西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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雑。ダイコン系野菜が地中にて妙な形に生育する現象。西洋でも珍事として注目されていて、なかにはマンドレイクなみの扱いをされるものも。図のお手々大根は1672年にオランダのハールレムにて採取されたそうで、見世物として評判を呼んだそうです。カッセル社『世界の不思議』(1883)から。
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フロスト・キングも「暖かいか?」と質問してきます。解答例はラングの『黄色の童話集』をご覧ください。出会ったところでそれと気づかず終わるのがジャックの妹、ベッティー・スノウ。企画倒れの冬娘は影が薄いのであります。
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雑。幽霊がBGMつきで登場するのはよくある話ですが、自分で演奏している例は珍しいでしょう。貴族の後妻に入った女性のもとに、前妻の幽霊が出現する状況は悲劇か喜劇か、両方か。チャンドラー・モウルトン『夢の庭』(1890)から、画はウィンスロップ・ピアース。
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花嫁に関する伝承 ・花嫁の付き添いを三回つとめると花嫁になれない ・ウェディングドレスは挙式前に試着してはならない ・借り物の黄色いガーターを着けるとラッキー ・なにか古いもの、なにか新しいもの、なにか借りたもの、なにか青いものを身に着けるとラッキー 「四つのなにか」は有名です。
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斧に関する伝承 ・斧をまたぐとアンラッキー ・意味もなく家のなかに持ち込むとアンラッキー ・斧で怪我をした場合、当の斧を洋服箪笥の中に吊るしておくと怪我の治りが早い ・お産の際に妊婦の寝台の下に置くとラッキー 箪笥の件は「武器軟膏」と同じ発想のようです。
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#怪魚の日 西洋のアマビエさまも再掲しておきましょう。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。今年もお屠蘇がわりに縁起物のローズマリー・ワイン。いろいろ試してみましたが、やはり白のほうが合うような。どっぷり浸けこまず、グラスに香りが移る程度がよいのであります。この枝はあとで料理に使う予定(オリーブオイルとローズマリーをかませれば地中海系の魔除けシーズニング)。
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5月8日はコーンウォールの大天使ミカエル出現日。この日、沖合で人魚に誘惑された漁師たちが大天使ミカエルの出現で救われたとのこと。ミカエルは海洋の守護者として尊崇を集めておるのです。図はコーンウォールのセントマイケルズマウント。フランスのモンサンミッシェルと混同されがちなので要注意。
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暦。「ブラックベリーの採取はミクルマスまで」という伝承が英国に多いのです。9月29日を過ぎると「悪魔がブラックベリーに小便をかける」とされていて、食用に適さないとのこと。そのまま放置されて堅くなった実は、今度は悪魔にぶつける「つぶて」に使うという伝承もあります。いろいろ忙しいです。
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暦。5月3日は十字架発見の日。320年頃のこの日、コンスタンチヌス帝の母ヘレナがエルサレム近郊にてキリストが架けられた十字架その他を発掘したとのこと。やがて十字架の木片は王侯貴族に下賜される至宝となり、いくら配っても本体は減らない有難さーー
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写真に関する伝承 ・男の写真を枕の下に敷いて眠ると恋仲になれる ・被写体が亡くなると写真がいろあせる ・個人の写真を本人の存命中に複写するとアンラッキー ・夫の写真をさかさまに立てると早死にしてくれる 複写アンラッキー説は葬儀の際の拡大写真を連想させるからだそうです。
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雑。bless 「祝福」という動詞は bless A from B で「聖なる力でAをBから守る」という用法も可能。 「聖フランシスさま、聖ベネディクトさま、この家を悪しきものからお守りください。ワイトもナイトメアもゴブリンもーー」。妖精がイタチやドブネズミと同列なのが面白いのであります。
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男児に女児服を着せる習慣に関して再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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遊戯。「魔女の輪」という鬼ごっこ系の遊びを発見。参加者のうち一名が魔女になり、残りの人数分の輪っかを地面に描く。他の子はそれぞれ木や柱などを自分の「家」と決める。捕まった子は輪に閉じ込められ、他の子からタッチされるまで解放されない。タッチされたら「家」に戻る。缶蹴りに近い?
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今回一番のお宝はこの「聖ヴァンサン・ド・ポールの聖遺骨」。 St Vincent de Paul (1581-1660) は貧しい人々の救済に尽力したフランスの聖人。1737年の列聖の際に遺体が元の墓所から教会内聖堂に移されており、その際に遺骨の一部が聖遺骨として保管され、配布されてきたと推測されるのであります。
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雑。教会の墓守、寺男のなかには「まじない師」の顔を持つ者もいて、教会のさまざまな備品を使って依頼人を占ったり、呪術を代行していたとの話。とりわけ面白いのが鐘を使う占いであります。寺男にお金を渡して鐘を鳴らしてもらい、その音のなかに将来の指針や神託を聞き取る術が伝わっていますーー
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猫。ご存知「猫の王様」のお話。人気があるため挿絵も多数描かれていますが、ラストの煙突上りのシーンは珍しい。暖炉の焔をものともせずに上昇していく様子から、その家の猫が即位とともに魔力を得るとの説も唱えられています。だれが唱えるのかはよくわかりません。ランシング童話集から。
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#天使週間 さらに天使の剣。リッピが描くミカエルはファルシオン(だと思います)を手にしています。英国ですとワーム特効のファルシオンが伝わっていたりしますので、この絵もなんらかの特定モンスター(あるいはドラゴン)を想定しているのかもしれません。
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雑。修道院の花暦の3月12日の話題は「カエル」。いわく「逆境に接してはじめて神に祈る者は雨に遭って鳴くカエルに等しい。真の神の僕は日頃から神に感謝すべし。あたかも陽光のなかにあって新緑を音楽で満たすグラスホッパーの如し」と。ともかく英国では今頃からカエルが鳴きはじめるようです。
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なおワンコはクリスマス方面にはあまり関心がないとのこと。このあたり、対比的であります。
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暦。6月4日は英国国王ジョージ三世の誕生日。かつては盛大に花火を打ち上げる日でもあり、19世紀初頭のロンドンはこの日に硝煙の匂いに包まれたとのこと。とりわけ1820年代には玩具花火「ファラオの魔法の大蛇」が発明され、大いに人気を博したそうです。こちらでいう「蛇玉」「へび花火」でしょう。
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季節。当地も梅雨入りしたとみえ、朝から降っております。ところでテリテリボーズなる表記を時折英語で見かけるので調べてみると、ヘボンの英和和英辞書にありました。掃晴娘は中国のレインストッパーで、やはり軒に吊るす紙製ヒトガタの類。天候は天侯にして人智の及ばざるところなり、と。
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雑。先の老婆の話。能力のある気難しいお年寄りをからかってはいかんのであります。旧約の預言者エリシャを「はげ、昇天しろ」とおちょくった少年たちはたちまち二頭のクマに襲われます。結果、死亡者42名という大惨事。教訓なり、と。
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ナーサリーマジック。縄跳び歌には不吉なものがあるのです。 母様、わたしは病気なの いつまで生きていられるか わたしが死んだら弔いに 馬車が何両くるかしら 一両、二両 ・・・ 失敗したときの回数がなんらかの意味を持つわけです。 占いなのか、呪いなのか、判断はむずかしゅうございます。
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雑。訪問先などで初めてのお部屋に泊まるとき、寝台の4本の柱に福音書記の名前をつけて守護をお願いするおまじないがあります。ゴシック式寝台を前提とした優雅な伝承です。庶民用の似たようなおまじないとしては、脱いだ衣服を部屋の四隅に配置して名前をつけるというものも。就寝は神秘の入口。