西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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珍品。借りてきた少女小説を読みたいのに、その前に地理のお勉強をしなければならないペギー・アン。思わず「日本? どうだっていいじゃない。そんな間抜けな国、初めて聞いたわ」と言ってしまいます。するとどこからともなく「それは聞き捨てなりませんわ」と声がして、日本少女の霊が出現ーー
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珍品。1911年に米国で出版された『こねことねこ』第一読本。小学校低学年向けの読本なのですが、全編がネコ関連。図版はすべて仮装したネコの写真。のっけから「わらわはすべてのにゃんこの女王」と飛ばしまくります。冗談企画ではなく、巻末には「教員のみなさんへ」と指導要領も付記されています。
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猫魔術。化け猫ダンサーズはいまのところ翻訳されたしっぺい太郎ものでしか見ておりません。かれらはファントムキャッツと称されていて、欧英土着のモンスターキャットとは一線を画されている点が面白うございます。猫の集会とは完全に別扱い。
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旧約聖書に登場する「マナ」は菌類だった可能性もある、と思いいたるわけであります。 twitter.com/hinata1078/sta…
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プリムローズに関する伝承 ・悪霊も妖精もこの花で作る線を越えることができない ・家に飾るときは10本以上でないと縁起が悪い ・鶏がいる家に持ち込むと卵がかえらなくなる ・埋葬の際に棺の上に散布すると悪霊除けになる 花嫁の足元に花びらを撒くのも妖精除けの意図があるとのこと。
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猫魔術。アイルランドのイニスシャークという小さな島に伝わる猫のお話が面白いのであります。島民が病気治療のおまじないとしてメンドリを材料にすると、それが実は猫のプリンセスだったということで巨大猫たちが復讐にやってきます。どうもこの島に猫の国があるらしいのです。現在は無人島。
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黒猫に関する伝承 ・黒猫が棲みついた家の娘は良縁に恵まれる ・黒猫が二匹続いて前を横切るとラッキー ・黒猫が前を(右から左に/左から右に)横切ると(吉/凶) ・日没後に黒猫にあとをつけられると凶 ・多数の黒猫に囲まれる夢は人によってはご褒美 吉凶伝承はほとんど受け手の問題であります。
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#世界猫の日 とのこと。 猫は変わらないのであります。120年前のキャットショーの入賞者たちもこの通り。猫の国と猫の王様の物語も400年前から語り継がれ、内容もほぼ一緒。面白きかな、と。猫魔術の伝承は滅びることなし。
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さて今年もまた4月23日すなわち「ドラゴンの日」が近づいてまいりました。一般には聖ジョージ祝祭日だったりしますが、そこはそれ。大多数のドラゴンは書物のなかに棲息していますから、書物の日でもある23日にみなさんのお気に入りのドラゴンを紹介してください。 #ドラゴンの日
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猫。今年ももう少しで夏至。この時期に猫の国へのゲートが開き、身寄りのないおばあさんが招待される伝承は紹介しましたが、猫の国から愉快な猫たちが派遣されてくるお話もございます。七匹の魔法猫がおばあさんを助ける「ウィギンズ夫人」のお話を長い黄昏のなかでゆっくりと味わうのも楽しいのです。
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壊れた人形を手に泣いていると、見るからに怪しいドール・ドクターが現れる話は多いのです。無料で修理してくれるのですが、直った人形にはなにかが宿っていたりします。あるいは奇妙な条件がついたりします。面白いのであります。
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現実。ハロウィンのトリックオアトリートに年齢制限はあるのか? 20世紀前半の児童雑誌の10月号を集めて点検した結果、12歳までというのが暗黙の了解だったようです。現在、米国では自治体によって条例で年齢規制を行う例も。ティーンエイジャーが年少組に付き添う場合は仮装しないのがルール。
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9月3日は #怪魚の日 。1632年のこの日、ロンドンにて怪魚を集めた見世物小屋が開店、大いに注目されたとのこと。人の獣化はよく聞きますが、魚化は報告例が少ないようです。堕落した海辺の教会が天罰で水没し、破戒神父や修道士が怪魚と化すお話はそこそこ伝わっています。おぞましや、と。
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雑。19世紀英国で流行した「チャバネ色のあれ」除けのおまじない。 小さな紙に「ローチ様、貴方の所業にはもううんざりです。どうか隣家にてご活躍ください」といった趣旨の文言をきちん記し、小さな封筒に入れてローチさんの通り道に置く。そのうち封筒が消え、ローチさんも引っ越すとのこと。
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雑。ケンブリッジシャーの教区では未婚の乙女が亡くなるとお墓に花輪と白い手袋を供える風習があったとのこと。この白い手袋がときおり怪異化します。真夜中の舞踏室で手袋だけが踊る話などはせつなくかわいいのであります。
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妖精。赤子に妖精たちが贈り物をします。歌の才能を与えるというのです。赤子の母親が「幸せを与えていただけませんか?」と頼みますがそれは難しいと言われます。歌の才能は悲しい目に遭えば遭うほど開花するから、と。ヒューム『妖精年代記』(1911)の「悲しい歌」の一場面であります。
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ハロウィン名物「リンゴの種」占い。たらいからすくいだしたリンゴを切って、グループの男女に供して種の数をかぞえさせます。判断文はライムとなっていて、だいたいこんな感じです。面倒くさくなると「残りはー」と言って暖炉に放り込むのであります。
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雑。「化け猫」に相当する英語表現をピックアップしておるわけです。 spectral cat 見えたり見えなかったりする警告系 phantom cat 幽霊系かつ奇行が多い vampire cat 鍋島の化け猫の英語表記 monster cat 図体がでかく、人を襲う wizard cat 人語を解し、未来を占う まだまだありそうです。
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雑。曼殊沙華の英名はスパイダー・リリー。1891年のアメリカ園芸カタログ輸入球根特集ではトップを飾っておりますが、曼殊沙華が持つ不吉な影は伝わっていない感じです。彼岸花 the flower of the other side という表記も「こっちで咲いとるやないかい」と突っ込まれます。
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暦。本日3月1日は2022年の「パンケーキの火曜日」。翌日からの四旬節入りを控えて、卵と牛乳を一気に始末すべくパンケーキを焼きまくったのが由来とか。英国では学校を半ドン(死語か?)にしてパンケーキ祭りを行うことも。みんな台所に集まって宙を舞うパンケーキに夢中になる日であります。
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6月25日は #船員デー 。ということで船乗りに関する伝承 ・魔女からロープで縛った風を買う(六ペンス) ・金のイヤリングをすると視力が増す ・馬のしっぽとイワシが嫌い(その形の雲が嵐の予兆) ・ウサギの話は船上では禁忌 ・出港時に追いかけてくるカモメは死者の魂 主に英国系の伝承です。
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雑。 お盆 the festival of the dead 迎え火 welcome fire 送り火 farewell fire 精霊馬 spirit horse 精霊流し spirit boat 盆踊り bon-dance だいたいこんな感じの表記であります。「ネクロマンシーの残影」とハーンが評したのは的確なり、と。
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長子相続が基本だった英国富裕層の場合、次男三男はスペアであって、繁殖を期待されていないという部分もありましょう。次男三男は相続から外されるものの、家族年金を貰って一生食うには困らない。家に縛られずに好きな人生を送れるわけで、奇怪な研究や冒険をやらかすのはだいたいこの人たち。
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雑。昔、ハンティングジャケットには魔除けとしてひとつふたつ、銀のボタンをつけておく習慣があったとのこと。妖魔の類に遭遇したときは、弾丸がわりに発射するのであります。化け猫を銀ボタンで撃つと、そのボタンが後日〇〇夫人の傷口から発見されたりするわけです。図は18世紀頃の細工。
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暦。12月14日は討ち入りの日。47 Ronin の物語は英国でも結構有名でありまして、ronin も "wave-man" と訳されたり。主君を持たないウォリヤーと定義されるため、モモタローも「ヤング・ローニン」と表記されたりします。ずぼらな文化伝播はファンタジーの土壌なのでありましょう。絵はゴブル。