答えは分かっていたのに。 悔し泣きだった。
去年の8月、東京は地獄だった。 病床逼迫、コロナ肺炎でも自宅療養。救急車は呼べても病院には行けない。酸素が必要なのに酸素濃縮器が足りない。 1か月で400人超のコロナ患者を往診したけど、99%がワクチン未接種(順番が回ってきていない)。ワクチン2回接種が完了していた高齢者の往診依頼はゼロ。 twitter.com/profidokamdphd…
41%が中等症Ⅱ以上(コロナ肺炎が悪化し酸素吸入が必要な状態)だったが、ワクチン2回接種者はゼロ。1回接種が1名。あとは全員未接種。 第7波ではおそらく行動制限は課されない。 命と医療を守るために、合理的な感染予防を。高齢・ハイリスクの人は4回目接種、3回未満の人は可能な限り追加接種を。
薬局の抗原検査キットで陽性になった大学生。 大学に連絡したら、医療機関でPCR検査を受けてこいと指示されたと。 大学って頭悪い人の集まりなのか。 みなし陽性を再開してまでなんとか乗り切ろうとしている医療現場に意味不明な負荷をかけるのは本当にやめてほしい。
発熱外来も救急診療もキャパの限界です。 ①基礎疾患のない若い人は、原則自宅で経過観察。 ②陽性の同居者がいる人は、症状出たら陽性とみなし、検査の必要なし。 ③学校や職場は、具合の悪い人やみなし陽性の人に陽性証明を求めない。 ④とにかく重症化した人への医療アクセスの確保を最優先する。
そんなの心配、という方は、 ①いつでも自己診断できるように抗原検査キット(体外診断用医薬品として承認されたもの)を薬局で購入し、自宅に配備しておく。 自治体によっては「検査キット配布センター」から無料で届けてもらえます。ウェブサイト等で確認を。ただし、到着まで2日程度かかります。
②解熱鎮痛剤を配備しておく。重症化リスクのない人は受診しても結局、対症療法。アセトアミノフェンの場合は大人で1回300~500mg、子供は1回あたり10~15mg×体重が目安。 市販薬だとタイレノールAとラックルが1錠あたり300mg、ノーシンACだと150mg、大人は2~3錠をまとめて飲む感じになります。
経済活動を止めなくても、経済活動は止まる。 行動制限しない、というのは、感染対策しなくていい、という意味ではない。自分の頭で考えて合理的に行動せよ、ということ。 合理的な感染対策、合理的な感染時の対応、医療提供体制維持、これができて初めて「ウィズコロナ」ってことになるのだと思う。 twitter.com/IIDA_Daisuke/s…
明らかに事実誤認。 コロナの「軽症」とは「症状が軽い」ではなく、動脈血酸素飽和度が93%保たれているという意味。中には嘔吐や下痢で重度脱水の人、心不全や腎不全が悪化する人、意識障害の人もいます。 コロナ患者は地域で優先順位つけて入院調整を行います。必要性のない人は入院できません。 twitter.com/lullymiura/sta…
発熱外来では、重症化リスクのない軽症の方は検査結果に関わらず解熱剤投与などの対症療法しか行いません。 全身管理や抗ウイルス薬投与が必要な人に確実に医療を届けられるよう、陽性証明や届出も含め、軽症の人が外来に行かずに自宅療養できる仕組みを整えるべきです。 asahi.com/articles/ASQ7T…
今日も朝から発熱相談の電話が鳴り止まない。 軽症でリスクの低い人には抗原検査キット配布センターに連絡するよう説明しているが、これを個別に対応するのはかなり負担。 食い下がられると5分では終わらない。 チャットボットの相談案内窓口など作ってもらえないだろうか。 通常外来も破綻する。
福祉用具ってすごい。 がんの全身転移、薬物による疼痛緩和+入眠導入剤を様々試みるも、皮下の多発転移の圧痛が強くて眠れなかった方。 ➡ウレタンハイブリッドのエアマットレスを導入したところぐっすりと熟睡できていると。 療養環境のプロ。 在宅医療の領域でもっとクローズアップされていい。
痛みを減らすためにオピオイド(医療用麻薬)を増やしていくと、どうしても眠くなってしまう。でも横になって休めなくてとても辛かった。 でもマットレスのおかげで薬も減らせて、睡眠の改善もあってQOLは大きく改善。なんでも医療だけで解決しようとしたらダメだということを改めて実感。 感謝。
子供は「重症化しにくい」ですが「重症化しない」わけではありません。 行動制限のない中、活動的な子供を感染から守る方法はありません。 今、できるのは感染した時の重症化・死亡リスクを下げること。 ワクチンに対する抵抗感はわかります。 でも子供にとっては「ただの風邪」ではありません。 twitter.com/MIKITO_777/sta…
僕らの連携先施設でもクラスター多発。ワクチン4回目が間に合わなかった人を中心に重症化、すぐに入院できない人が溢れてきています。 高齢者の行動抑制を主張している首長もいるそうですが、外出できない高齢者が次々に感染している状況を考えると、介入ポイントは明らかに違いますよね。