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「ベビーカーで入れたり通れたりできるお店や施設が増えたほうがいいね」っていうのはね、そういうやさしい社会はきっと、いつか杖をついたり車椅子に乗ったりすることになるかもしれないわたしやあなたにとっても住みやすい社会だからだよ。
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村上春樹、好き嫌いの振れ幅がもっとも大きい現役作家のひとりなのだけど、それはさておき、村上春樹の文章について「(SNS上の文章と同程度に)うまくない(≒だから読まない)」という人たちにとっての「うまい文章」というのは、誰の書いたどういうものなんだろう、にちょっと興味がある。
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人生における気遣いについては「きみにはきみの地獄があり、わたしにはわたしの地獄がある」が正しいし、オタク道としては「きみにはきみの天国があり、わたしにはわたしの天国がある」が正しい。貶し合う必要はないし、褒め合う必要もない。ただ認め合うだけでいい。
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京都に江戸時代の好事家が建てた「夕顔」(源氏物語)の墓があると初めて知った学生時代のわたし「なんで夕顔…? 幸薄くて報われないままいろんな伏線張って主人公に心の傷を残して死んだキャラだよね。なんでそんなキャラの墓を…? ほかにもっと目立つキャラがいるのでは?」
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進撃や鬼滅などで、不運で不幸なまま退場したキャラクターが、二次創作でしあわせに過ごしている姿をたくさん見たわたし「江戸時代の好事家……わかる……わかるよ……あんたのツボだったんだね……。。。」
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会社の部下がやってたらわりとガチギレ気味に「きみが裁縫仕事を頼んだ人は、わたしが会社に頼んで高い賃金を払って当部署の成績を上げるために働いてもらおうと見込んで雇っている。きみのボタンを縫うのがどう当部署に役立つんですか。時間あたりの単価はいくらだ。言ってみてください」と話すなあ。
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人件費の電卓を自分で叩いたことがない人にかぎって同僚の(そして自分の)作業単価を安く見積もりがちなので、定期的に明細で頬をはたいておくのはわりと大事だと思います。
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次の10年で忘れてならないのは、「もし世界がひっくり返るような大災害が起こったとしても、決して世界はよくはならない。途方もない傷を抱え、誰かが地道に、その受けた傷を修復することになる。それには大変な時間と手間がかかるけれど、すこしずつでも修復は進む」ということなんだと思います。
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現存する最古の自筆日記『御堂関白記』、「広く読まれるものでもないから捨ててほしい」とあるのに千年残ってる時点で辛いし、後年の研究者に「誤字脱字が多い」とか「(漢文の)文法がおかしい」と言われてるのも辛いし、何より「出勤したら同僚が(サボってて)誰もいない」と書く管理職、超絶辛い。
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すごい。こういう場面でこれ以上ないコメント。
東京五輪開閉会式を巡る問題で、渡辺直美さんコメント全文 sankei.com/tokyo2020/news… @Sankei_newsより
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この世には
「ストレスが掛かると太るタイプ」と
「ストレスが掛かると痩せるタイプ」
の人がいて、加えて
「架かると太るタイプのストレス」と
「架かると痩せるタイプのストレス」
があって、「痩せる×太る」の掛け合わせで「体重は変わらずただ精神が病んでいく」という形態もあり、注意が必要。
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地方自治体選挙、「脱ムダ」とか「無駄をはぶく」と言っている候補を軒並み投票対象から外すなど。このコロナ禍で実感しました。わたしは無駄をこよなく愛しており、誰かの無駄によって生かされているんだと。
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「アカウントに鍵をかけていない」、「リプライを制限していない」という状態が「どんな意見も聞く準備がある」ではなく、単にシステム上そうなっているだけなのと同様に、「電話番号が載っている」は、「電話からの意見を受け付ける」ということを意味していない。これは常識登録してほしい。
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これ、あらゆる「製作に携わる人」の胃がぐきゅーーーっと締め付けられる気分になるやつだ。。。
#プロフェッショナル仕事の流儀
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『プロフェッショナル 仕事の流儀』、めちゃくちゃよかったし超絶に感動したし、だからこそこれを見た全クリエイターは絶望したあとに立ち上がって「自分も作らなきゃ」と創作魂を絞り出してほしいし、伴走する編集者やプロデューサーは「別のやり方だってあるはずだ」と探し続けてほしい。
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昨日の『プロフェッショナル』を見ててしんどい理由は何層もあるんですけども、個人的には、あれほど能力があって、あれほど技能に優れてしかも理解のある家族やスタッフがいて、お金も時間も使えるだろうに、それでも庵野監督は創作における孤独の炎に焼かれていることが伝わるからなんですよね…。。
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庵野秀明ほどの、つまり日本のソフトコンテンツのクリエイティブの最高峰に位置する才能と実績があってなお、(あえてこの言葉を使うけれど)クソみたいな評価者からのクズみたいに投げやりな「死ね」という言葉のヤスリに心をゴリゴリ削られるの、本当にしんどい。
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現場経験の長い職人気質の雑誌記者や雑誌編集者が、ある日管理職になって他人の勤務査定や原稿料チェックやスタッフの時給計算(残業代管理)をやり始めると、びっくりするくらい厳しく評価するケースを、何度か目にした。修羅場をくぐり抜けてきた人は、修羅でないと生き残れないと思い込みがちだ。
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修羅場をくぐり抜けてきた人がまず目指すべきは、もう二度と修羅場を発現させず修羅でなくても生き残れる場所を作ることだと、わりと真剣に思う。
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やる気。。やる気、知りませんか。。。たしかに昨晩まであったんです。日曜日になったら読む本、見に行く映画、平日に片付かなかった事務処理、リングフィットアドベンチャー、食材を買ってカレーも作ろうと思ってたんです。。やる気、、、昨晩までたしかにここ(胸)にあったやる気、知りませんか。。
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中央省庁の誤植が大きく報じられておりますが、最古の自筆日記「御堂関白記」に、一条天皇がお亡くなりになった際に(たぶん「崩じ給う」と書きたかっただろうけどうっかり)「萌え給う」と書かれた記録が千年残っていて、世界遺産登録され我が国の国宝に認定されております。誤植は責めるな。愛そう。
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本日新入社員を迎える40代の皆さんに伝えておきたいのは、日本の人口分布です。40代は約1800万人いるのに対して、20代は1270万人しかいません。ざっと2/3。つまり20代の働く若者は相対的に大変貴重です。くれぐれも「お前の代わりはいる」などと言わず、大切に育てましょう。
stat.go.jp/data/jinsui/pd…
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「ここで通用しなければどこへ行っても通用しない」はウソだし「ここで通用すればどこでも通用する」もウソだからね。職場にも作業にも同僚にも相性があって、合わなかったら「すり合わせる」か、もしそれで潰れてしまうくらいなら「離れる」という選択肢があることを忘れないようにしましょう。
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「仕事」が厄介なのは、単なる「生きる手段」ではないところなんですよね。現代日本社会において、一番整備されていて社会的に認められている「自己実現の手段」であり、アイデンティティの確立に役立つものでもある。だからこそ「つらかったらすぐ辞めてもいいんですよ」と言えないところがある。
600
上司が信用できるかどうか、入社年次が浅いと判定が難しいし相性もあるけど(騙されやすい人も装うのが上手い人も多いので)、個人的には、
・就業規則がどこにあるかわかってすぐ読める
・会社のお金の流れが説明できる
・職場で大きい声を出さない
これで8割くらいは判明しました。わりかし少ない。