西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

226
天井ワニは薬局などでも見られますが、これは医学と占星術が分離していない時期の名残でしょう。ともあれ19世紀に入ると天井ワニの意味を知る人も少なくなり、魔術師、錬金術師、占星術師の部屋を描く際の絵画的約束として多くの挿絵に登場するようになります。
227
暦。ウェールズのクリスマスといえば奇習「マリ・ロイド」の出番。馬の頭蓋骨を使った獅子舞と思ってください。一時期、教会からの攻撃で廃れていたそうですが、近年は復活傾向にあるとのこと。攻撃理由のひとつが「カトリックの残滓」でしたが、カトリック側も骸骨獅子舞には身に覚えがないとのこと。
228
#宝石言葉  先程紹介した『タリスマンの書』の著者パヴィットは20世紀前半に活躍したロンドンのオカルト宝飾店の経営者でもありました。照応論に則った護符系宝飾や結社の徽章などを作製して評判を博しておったのです。図はオークション等に登場したパヴィット作の逸品たち。
229
今頃になってこれがRTされているので事情を調査。判明。この像の台座には1460という年号が彫ってあるそうで、すなわちコロンブス9歳か10歳の頃の姿という想定のようです。手にしている書物はおそらく東方見聞録。 twitter.com/MuseeMagica/st…
230
猫。寝床にしていたショールを没収され、憤慨しております。ユーイングの詩の一場面ですが、「子猫にもこだわりがある。とりあえず仕返しでソーセージを盗む」とのこと。そして新たな「約束の地」を求めて家のなかを放浪するさまが「深い」のであります。猫魔術の思想的背景になりそうです。
231
で、こちらがアマゾンUKで販売されているストーンヘンジ復元図キット、1/135スケール。庭に天然石を並べるのが面倒な人に。遺跡ヴァージョンもあるようです。
232
クリスマスに関する伝承 ・この日に生まれた子供は動物の言葉を解する ・当日朝、先にメリークリスマスと挨拶した人が勝ち ・クリスマスからの12日間が続く12か月を象徴する ・クリスマスにお人形がお祈りするとラッキー  人形がなにを祈るのかーーともあれこの夜の夢はたいがい荒れるとのこと。
233
「夏至の夜の夢」に見る妖精女王タイタニア。働き者の妖精少女たちを統率する一方、役立たずで怠け者の男妖精たちと一定の距離を置くあたり、女王バチの雰囲気が濃厚であります。昆虫系の羽根がつくのは必然なのであります。
234
雑。ハーヴェイ・バトラーの『魔法の家』(1928)に登場する「海の妖精」は突っ込みどころ満載のお姉さんです。海中で紅茶を飲み、外出時には「魚を履いて」いくのであります。魚の王様とのラブストーリーが展開されていきますが、全体を覆う不可思議感がなんとも印象的。絵はフレイジー。
235
雑。19世紀末には「ネコのお茶会」は一個のジャンルとして成立していたようです。それぞれ、子猫用、若猫用、成猫用と描写の分化も進み、ネズミが出て騒ぎになるとかフランス帰りのお嬢様をめぐる鞘当てとか、お約束の展開も。背伸びをする中産階級の戯画とも解釈できますので、興味深いのであります。
236
雑。「イーブン・アッシュ」といいまして、トネリコの枝の先端の葉がない状態。もちろんわざとちぎってはいかんのです。イーブン・アッシュはきわめてラッキーなものとされていて、かつては四つ葉のクローバーと双璧をなしていたのですが、ここに至っていまひとつ聞かなくなったような。
237
雑。イースター前に帽子を新調しようというキャンペーンの一角でしょう。「昨日買った白い帽子、花で飾り」なのであります。イースターのヴィジュアルが伝統的宗教画と「ひよことうさちゃんかわいい」路線に分化していく様子も興味深いものがあります。
238
面白いですねえ。ロケット鳩は聖霊を表し、表にある山車みたいなのは地獄の門。磔刑によって肉体から解放された聖霊が地獄の門を破壊し、なかから無数の魂が解放される様子を表現しているのでしょう。そして聖霊は再び現世に戻ってキリストとして復活する、と。 twitter.com/vismoglie/stat…
239
暦。5月14日は種痘記念日。1796年のこの日、エドワード・ジェンナーが牛痘由来のワクチン接種を行ったのですが、これに対する抵抗も激しかった模様。とりわけ「牛と子供」の組合せは旧約聖書のモロクを思わせたためか、ずいぶんな風刺画も登場。ワクチン事業が悪魔の陰謀とされています。
240
雑。ハロウィンの晩に霊たちに与える「ソウルケーキ」を焼いてみました。小麦粉100gバター20g牛乳50㏄をこねてダッチオーブンで中火で10分、余熱で5分というところ。裏の焦げ加減もいい感じです。この種の食べ物はあまりおいしくてもいかんのであります。むずかしい部分でもあります。
241
季節。『夏至の夜の夢』の妖精女王 Titania。この発音がいろいろあって難しいのであります。  ティターニア、ティテイニア、タイターニア、タイテイニア。舞台や映画での発音もばらばら。発音フォーラム(あるんです)の議論でも結論が出ず。ともあれお姿はお美しいと。
242
雑。割れた卵は取り返しがつかない、とハンプティーダンプティーは教えているのでしょうが、あまり悲壮感がないのも間違いのないところ。実にさまざまな姿が描かれていて、集めて比較するのも面白そうです。中から割れれば誕生、外から割れれば破滅する世界なり、と。
243
アンデルセンで好き(?)な作品といえば「赤い靴」と「パンを踏んだ娘」であります。(他人の好意を無にする美しい娘たち、ひどい目にあうがよい)ーー正義の過剰執行に対して暗い愉悦を覚える心理を描く傑作、というのが当館の感想であります。
244
猫魔術。「猫の集会」の目的を推測するうちにたどりつくひとつの結論がこれ、「猫の裁縫サークル」。そこそこ見かける反復モチーフといえましょう。なお裁縫を通じて魔力を発動する伝承は多いのであります。服に護符を縫いこんだり、みえないところに紋章を刺繍したり。図は1900年頃の絵葉書から。
245
雑。忘れな草 forget me not の名前の由来は諸説ありますが、地を追われた異教の神々のラストメッセージとして川辺や断崖に咲き、無垢なる魂の転落を誘うという話があります。この誘惑は夏至の頃に特に強くなるとのこと。良い子は夏至の夜に家から出てはいけないのであります。
246
爪切りに関する伝承 日曜に爪を切るくらいなら生まれてこないほうがまし 月曜に爪を切ると健康によい 火曜に爪を切るとお金が入る 水曜に爪を切ると報せが入る 木曜に爪を切ると新品の靴が貰える 金曜の爪切り、悲しみばかり 土曜の爪切り、恋人に会う準備 図は1903年出願の新案爪切り。
247
ナーサリーマジック。四柱寝台にはいろいろと伝承が多く、柱一本一本をマタイマルコルカヨハネや四大天使に見立てて睡眠中の加護を願います。あるいは小さな妖精さんを住まわせて夢を制御する法も。「西から来るのは赤い夢、東からは黄金の夢、月から降る銀の夢」という呪文で妖精さんを起動します。
248
手袋に関する伝承 ・新年の贈り物としてラッキー ・手袋を頭にのせてから帽子をかぶるとラッキー(男子限定) ・外出に際し、手袋を着用したら鏡を見てはならない(女子限定) ・手袋の指先を噛むのは復讐の表明 クリスマスに靴下、新年に手袋が本来の姿らしいです。
249
強大なドラゴンが人化するとなぜ女性になるのか。関係者に質問してみたところ「カマキリみたいなものでおおむね雌が強い」との回答をいただきました。そういえば雄ドラゴンにはたいてい姉がいて頭があがらないのであります。面白やおぞましや。
250
謹賀新年。西洋魔術博物館、本年もよろしくお願い申し上げます。なんかいろいろ作ってしまったのでこれもアップ。世の中のいろいろな悪いことを箱に詰め込んでどこかに持っていくブラックラビッツに期待するのであります。