西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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ーーやがて年月がたって人々はエイキンドラムとの契約条件を忘れ、親切心からかれに衣服を作って贈ってしまいます。すると禁忌条項が発動し、エイキンドラムはどこかに行ってしまったというお話。名前持ちのブラウニーは珍しいため、多くの人が語るお話であります。 Aiken Drum 。
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雑。ウォルター・スコットの小説『ガイ・マナリングあるいは占星術師』をチェック。作中のジプシー老女「メグ・メリリーズ」がよいのであります。このキャラはキーツも気に入っていて、同名の詩を作ったほど。「読書きは墓石で覚えた」という一節にしびれます。メグの絵もいろいろ描かれています。
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雑。教会付属の大版聖書は豪華な装丁のものもあり、盗難の対象であります。「聖書盗み」は大罪とされ、普通の刑事罰とはほかに神罰も規定されていて、調べていて面白いです。いわく盗人の手が腐っておちるとか、盗みだすとだんだん重量が増して潰されるとか(子泣きじじいですか)。
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#ミツバチの日 喪章をつけるしきたりはあちこちに残っています。 twitter.com/yusai00/status…
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雑。詠唱の有効範囲というトピックに関して、参考になるのが教会内の音響設計。ロンドンとその周縁に51もの教会を設計・建立したクリストファー・レンによると「中くらいの声量が届く範囲は話者から前方50フィート、両サイドに30フィート、後方に20フィート」とのことーー
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#わたしを作った少女マンガ5冊 手塚治虫『リボンの騎士』 楳図かずお『蛇女』 萩尾望都『ポーの一族』 田渕由美子『フランス窓便り』 川原由美子『観用少女』 やはり古色蒼然。恐怖漫画は少女誌が主戦場だった時期があるのです。
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雑。「屋根の雨音」を聞きながら就寝するとさまざまな思いが去来する、というコーツ・キニーの詩。亡くなった母や妹の姿が見えたりするのです。詩ではとくに屋根裏部屋とはされていないものの、ルシル・エンダースの挿画に違和感はありません。乾湿のはざまもまた魔法の空間なのであります。
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やがて枕は雲となり、子供ははるか高みから下界の戦さを見下ろす存在となっていくのであります。
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怪。イースターシーズン独特の怪談もあるわけで、かの総督ポンティオ・ピラトはその後フランス地方に左遷され、失望のあまりローヌ川に身投げしたとのこと。死骸はそのまま一帯を汚染し、悪霊と疫病が蔓延して500年の災厄を招いたという伝承。もちろん裏付けとなる史実は見当たらずーー
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妖精の靴屋さん。チャターボックス1874年版に収録されたそれは舞台がコーンウォールになり、妖精も通常のエルフではなくピクシーに。ストーリー自体は他のものと同一で、裸ではかわいそうと老夫婦が服を贈るとそれっきり姿を消してしまいます。同誌独特の挿絵がいい感じに不気味です。
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#世界占いの日 今年も出番がなかった携帯タロットセット。ライダー青箱、デュセル・ドダル、『タロットの鍵』(1920)、19世紀のバースデイブック、バーンズ詩集(書物占い用)、水晶玉、砂時計、日時計、羅針盤にクロス。毎年微妙に中身が変更されております。組み合わせを考えるのも楽しみのうち。
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雑。たまにどうでもよいことが気になるわけです。最近見かけた「魔導師団」という言葉。「魔導師の団」なのか「魔導の師団」なのか。前者なら20人くらい、後者なら5000人はいるか? 組織の規模は重要だと思うのであります。
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雑。以前も紹介しました1709年の空飛ぶ船。前後の球体磁石の反発力で浮上する一方、上部の琥珀による謎の力で推進する模様。ようするに「飛行石」的発想なのでしょう。設計者によると12人は乗れるそうです。天球儀と海図を組み合わせる自動航行装置もあるとのこと。『不思議世界』(1896)から。
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たいていのお家ではハロウィンの頃には暖炉に火を入れていたわけで、ゆえに栗を使った例のおまじない「わたしが好きならはじけてとんで、嫌いだったらそのまま死んで」が意味を持つのであります。寒暖の境界もまた魔界への入口ですから、気を付けたいものです。
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暦。アダムの誕生日が3月25日という説があるのです。発想としては、キリストをセカンドアダムと見なして受胎告知日をファーストアダムの誕生日とするというもの。あるいは天地創造の初日を春分としてその6日目か。図は天地創造の6日目。洪水前ですので異形のものもずらずらと。
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2月2日はロウソクのお祭りキャンドルマス。この日、教会ではロウソクの聖別式が行われますが、儀式に「勤勉なるミツバチたちの労働によりもたらされた蜜蝋」との文言があります。聖別式を経たロウソクは聖燭となり、悪魔祓いの効能を持つとのこと。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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これもリンゴがらみですから今頃の季節のおまじないでありましょう。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。1908年刊行『カバの木童話集』は世界の民話を集めて紹介する楽しい書物。日本からは「フィッシャーボーイ」が参加しております。漁師の青年ウラシが操業中にウミガメを捕獲。それが実は海神のお姫様でーー。ボンティーの挿絵がいい味出しておる、と思うのであります。一応、玉手箱は出ます。
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地獄のつらさは業火の温度として数値的に表現できるわけですが、天国の至福は数値化が難しいようです。この難題に挑戦したエンリケ神父の大暴走は個人的には大好きであります。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。ようするに「ベッドでの朝食」という画題が存在した、ということなのでしょう。いろいろ見つかりました。擬人化は魔術作業の要諦なのでありますが、ここらへんまでくると使いみちに困るというのが本音。朝食のメニューにも注目。
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雑。子供が寝てしまうと玩具たちがしゃべりだすのはよくある展開。キャサリン・パイルの詩では書棚の書物たちが口を開いて不平たらたら。狭いから小さな本は遠慮しろとか、世知辛い。また挿絵に描かれた書物たちがおよそ子供向きではない。ボーモント&フレッチャー戯曲集なんてだれが読みますかーー
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雑。蝶の擬人化なのか仮装なのか、それはともかくタテハチョウ系が組み込まれた珍しい例を発見。とりわけボネットに応用したのは初めて見ました。シンボリズムはこれから考えます。19世紀末のグリーティングカードとおぼしきものから。
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雑。道具の妖精化は教育現場でよく目撃されます。エルドリッジ・ハンレー『片目の妖精たち』(1924)は縫い針妖精がお裁縫を教えてくれるファンタジー。作中でさまざまなステッチが紹介されます。手足が生えた縫い針はナナフシみたいで、好き嫌いが分かれそうです。
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ーー魔法の箱にはわかりにくい魔法道具を入れるのであります。主を失った鍵、片方だけの人形の靴、小さすぎる指貫、海岸で拾った丸いガラス片など、行き場のないものたち。そういうものにチャームが宿るという発想なり、と。
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雑。いろいろ探すと妖精の学校までは見つかるのですが、カリキュラムが不明なのが悔しいというか。常識的に考えるとやはり読書き算盤なのですが。草花の世話といった実用方面の研修の存在は確認しております。図はムーア・バンタの『四十四妖精』からドワーフの学校。