草木のこと(@herecomethewar1)さんの人気ツイート(いいね順)

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Asteraceae キク科の植物は植物の中でも最も分化し最も進化した一群だと言われる。確かに世界からキク科の植物が消えてしまったら、随分と寂しくなってしまうだろう。春のタンポポも夏のヒマワリも、あの花もこの花もなくなって世界からおよそ2万種の植物が消えてしまうことになる。
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oxalis versicolor オキザリス・バァーシカラー、和名ではシボリカタバミ。こんな色のキャンディーが何処かで売られていると想像してみよう。ひとつは自分の口に含むため、もうひとつは大好きなあの子のために買って帰りたくなる。葉や茎を口にすると実際は酸っぱいらしい。
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「ハムレット」や「マクベス」で使われるイチイの毒、「真夏の夜の夢」ではパンジーが媚薬として書かれているし、ジュリエットが用いた仮死状態に陥る秘薬とはどうやらケシの花から採れるアヘンのようだ。シェイクスピアは毒草がお好きだったらしい。
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Katherine J. Willis 著 Katie Scottイラスト「Botanicum (Welcome to the Museum) 」amzn.to/2p9FxtC 英国キュー植物園が監修した子ども向けの植物図鑑ではあるが、オトナも楽しめる美しさ。
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竹の切り口を笑い顔に見えるように、縁起物としての門松を作るには効率を考えていてはムダが多いのだろう。笑口のない門松や不揃いな口を列べる門松が目に付き、此方が苦笑してしまう。
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Houtouwan 上海から東におよそ40マイルの離島にある漁村。かつては2000人以上の人々が漁業に携わり暮らしたが1990年代に食糧の供給や教育問題などで村を放棄。今では緑が覆う捨てられた村としてインスタ映えの観光スポットとなる。この星を植物に明け渡す未来を見るような気分になる。
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spiraea cantoniensis コデマリ、小手鞠なんて可愛らしい名前をつけた人に会ってみたい。原産は中国、江戸時代には手間のかからない庭木として定着していたらしい。スズカケの別名もあるが、スズカケノキとは別モノなので念のため。コデマリはバラ科でスズカケノキはスズカケノキ科。
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蘭は植物の中ではかなり後発組であり、登場した頃には育ちやすい環境は既に他の植物に占拠されていた。過酷な環境下、受粉確率を高めようと花の形、色、香り、凡ゆる進化を試し、今でもその途上だという。極端な進化は種を滅ぼすが、蘭の中にもやがてそんな種が出てくるかもしれない。
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Osmanthus fragrans var. aurantiacus キンモクセイ、中国南部原産で日本には江戸時代に渡来。雌雄異株だが日本には雄株しか入っていないので結実しない。桂花陳酒や桂花茶に使われることなどから中国名を桂花と思うが、実は丹桂が正しい中国名。モンシロチョウなどはこな花の香りを嫌う。
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Daphne odora 沈丁花、ジンチョウゲともチンチョウゲとも読むけども個人的にはチンチョウゲの方が音として綺麗だと思う。香木の沈香のように香り丁子の花のようだということで付けられた名前。中国原産だが日本でも室町時代には既に栽培されていたらしい。赤い果実を付けるが有毒なので注意。
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花の咲く植物は白亜紀に発生し短期間に多様性を拡大させたという。その事を「忌まわしき謎」とダーウィンが言うくらい何もわからないのが真実だが、現存する植物のデータベースから導き出した地球に初めて咲いた花。直径は1cmにも満たなく、低木樹に咲いた花だったのではないかという研究結果だそう。
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夏の陽射しに向かうヒマワリ、サンフラワーと呼ばれるように花もお日さまのように眩しいくらい。けれどゴシック趣味な園芸家でもいたのか、ダークなヒマワリも。黒ヒマワリなどと呼ばれるが実際には チョコレート色というのか、濃い赤色系の花。メイド服にゴスメイクして水遣りして欲しい。
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snowdrop 聖燭祭、イエス・キリストが聖母マリアと養父ヨセフによりエルサレム神殿に連れて来られたことを祝う日。欧州の地方ではこの日にクリスマスツリーを燃やすという。この日スノードロップの花をボウルに集め家に持ち帰ると家が浄化されるという言い伝えがイギリスの地方に残されている。
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jacarand mimosifolia ジャカランダ ミモシフォリア、南米原産の常緑高木。日系移民によって桐擬きの名前を付けられそれが和名として定着。ブラジルなどでは街路樹として親しまれているそうだ。静岡の熱海にはジャカランダ遊歩道というものがあるそうで、今の時期は紫の花が見頃ではないだろうか。
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Spiraea prunifolia シジミバナ、バラ科の中国原産落葉低木、確かに小さいながら薔薇の花に似ている。通勤の朝、こんな小さな花を見かけても気にせず通り過ぎてしまうかもしれない。でも、いつかこんな小さな花が疲れて眠い朝をいかに癒してくれていたか気がつく時が来ると思う。
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pieris japonica アセビ、馬がその葉を食べると毒に当たり酔っ払ったようになるからと馬酔木と書く。常緑低木で花が可愛いことから有毒植物であるにもかかわらず公園などで植栽されたりしている。奈良公園の鹿は他の木は食べても馬酔木には見向きもしないので相対的にこの木が目立つ。
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jacaranda mimosifolia ジャカランダ・ミモシフォリア、和名はキリモドキ。花の見た目が桐に似ていることから。英語ではfern tree(羊歯の木)という、葉の見た目が羊歯に似ているからだと推測。文化によって着目するポイントが違うのか、単に命名者の感性の違いなのか。どちらにしても面白い。
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Proliferation 貫生花現象、花の中から花が咲いたり、花弁の中から葉が出てくる現象。はっきりとした原因は判らないが、養分や気温が関わるのではないかと言われる。中にはこの現象を固定化して園芸種となったものもあるらしい。バラ、ヒマワリ、キクなどに見られることが多い奇形花。
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Commelina communis ツユクサ、朝開き昼頃には萎んでしまうその花を朝露に喩えた名前。古くは月草の名前で万葉集などに記された。これは花の色が着きやすいことに由来するらしい。道端で見慣れたこの花も、下痢止めや解熱効果のある薬草。また開花時間の短さからか自花受粉する機能を持つ。
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Cornus kousa ヤマボウシ、本州から九州及び朝鮮半島や中国に分布する落葉高木。写真では白く見える花も実際には淡黄色、果実は甘くマンゴーのようという。食感はシャリシャリして砂糖菓子みたいということ。庭木としても利用されるが、10m近くまで成長するので相当広い庭じゃないとキツイかも。
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江戸時代末期、英国からやって来たプラントハンター ロバート・フォーチュンは、江戸の植物売買の規模の大きさと小さなあばら家の庭先でも植物を育てる庶民に驚き、菊人形に腰を抜かしたという。文化的に遅れた東の果ての国にやって来たはずの彼は英国よりも高いレベルの園芸文化を見せ付けられた。
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afpbb.com/articles/amp/3… 毎朝当たり前のように飲んでいるコーヒー、そのコーヒー種の60%が絶滅の危機に瀕していると英キュー王立植物園の研究チームが発表した。森林伐採や地球温暖化の影響がこのまま進めばいつかコーヒーを飲む楽しみを人は失ってしまうのか?まだ間に合うと記事は言うけど、、、
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Cichorium intybus チコリー、菊苦菜の和名を持つキク科多年性野菜。市場に出回るチコリーは、肥培した株から出させた芽を遮光栽培したもの。ブルーの花も綺麗なので、この花を目的に栽培する人も少なくないと思う。
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Scabiosa japonica マツムシソウ、マツムシソウ科の多年草。北海道から九州の山地などに分布する日本固有種。園芸店などに流通するマツムシソウ(スカビオサ)は近縁種のセイヨウマツムシソウである事が多い。ロガニン、スエロシッドを含有。血液の流れを促し血管内の血小板凝集を抑制するという。
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Lupinus ルピナス、園芸植物としてよく知られるが大豆アレルギーを回避するための代用食物の原料になる。但しアルカロイドを含むため、きちんと処理して利用しないと危険。かのアルセーヌ・ルパンが隠居した家の庭にこの花を植えていたという。自分の名前と同じ花、怪盗も粗末には扱えないよね。