西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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雑。妖精は人間の靴屋さんに注文して秋の紅葉を素材とする赤い靴を作ってもらうとのこと。お礼として妖精郷に招待される靴屋さん。「そのときが来たら、戸口に黄色い葉っぱを届けよう。風に運ばれるそれを追っておいで」。しかし黄色い葉っぱはなかなか現れません。待ちわびる靴屋さんであります。
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雑。その昔、チェシャではハロウィン前後からクリスマスにかけて「オールドホブ」と呼ばれる馬の頭蓋骨を使った訪問芸が盛んに行われたとのこと。隣接するウェールズの「マリ・ルイド」とほぼ同じものですが、「オールドホブ」は悪魔の別名とされている点が興味深いのであります。図版はマリ・ルイド。
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雑。こちらは犬の食事会。お歴々を招いてのパーティーなのですが、酒癖の悪いブルドッグ氏を招くかどうか思案顔。招かないとそれはそれでトラブルなのです。ネコに較べて犬の社交界は描写が少ない印象です。独自に集会を開いたりしないからでしょう。クロンハイムのクロモは見事の一言。
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暦。2022年のイースター4月17日まであと10日。そろそろ各方面が浮足立つ頃であります。グリーティングカード業界が汎用イースターカードを経て各人の趣向に訴求しはじめるのが1910年あたりからでしょうか。なにやら狙ったデザインが登場しているのであります。面白や、と。
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雑。シスルトン・ダイアによれば西欧世界には古来より赤毛の娘に対する暗黙の侮蔑があり、またイスカリオテのユダは往々にして赤毛の人物として描かれるといいます。その由来はわからないそうです。このあたりの機微はネイティブでないと把握が難しいのかもしれません。メモがわりとして。
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雑。慶事には猫が楽隊を組んで到来するとの伝承。その際になぜかチターが登場するのであります。爪の様子が弦をはじくのに適していると思われたのか。グリーティグカードでは定番のモチーフなのですが、文献的バックアップが今一つ。
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日本の赤珊瑚はヨーロッパに渡り、退魔の宝剣になったとのこと。Thanks for information! twitter.com/HokutoAndy/sta…
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ーーコスプレ大会とはこちらの形容でありましょう。当時は fancy dress ball 仮装舞踏会と呼ばれておりました。図は同じカタログからフランス童話「白猫」。専用の猫耳キャップも販売されていたようです。この種のカタログをベースに他者とかぶらないようにするのが腕の見せ所なのでしょう。
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雑。ティンカーベルを探すと当然ながら多数のピーターに遭遇します。赤いのはウッドウォード画、黄色いのはルーシー・アトウェル画。ディズニーに慣れすぎた目には実に新鮮でありましょう。なおピーターパンといえばクリスマス後の妖精劇「パントー」の定番ですがーー
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雑。子供脅しのブギーマン系列。同種の存在で名前だけは有名なのに姿形がいまひとつ不明なものとして「ローヘッド・アンド・ブラディーボーンズ」がいます。二体なのか一体なのかも不明。階段下の物置や地下室に潜んでいて、夜更かしする子供を襲うのです。クリスマス前後に出没するのであります。
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暦。3月5日は #珊瑚の日 。図にありますように、日本産の珊瑚がかなりの数量で西洋に輸出されていて、外貨稼ぎの一助となっていた模様。ちなみに19世紀の英国オカルト界では水晶玉といえば日本製がメイン。護符用の珊瑚玉も日本のシェア率が高かったと推測されるのであります。
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雑資料。16世紀初頭の英国セントポール校校則 ・午前七時までに登校、午後五時下校。 ・友人のロウソクを借用しないこと。 ・授業中の飲食は一切禁止。 ・校内での闘鶏、肩車行為、喧嘩等を禁ずる ・祝日は学生が勝手に決めてはならない 遅刻してゲームして自主休講する学生が多かったと思われます。
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雑。夢占いの古い本によりますと、時計を持った女性が近づいてくる夢は不吉なのだそうです。とりわけ砂時計はやばいのであります。手にする切り花もあとは枯れるだけという意味とのこと。図はベーハムの有名な一枚「道化の仮装をする死神の乙女」(1550?)。
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暦。12月10日はライダー版タロットの発売記念日。1909年のこの日、ロンドンで発売されたこのデッキがやがて世界中に広まることになろうとは誰も予想できなかったのであります。写真は当館RWSコレクションからユニヴァーシティーブックス版(1959年頃)。愚者の右袖の色抜け、剣2の白い岩などが特徴。
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さて明日は春分の日。西洋的にはイースターの季節の始まりでしょう。早いと3月22日、遅いと4月25日になるという移動祝日ゆえ、関連グッズ等は早めに展開。写真は老舗ノイハウスの2023年限定版エッグチョコ。お値段31・5ユーロはなかなか。
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さて子供の日。 「母の日と父の日があるのに、なぜ子供の日がないの?」 「毎日が子供の日ですよ」 これが英米での定番のやりとりとされておるのです。納得できるようなできないような。 19世紀に入ると子供を悪魔や妖精から守る話が減り、むしろ子供時代を魔法の時期とする発想が増えてきますーー
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雑。「地球を40分で一周する」妖精パックは電気的存在とする短編、ゲイル・ハミルトン「パックのお仕事」(1866)。そのパックがいろいろと悪さをしてまわります。ちょっとしたことで電信線を破断するのもパックなのです。グレムリン系の先駆者といえましょうか。電信普及期は妙な話が多いです。
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さてひなまつり当日。海外には「人形まつり」として紹介されますが、日本在住の人による正確な描写もあれば、文字情報のみを頼りに適当に挿絵をつける場合もあります。図は1901年に描かれた「中国と日本の遊び」。ダイナミックな羽子板、竹馬、ひなまつりと、微妙なずれ加減を楽しむべし、と。
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雑。教訓ストーリーには結構なホラー感が伴う場合も。エグルストン作「ジョブリリーズ」では池のほとりでずる休みしている怠け者の少年が水の精霊につかまって仲間にされてしまいます。手をつぶされて水かき状にされる描写が恐ろしい。夢落ちなのが救いであります。絵はフィッシャー・ライト。
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雑。リンカンシャーのとあるお屋敷に出ると噂の幽霊「グリーンレディー」。ずいぶんと昔の当主がスペインの美女から思いを寄せられるもすでに妻帯の身とこれを拒絶。すると奥様にとさまざまなプレゼントを渡され、そのなかに緑のドレスを着た美女の細密画があったとのことーー
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暦。#独身の日  ヴィクトリア朝のいいとこのお嬢様方も当然ながら家族年金持ちであります。ただし往々にして「結婚後は夫の扶養下に入るもの」として年金が打ち切られたりします。それを知らずに求婚し事情を知って逃げていく男、真実の愛に気づく娘、というのがお約束のロマンス展開ーー
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煙突に関する伝承 ・煙突から風が逆流してきたら大雪が近い ・元旦に煙突を掃除すると一年中ラッキー サンタが煙突から入ってくるように、幸運は煙突から入るとされていて、煙突のすすはラッキーマテリアルと見なされるのであります。煙突掃除人と握手するとラッキーというのもここらへんから。
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季節。彼岸花がそこらへんに咲いているという状況が想像できないとのお声があり、参考図像として。"Pretty maids all in a row"。道沿いに整列することが多く、夕暮れ時に細いあぜ道の両端に並ばれようものならどこに連れていかれるのかという気分になります。
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雑。19世紀の暦本によりますと、10月の今頃から秋の夜長が実感として始まるとのこと。炉端でただ退屈するよりはと縫物や編み物に集中する人が増え、結果として不可思議な現象や呪詛を発動させてしまうのだとか。シャツ一枚を縫いあげるのに2万針を要するとの報告もあり。加護を縫いこむのであります。
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雑。埋葬に際して心臓を別個に保管するという風習。エジプトのカノープスの壺が有名ですが、チェンバースによれば19世紀半ばの英国でも実例があったとのこと。もともとは十字軍の頃に始まった習慣で、現地で斃れた騎士の心臓を塩漬けにして祖国まで持ち帰ったのが最初とかーー