草木のこと(@herecomethewar1)さんの人気ツイート(リツイート順)

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fasciation 帯化と訳し、植物の奇形を意味する。遺伝的なものや突然変異などの他、成長点が何らかの理由で傷付けられることが帯化の原因となる。ケイトウはもともと奇形として生じた花の帯化が遺伝的に固定されたもの。植物の帯化によるその個体の姿を愛でる愛好家も少なからず存在する。
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グリーン・ルームと言われてどんな部屋を想像するだろうか?庭の緑が一望できる部屋、それとも緑で統一されたインテリア?サーファーがチューブ状になった波の中で見る日光によって緑に輝くスペースを彼等はグリーン・ルームと呼ぶことを昨日知った。
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Dendrobium lindleyi デンドロビウム・リンドレイ、アッサム、ミャンマーから南中国、マレーシアに分布するラン科の植物。蘭という漢字は草冠に 闌と書く。この闌という文字は「連なる」「溢れる」の意味を持つらしく、この花を見ていると成る程なぁと思えてくる。
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L. viridiflora ラシュナリア・ビリディフロラ、南アフリカ ナミビアのケープ地方に見られる絶滅が危惧されるヒヤシンス科の球根植物。珍しい翡翠色の花をつける。
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spiraea cantoniensis コデマリ、小手鞠なんて可愛らしい名前をつけた人に会ってみたい。原産は中国、江戸時代には手間のかからない庭木として定着していたらしい。スズカケの別名もあるが、スズカケノキとは別モノなので念のため。コデマリはバラ科でスズカケノキはスズカケノキ科。
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Ziziphus jujuba ナツメ、クロウメモドキ科の落葉高木。夏に芽を出すということで夏芽。南ヨーロッパ原産、日本には奈良時代に既に渡来していたという。材は家具や仏具などの工芸品に、実は食用に利用され、果実と種は生薬として強壮作用や鎮静作用があるとされる。花は地味だが役立つ植物。
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英国キュー植物園のギフト商品を何となく眺めいていると、庭木剪定用の鋏は日本製のものが選ばれていた。そういえば、随分と昔の話だけどニューヨークの近代美術館のショップで売られていた鋏も日本製だったことを思い出した。ホントのクール・ジャパンってこういうことだよ。勘違いすんなよ、内閣府。
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Pecteilis radiata サギソウ、別名サギラン。湿地性ラン科の多年草。台湾、朝鮮半島、日本に分布。スズメガを媒介者とする、スズメガは長距離の移動も可能なため点在する湿地の個体群の間でも遺伝子交流は活発。2002年まで190円切手のデザインに使用されていた。準絶滅危惧種の指定を受けている。
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strelitzia ゴクラクチョウカ、漢字で書くと極楽鳥花。南アフリカ原産、ショウガ目なので生姜の遠い親戚かと思えば少し身近に感じる。丸みを帯びた葉が上向きに育つので風水的に運気をもたらすと観葉植物として部屋に置く人もいるらしいが、やっぱり極楽鳥花は花でしょうと言いたくなる。
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厚い氷に覆われ植物など存在しないと思いがちな南極大陸だが、湖底に茂る苔の存在が確認されているし、およそ2億8千年前には森が存在したと推測される化石が見つかっている。グロッソプテリス属の植物が主に森を構成していたようだ。グロッソプテリスの想像図と南極の森のイメージCG。
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Magnolia grandiflora タイサンボク、モクレン科の常緑高木。公園樹や庭木として親しまれる北米中南部原産の植物。日本には明治時代に入ってきた。タイサンとは中国山東省にある泰山に由来する名前、見映えする花や樹形を名山に例えたという。また香りが良いことでもしられる。
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Iris japonica シャガ、中国原産のアヤメ科多年草。日本には古くから帰化しており、そのすべては同一の遺伝子を持つ。中国から誰かが何らかの目的で持ち込んだ一本のシャガから手によって人為的に広がったとされる。胡蝶花、バタフライ・フラワーとも呼ばれる小柄だが美しい花。
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Boletellus obscurecoccineus ミヤマベニイグチ、日本、中国、ニューギニア、アフリカなど広く分布するが、見かける事は少ないと思われる。夏から秋にかけてシイ、カシ林、アカマツ、コナラ林内の地上に発生する。「深山紅猪口」傘の部分を逆さにしたお猪口に見立てのだろうか、良い名前だと思う。
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Rosa canina ロサ・カニーナ、ドッグ・ローズまたはイヌバラと呼ばれるバラの一種。果実はローズヒップと呼ばれ、ハーブティー好きにはお馴染み。イギリスでオールド・ローズと言えばこの種を指すことが多い。昔、狂犬病の治療に用いられたこともあり、そこからドッグ・ローズと呼ばれるように?
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Matricaria recutita カモミール、ギリシャ語で「大地の林檎」を意味するカマイメーロンを語源とする。和名のカミツレはオランダ語のカミーレから。ハーブとしてよく利用され、薬草としても知られるが、キク科アレルギーを持つ人は避けた方がいい。ハーブティーなどに利用した花は土に還すと良い。
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Mandragora マンドラゴラもしくはマンドレイク、ナス科マンドラゴラ属の植物。 根茎が幾枝にも分かれ、個体によっては人型に似るためか、完全に成熟すると地面から這い出し徘徊するという伝承がある。また無理に引き抜くと悲鳴をあげ、その声を聞いたものは発狂するため犬を使い引き抜いたという。
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Cynara scolymus アーティチョーク、キク科チョウセンアザミ属の多年草。アーティチョークとアザミがイメージとして結びつかなかったがその花を見て納得。口にしていたのはその蕾。食用部分は水溶性食物繊維に富み葉には肝臓解毒作用がある。昔の人は何だってこれを食べようと思ったんだろう?
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中世ヨーロッパのロマネスク及びゴシック建築の柱や壁に彫られた装飾として知られる「グリーンマン」。グリーンマンに関する神話伝説は殆ど残されておらず、キリスト教がヨーロッパに伝わる以前のケルト神話などに起源するのではないかと云われる。
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ymbopogon citratus レモングラス、どう見たって草叢の雑草にしか見えないコイツがレモンのような香りを放つと知ったときは見掛けで判断しちゃいけないと心底思った。この香りを虫が嫌うことから防虫剤の原料として利用される。今年はベランダに蚊や蟻が多く見られたので少し育てて見ようかと思う。
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Nepenthes hemsleyana ネペンテス・ヘムスレヤナ、ウツボカズラ属。蝙蝠と共存する植物。写真は蝙蝠を食べているのではなく、蝙蝠がこの花を寝ぐらにしている様子。寝ぐらを提供する代わりに蝙蝠が落とした糞を養分として吸収する。花にすっぽり収まった蝙蝠が有袋類の赤ちゃんみたいだ。
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Antirrhinum majus 金魚草、種莢が髑髏みたいに見えることは以前書いた。愛くるしい美人も最後はこうなると、教えてくれているのだろうか?ちなみに、庭に植えた金魚草は呪いや詐欺の被害からその家を護ってくれると古くは信じられていたこともあるらしい。
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美しい水田の風景は土の締まり具合によって形づくられる。すべての土が同じ様に水を浸透させては水を湛えることは出来ない。人もまたその人間性を形づくるために硬く締まった土の様な意思が必要で、「慎む」という「土を締める」から来た言葉がある。
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Camellia sinensis カメリア・シネンシス、所謂茶の木。ツバキ科ツバキ属の常緑樹、花を見ると成る程ツバキの仲間だと納得出来る。花はこれからの季節、10月から12月頃に見られる。緑茶も烏龍茶もダージリンもこの葉から、アッサムだけは別種の茶の木から採られる。
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Proliferation 貫生花現象、花の中から花が咲いたり、花弁の中から葉が出てくる現象。はっきりとした原因は判らないが、養分や気温が関わるのではないかと言われる。中にはこの現象を固定化して園芸種となったものもあるらしい。バラ、ヒマワリ、キクなどに見られることが多い奇形花。
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Cananga odorata イランイランノキ、中枢神経をリラックスさせるとアロマセラピーでもその精油が利用される。しかし科学的にはリラックスと言うよりも刺激作用をもたらすはずとの意見があり、鬱状態の軽減などの効果が期待できる。イランイランとはタガログ語で「花の中の花」の意味。