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テレビ局から取材協力という名のもと時々メールが来るが、そのほぼ全てが、ワニへの理解を深めたり自然のままの姿を伝えようとするのとは真逆の内容なのでスルーしている。ワニの生存と保護のため研究に従事している者が、どうして、面白おかしくワニの間違ったイメージが広がることに助長するだろうか
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先日は日本のテレビ番組制作会社から、巨大生物捕獲という企画をやっているので、巨大ワニが捕まえられる所を教えてくれという依頼が来た。きびしい野生の世界を奇跡的に何十年と生き延びた自然遺産ともいえる巨大ワニを、保護や研究、または人命救助のためでなく捕獲できると思っているのだろうか…?
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しかもその内容がイリエワニかナイルワニ、もしくはオリノコワニの巨大個体を捕まえたいというものだった。野生のオリノコワニはIUCNのレッドリストでCR(絶滅の危険性が極めて高い)に指定されているのを知らないのだろうか?絶滅危惧種を外国のテレビ局が捕まえに来たら現地の人は何と言うだろうか?
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【補足】巨大ワニを捕獲する場合は、船上から専用の銛を首に撃つか金属製の箱罠を使うかしなければいけないため、必ずケガをさせてしまう。さらに鎮静剤を打って何百キロという体を縄で縛って陸上に引っ張り上げなければならないため、大変な負担がかかる。加えて野生の場合、かなりの老齢の可能性あり
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良い機会なので、まとめてみました。ワニが好きな方や興味がある方に、彼らの魅力が少しでも伝われば幸いです。🐊🐊🐊
⚡️ "巨大ワニの魅力"
twitter.com/i/moments/9513…
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グーグルから来る論文引用の知らせの中で、おもしろいものを発見。320万年前のアウストラロピテクスのルーシーさんは木から落ちてなくなったのでは?と言われているが、地形や化石など精査した結果、高所から落下して斜面を転げ落ちたあげく、ワニに襲われたっぽいと言う内容。すごい死に様… twitter.com/GingaCrocodylu…
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自然環境を復元した飼育は動物の福祉のためだけではなく、集客にもつながると思う。狭いコンクリートのいけすや透明の水槽に入れられ全く動かないワニよりも、自然に似せた環境でゆったりと泳いだり日光浴する姿を見る方が、まるで現地で見てきたかのような体験ができてお客さんも喜ぶのではなかろうか
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先ほど平坂寛さんにフォローいただいたのでTLにお邪魔してみたら、なんとオオヒキガエルを食しておられた…!苦くてまずいらしい。口の中がしびれてお腹も壊したとのことなので毒性は相当あるっぽい。当地のオオトカゲやジョンストンワニが軒並みやられちゃくらいだもんね…
portal.nifty.com/kiji/180106201…
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今日は我々ワニ保護管理・研究班にノルウェーから正式な取材が入り、打ち合わせでレンジャー達と話を聞いていたのだが驚いた。ノルウェーでは一時期70頭まで増えた野生のオオカミのうち42頭を近々駆除する予定で、ヒグマにいたってはたった40頭しかいないのに15頭以下にするそうだ。国全体でだよ?!
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今日会ったノルウェーの人は、オオカミもクマもいないのでヘラジカなどが増え過ぎて交通事故を起こしたり家畜用の牧草を食べたりするので大量に駆除されていると言っていた。駆除のための駆除で伝統的な狩猟や商業利用じゃ追いつかないらしい。狼がいなくなって鹿が増え過ぎてとどこかで聞いたような…
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「あれっ、これ魚じゃない!?」
#どうぶつにハテナつけると可愛い選手権
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素晴らしい発見をした研究が論文にもならず、人知れずニュースレターやウェブサイトにだけひっそりと載っていることがたまにある。国際誌に載らないので誰もその存在を知らないのだが後日発見されたり。今まで誰もが難しいだろうと思ってやらなかったことを、ごく簡単な方法で試していたりとか‥
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ワニには強い帰巣本能があるのは近年のGPS追跡で広く知られているが「どうやって元いた場所に戻って来るのか?」という疑問は誰も調査したことがなかった。渡り鳥やウミガメでその研究をしている人達がいるので、その結果を待とうと。そんな中10年以上前にメキシコの片田舎である実験をした人がいた
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保護や駆除で捕まった3種のワニの頭にそれぞれ廃車から取り出した小さな磁石をテープで付けたのだ。すると今までほぼ全てのワニが何十キロも離れた場所に放してもほぼ必ず元の場所に帰って来ていたのに、その後一切戻って来ることがなくなった。中にはたった3キロの距離でも戻って来れなかった
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僕自身を含めた他国の研究者は、ワニの帰巣本能の仕組みは実験室で解剖学と生化学的なアプローチで調べないと分からないだろうと思い込んでいたが、このメキシコの研究者は当たり前の物を使ったごく簡単な実験で、ハチや鳥類のように帰巣に磁気探知が深く関わっている可能性が高いことを見事示した
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このことは十年前の学会の会報誌に小さく紹介されただけで、今まで誰にも注目されることはなかった。先日、会長が本人に問い合わせたところ、未だに実験は継続中で今でも成果は出ているとのこと。本来なら移動させてもすぐに村々に戻って来てしまうため駆除となっていた多くのワニが救われている。
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しかも、会長からの問い合わせも英語がよくわからないからとスペイン語で返事が来た。研究資金や環境に恵まれていなくても、そこで暮らす現地の人や動物のために本当に役立つことをするというその研究者スピリッツに深く感動。お手本として見習っていきたい。
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こんなことを書くと、そんなことを真に受けるのかと怒られそうだがシンガポールにも怪談話がたくさんあるようで非常に興味深い。マレー、中華系にインドと各人種それぞれの幽霊やお化けがいて、同じ国でも人種や文化をまたぐことはあまりないというのが、今回一緒に調査している現地人(生物学博士)の弁