西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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雑。例のベルギーのお家にある海賊船は100年以上前に肖像画の少年にクリスマスプレゼントとして贈られたものらしく、GHOSTなる文字から察するに英国海賊か。敵役をふられていたのか主人公だったのか、もはや判明しない付喪神であります。海賊旗が取り外しできる点も妙にリアルで素敵です。
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暦。11月15日は解呪師 anti-conjurer の日(当館の提唱)。スコットランドの解呪師は聖なる湖を力の源としていて、その水で呪われた場所を清めたり憑き物を落としたりするとのこと。頼るべき湖は図のような妖精湖でありまして、見ればわかるそうです。散水の際に用いる木の枝は人によって違うのです。
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道化棒には革風船を仕込んだものもあり、これを握りつぶすとギョエエエエと奇妙な音を出すのです。現代的相似物としてオタマトーンをもってくるのは当然でありましょう。フールのエレメント照応が空気になるのもここらへんと無縁ではないのです。
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季節。アメリカ先住民の暦に登場する「コールドムーン」のムーンはマンスの意であり、期間を表すとの記述あり。すなわち満月がコールドムーンなのではなく、今でいう「一月」という期間を指すとのこと。点検中のアルマナック(1801)から。暦はややこしいのであります。
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クリスマスに新しい靴や靴下をおろし、その際に銀貨などを入れておくわけです。本来もらうべきは靴や靴下であってプレゼントは副次的だったのですが、そこらが混乱して現在に至ったとのこと。
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そういえば今年もカーナビが「今日はオカルトの日です」と通知してきました。他に候補もあるでしょうに、変なアルゴリズムであります。オカルトという言葉から得られる印象はひとそれぞれ。自分は基本的に「西洋系のあやしげな魔法」と思っております。 #オカルト記念日
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ナーサリーマジック。ララバイやクレイドルソングの類が悪しきを祓うもの、上位者に守護を願うものが多いなか、威嚇系とおぼしきものも散見されるのであります。「早く寝ないとブギーマンに引き渡す」。あるいは謎の存在を呼び込む歌など、よく考えると怖い系もあって、面白うございます。
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雑。ヴィクトリア朝の大邸宅は当然ながら暖房効率が悪いわけで、冬場の応接間は暖炉を中心に座席が展開されます。視線が集中するマントルピース上になにを置くかでホステスのセンスが問われるのであります。写真は貴族にして国教会司教というグリン司教卿の(ご本人いわく)質素な応接室。
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人形。(クリスマスプレゼントに帽子が欲しかったのに貰えなかった)と人形が泣く声が聞こえたような気がします、と始まる児童雑誌の手芸コーナー。簡単な毛糸編みで帽子の作り方を教えているのですが、添付の写真が怖いのであります。この人形が(・・・寒い・・)と夜中にささやいてくるとーー
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参考図像。デューラーのフォルチュナ。運命の女神に言及する際は「マダム」と称するのが礼儀とか。さもないとミス・フォーチュンと化して災いをもたらすのだそうです。もちろん英語圏でのお話であります。
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ベラスケスが描くスペインの宮廷道化師カラバザス。フェリペ四世に仕えた人です。右手には細密画、左手には風車を持っています。風車は道化師の象徴的持ち物のひとつで、タロットの愚者が持つことも。風が吹かなければ自分で走ったり吹いたりして回転させるのであります。「運命」の比喩にも使えます。
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暦。1月7日は「聖ディスタフの日」。そういう名前の聖人がいたわけではなく、祝日が終わってふたたびディスタフすなわち紡ぎ棒を手にする日、仕事始めの意とのこと。ディスタフとスピンドル(紡ぎ針)は多数の伝承に包まれていて面白いのでありますーー
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雑。英国の温度表記はご存知ファーレンハイトの華氏温度法ですが、ヨーロッパ方面では19世紀前半までレオミュールの列氏温度法(水の凝固点を0度、沸点を80度とする)が主流であったとのこと。科学文献などに〇〇度まで熱せよなどと記述されていてもまったく当てにならない場合が多かったそうですーー
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forespeak 「予言する」とは別単語とされていますが、さて。対象が得られるであろう「死後の名声」を先取りするというコンセプトの呪詛ではないかと。「あなたの墓碑銘を考えてあげるわ、とても素敵なのを」と女学校ものの小説で読んだことがあります。とてもこわいです。
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ーー産業革命の過程でテムズにあらゆるゴミ、ナマゴミ、産業廃棄物が投棄されて水温が上昇した結果と思われます。19世紀のテムズは「大いなる悪臭」として悪名を馳せることに。かくして人為が汚したメトロポリスは人的悪意の化身に襲われていくのであります。切り裂きジャックしかり、ハイド氏しかり。
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雑感。なんどもとりあげております「三匹の熊さん」。老婆あるいは少女がクマの家に入り込んで狼藉を働くわけですが、あれから得る教訓がひとそれぞれで面白うございます。こないだ聞いたのは「長居は無用」。犯行現場で昼寝など論外であると。絵はクマのサイズ感がいいパームリー読本(1918)から。
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暦。クリスマスの朝、当館では巨大典礼書を持ち出して飾るのが恒例となっております。朝のローライトのなかで撮影。大きな留め金はごわごわの羊皮紙をきっちり抑えこむために必要だったもので、近代の製紙本には意味がないのですが、そこは勢いで。中世貴族のゴテ趣味の再現なのであります。
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―というわけで少女がクマさんたちにきちんと謝罪して、クマさんたちも大人の対応をして「また遊びにおいで」と手を振ってくれるヴァージョンも出現しましたが、正直いって面白くありません。やはり窓から飛び出してこその教訓話でありましょう。エルソン読本から、絵はケイト・ディール。
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戦場のマスコットとしてもっとも有名な存在が「名犬リンチンチン」。一次大戦の戦場で拾われたシェパードが戦後にハリウッドの映画スターになって、それを見る人々に幸運をもたらしました。第1回アカデミー主演男優賞を取りそこなったワンコです(投票で第一位、犬ということで失格)。
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#一番思い出に残っているアニメ  40年くらい前、NHKの「世界のアニメ」で見たフランスの短編がなんとも不思議で。  鶏小屋に偉そうな年寄りの雄鶏がいるわけです。そこに若くてかっこいい雄鶏がやってくる。雌鶏たちはみんな若いのに夢中になる。老雄鶏は腹を立てて出ていく。そこで Fin 。は?
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ーーチェンバースによれば、昔は魚の定義がいいかげんだったため、イルカもクジラも魚ということでレントの食卓を賑わしたそうです。コーンウォールにはイルカパイのレシピも伝わっているとか(かの地の住民は動くものすべてパイにして食すとの評判があり、悪魔すら逃げだす話が伝わっています)。
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暦。節分とは季節の分かれ目、冬が春に変わる頃、とヘボン和英英和辞書にもあります。「冬は外、春は内」と唱えるのもよいかもしれません。炒り豆の由来に関しては諸説ある模様。パラパラという音が春雨や春雷を象徴しているのかもしれません。
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暦。11月18日(或は17日)はドイツの神秘主義者ヤーコプ・ベーメの命日です。この日の朝、ベーメには不思議な音楽が聞こえていたとのこと。お昼過ぎ、家人に「今何時か」と尋ねて「三時です」と言われ、「まだ早いか。あと三時間ほどだ」と言い、午後六時に息を引き取ったと伝えられています。
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RT。スウェーデンの聖ルチア祭は一種独特で、光の聖女さまを強調すべく選ばれた少女が頭に複数の蝋燭を載せて着火します。懐中電灯でもよいらしいのですが、こちらは八つ墓村とか連想してしまいます。
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#StAndrewsDay 11月30日はスコットランドの聖アンドリューの祝祭日。ちなみに薔薇十字の伝統はスコットランドで保持されたという伝承もあり、魔術関係者には自称ハイランダーがうじゃうじゃと。当館は手元にあるスコットランド製品を集めてありがたやと手を合わせております。