草木のこと(@herecomethewar1)さんの人気ツイート(リツイート順)

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Althaea rosea タチアオイ、アオイ科の多年草。属名のAlthaea はギリシャ語の「治療」に由来する言葉、その名の通り古くは薬草として扱われていた。トルコ辺りの原産種を十字軍がヨーロッパにもたらし、東ヨーロッパの原産種と混じり合い今のタチアオイになったよう。
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Calceolaria uniflora ユニフローラ・キンチャクソウ、南米パタゴニアに生息するキンチャクソウの一種。ハッピー・エイリアンなどと呼ばれたり、カルケオラリアの名前で流通したりする。エイリアンと言うよりも、子供の頃歌った絵描き歌の「かわいいコックさん」みたいだなと、いつも思う。
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草木塔、人の生活のために伐採され利用された草木を供養感謝し、新たな生命の成長を祈り建立された石塔。国内におよそ160の供養塔が確認されているが、そのほとんどは山形県米沢市に見られる。上杉鷹山の教化の影響とも言われる。最近では東京都町田市に「元文」の元号が記された草木塔が見つかった。
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那智原始林を抱える和歌山県が江戸時代の御留林に倣い県として森林を買取り一切の開発を禁じる方針を打ち出した。森は人の手で作られるものではなくそこに棲むあらゆる生物によって作られる。豊かな暮らしもまた、人のみの手で作られるものではない。
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ニョロニョロ(hattifnatt)hatta(優柔不断)と、fnatta(放浪する)という二つの言葉の合成語。光も音も言葉も持たない。感情がない彼らには怒りも哀しみもなく愛も持たない。夏至の前夜に撒かれた種から生まれる不思議な生物。
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Spiraea prunifolia シジミバナ、バラ科の中国原産落葉低木、確かに小さいながら薔薇の花に似ている。通勤の朝、こんな小さな花を見かけても気にせず通り過ぎてしまうかもしれない。でも、いつかこんな小さな花が疲れて眠い朝をいかに癒してくれていたか気がつく時が来ると思う。
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zingiber spectabile オオヤマショウガ、草丈は2メートル近くまで伸び、花は苞が巻き込み蜂の巣にも似ていることからビーハイブ・ジンジャーの名前も。過去にもこのアカウントで紹介したことがあるけれども、この姿を見てしまうと何度でも出したくなる気持ちもわかってもらえるんじゃないだろうか。
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Solanum tuberosum L. ジャガイモ、と言っても実は100以上の異なった種類があることをご存知ですか?サツマイモはヒルガオ科ジャガイモはナス科ってご存知ですか?インカ帝国の時代、スペイン人によりヨーロッパに伝わり、オランダ船に乗って日本にも伝わったジャガイモ。国内流通の8割は北海道産。
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Xylaria polymorpha マメザヤタケという和名は豆鞘に似ているということなんだろうけど、英語圏の「dead man's fingers(死者の指)」という呼び名を知ってしまうとそうとしか見えない。地中からゾンビが這い出てくる姿が想像出来てしまう。このキノコを見て美味しそうと思う人は少ないだろう。
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植物に細やか過ぎるほど手を掛けても枯らしてしまう人がいる。逆にほとんど手をかけることなく豊かな緑を育てる人もいる。枯らしてしまう人をブラウン・ハンド、上手く育てる人をグリーン・ハンドなどと言うが特別な能力ではなく植物も人と同じで世話のし過ぎが悪い結果に繋がることもあるというだけ。
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ptilotus manglesii オーストラリア西部の砂壌地に自生する。現地ではポンポンと呼ばれ、動物の尻尾のような愛らしさが園芸でも人気。プティロータス・マングレイシーのptilonはギリシャ語の羽毛から来ているらしい。
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Nigella クロタネソウ、キンポウゲ科一年草の属。名前の通り黒い種子を残す。学名のニゲラもラテン語の「黒」を意味する言葉に由来する。同属のニオイクロタネソウの種子はスパイスとして利用されブラッククミンまたはカロンジと呼ばれカレーなどに使用される。園芸ニゲラの種には毒があるので注意。
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Commelina communis ツユクサ、朝開き昼頃には萎んでしまうその花を朝露に喩えた名前。古くは月草の名前で万葉集などに記された。これは花の色が着きやすいことに由来するらしい。道端で見慣れたこの花も、下痢止めや解熱効果のある薬草。また開花時間の短さからか自花受粉する機能を持つ。
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Bassia scoparia ホウキギ、箒木と言っても樹木ではなくヒユ科の一年草。アジア原産でその名の通り乾燥させた茎を束ね箒としていた。また果実は秋田の郷土料理「とんぶり」の材料として利用される。それとは別にこんな丸っこいのがコロコロしていたら可愛いし、秋に紅葉して真っ赤になるのも良い。
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Theobroma cacao 学名のTheobromaは「神の食べ物」を意味するというご存知チョコレートの原料カカオ。原産地であるメソアメリカでは紀元前1900年頃より栽培され、貴重品として貨幣の代わりにもなっていたという。2月14日にチョコをプレゼントされたなら義理チョコなんて安っぽい名前で呼ぶべからず。
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夏の陽射しに向かうヒマワリ、サンフラワーと呼ばれるように花もお日さまのように眩しいくらい。けれどゴシック趣味な園芸家でもいたのか、ダークなヒマワリも。黒ヒマワリなどと呼ばれるが実際には チョコレート色というのか、濃い赤色系の花。メイド服にゴスメイクして水遣りして欲しい。
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苔や羊歯から裸子植物へ、そして被子植物へと進化したとされる植物。苔や羊歯そして裸子植物である銀杏などは、その増殖に動物と同様受精を必要とする。精子が泳いで卵子に到達するためには水が必要になる、だから苔や羊歯が繁殖するのはジメジメした場所が多いし、銀杏は胚珠に分泌液を貯める。
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イバン バレネチェア著「ボンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑 」amzn.to/2zUhTHQ 19世紀の自然哲学者ボンバストゥス博士が語る植物たちはどこか子供の頃聞いたことのある植物ばかり。もちろんボンバストゥスなんて学者は存在しない。絵本の世界で遊べる人たちには、どうぞ。
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Senecio rowleyanus 正式和名はミドリノスズ、一般にはグリーンネックレスと呼ばれ親しまれる南アフリカ原産の多肉植物。一昔前ならオシャレと言われたかも知れない喫茶店の窓際に下げられていそう。何処かできっと目にはしていると思うけれど、その花は記憶にないのではと思い、ここに掲載。
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Daphne odora 沈丁花、ジンチョウゲともチンチョウゲとも読むけども個人的にはチンチョウゲの方が音として綺麗だと思う。香木の沈香のように香り丁子の花のようだということで付けられた名前。中国原産だが日本でも室町時代には既に栽培されていたらしい。赤い果実を付けるが有毒なので注意。
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jacaranda mimosifolia ジャカランダ・ミモシフォリア、和名はキリモドキ。花の見た目が桐に似ていることから。英語ではfern tree(羊歯の木)という、葉の見た目が羊歯に似ているからだと推測。文化によって着目するポイントが違うのか、単に命名者の感性の違いなのか。どちらにしても面白い。
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Olea europaea オリーブ、ジャスミンやライラックと同じモクセイ科の常緑高木。地中海を象徴するような樹木であり貴重な作物。7000年以上も前から栽培されてきた。ギリシャやローマが栄えたのも、この植物が育つ地であったからとも言われる。現代の石油に匹敵するほど貴重なものだったいう。
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tractatus de herbis、15世紀イタリアで書かれた薬草についての本。当時はギリシャ・ラテン・ビザンチンなどの文化要素が交ざり合い、一つの薬草も様々に言われ、その混乱を避ける為に書かれた本だという。大英博物館所蔵。
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leiothrix curvifolia var. curvifolia ブラジル ミナスジェライス州の岩の多い草原に見られるエリオカウラ科の植物。座からぴょんと飛び出した花がカワイイ。冬の乾燥期になると白い繭のような被り物をして、別のモノみたいな姿になる。なんとも変わったヤツ。
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Sanguisorba officinalis  ワレモコウ、バラ科の多年草。学名のSanguisorba はラテン語の「血」と「吸う」という意味を持つ言葉を組み合わせたもの、officinalisは「薬になる」という意味で、止血剤として用いられたことがあったらしい。東洋でも生薬として止血などに利用された。