西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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時計の雑。巨大柱時計といえば「おじいさんの古時計」の歌が有名ですが、あれも原典の歌詞はなかなかのもの。「真夜中、それまで故障していたアラームが鳴りひびくとおじいさんが息をひきとった。それからもう二度と動くことはなかった」。そこそこ怪奇なのであります。
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雑。1882年刊行『世界の子守歌』から「ロシアの子守歌」。ララバイは魔除け歌の機能を持つものが多いなか、これは「月の光のなかで妖精のお話をしてあげるから眠りなさい」とする珍しいパターン。壁にかかるイコンも面白や。絵はウォルター・サタリー。
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雑。ホレおばさんの系列に「マダム・ベルタ」あるいは類似の名称を持つ存在がいて、洗礼を受けずに亡くなった子供の魂を集めているという伝承。このマダムの正体が「総督ピラトの妻」という説があり、興味を覚える次第。物語ではほっこり系のハートウォーマーになっています。
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おばあさんが知らないと答えると、首無し騎士はそのまま立ち去ります。しばらくすると懐のノウサギは白衣の美女に変化し、自分も魔物だがいろいろあって追われる身、助けていただいたのでお礼がしたいと言い出すという物語。このときのお礼が面白くて、以降おばあさんのメンドリは常に卵を二個産みーー
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こちらは「メニー・ハッピー・リターンズ、あなたに幸運が微笑みますように」というお誕生日向き絵葉書。ミツバチは「勤勉がもたらす幸福」「ヴェヌスの力を収穫する者」であり、基本的にラッキーなのです。ミツバチに刺される人は「おまえがわるい」と言われるのが普通であります。
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雑。英国古謡によく登場する「悪魔がくれる無限財布」。常に一定額が入っていますが、支払いを後回しにしているだけなのです。なお家族がいない人には渡さないという条件付き。いかなる教訓を引き出すのも各人の自由であります。
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マザーグースの魅力はいろいろありますが。「めえめえ黒羊さん」という無邪気なライムも、絵のつけかたひとつでホラーと化します。児童ものにおける恐怖の取り扱いは難しく、ブギーマンは予期せぬところに出現するのであります。1877年の版から。
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雑。1760年代のロンドンに「珍品カフェ」なるものがあったそうで、変なものばかりを展示していたとのこと。いわく「ソロモン神殿の一部。トロイ遺跡で発見された金属片。聖アントニウスの骨で作った数珠。ピラトの曾祖母の帽子。無限蝋燭・・・」。見世物小屋のアイテム群の安息の地なのかーー
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雑。勢いで海外に紹介された「道成寺」を調べまして。「キヨヒメ、あるいは愛の力」「道成寺の鐘」といったタイトルのもと、ストーリーはほぼ間違いないのですが、語り口によって印象はえらく違うから面白いのであります。Dragon Maid and the Bell 。カラー図版はグレース『青柳』からゴブル作。
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#一般人には同じに見える2種を貼る 全体的に暗いほうが1915年、明るいほうが1942年頃。太陽もかたや不機嫌、かたやご機嫌。旗の斜線が一番わかりやすい差異でしょう。
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牛の乳の出は倍増、さらに口数が二倍になるので口喧嘩では誰にも負けなくなるとのこと。ここで物語は終わるのですが、だまされた首無し騎士がそのまま引っ込むとも思われず、妙な余韻がございます。図版は雰囲気用に入れたもので具体的関係はありませんです(失礼)。
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雑。魔法の指輪の製造法にも一応の決まりがあったらしいです。まず装着する宝石の効能をメインとするか、金銀のカマボコリングに刻む文言を重視するか、両方か。刻印する文言の選び方はおおむね聖人伝基準のようです。爆発耐性の指輪なら聖バルバラ伝から引用して内側に入れるわけです。面白や、と。
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雑。昔、「夢は食事に左右される」との発想があったため、睡眠中に神託を得るには少なくとも一食抜けとされておりました。聖アグネス前夜に「乙女が夕食を摂らずに就寝して将来の伴侶の夢を見る」所以であります。なお「乙女」の定義はクレイモア地雷原なので回避するのが賢明なのであります。
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暦。三月一日の聖デイヴィッド祝祭日近し。この日にウェールズの国草たるリーキ(ネギ)を食したり飾ったり振り回したりするのがかの国のしきたりであります。図は1863年のプリンス・オブ・ウェールズご成婚の際にプリンセス・アレクサンドラに贈られた徽章。思いっきりネギバッジ。
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先程、庭先にカササギが出現、撮影。ちょっと手振れしているのが悔しいです。  おしゃべり好きの小鳥がおしゃべりに夢中になってノアの箱舟に乗りそこなったとの伝承。それでむりやり鳩とカラスの間に割り込んでこの姿になった、となんかで読んだような気がします。面白や、と。
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有名な「聖母と奇術師」伝説。ムーア・ヒギンズは主人公を少年にしております。怪我をして一座から見捨てられたジャグラーの少年が修道院に引き取られますが、聖務的にはなんの能もない自分が悔しくて、せめて聖母に芸で楽しんでいただこうと像の前でジャグリングをするお話。やがて奇蹟がーー
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季節。エイモス・ウェルズによれば、初雪のなかにたたずむ人は心の風景を周囲に映し出すとのこと。白い息と雪のかけらがいろいろな形に見えるのでしょう。お空の雲を観照する要領だそうです。wishing snow 願い雪と称されています。絵はいつもの雪の妖精の図。ただ眺めるだけ、触ると消えます。
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#StrawberryMoon ストロベリー・ムーンはブルーベリースカイと対句であります。濃紺の夕空にピンクの月が浮かぶのが理想ですが、今日はちょっと曇って暗かったのであります。少しぼんやり。
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雑。かの英王室の離宮バルモラル城ではたびたびロイヤル・ハロウィンが行われたとのこと。バグパイプが鳴り響くなか、近隣の住民百余名が松明を集めて一大焚火となし、そこに魔女や妖精を模した案山子を放り込むという妖魔退散の儀式が執行され、ヴィクトリア女王も参加されたとの記録あり。面白や。
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雑。昔のハロウィンのパーティージョークは独特のものがあったらしく、だいたい聞くと疲れる(憑かれる)のであります。 ・「アダムの一日が長かったのはなぜか? イブがなかったから」 ・「海の魔女、山の魔女、砂漠の魔女。食べていいのは?」 推して知るべし、と。
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続・聖パトリック祝祭日。アイルランド紳士の正装に欠かせないのがシレイラと呼ばれるブラックソーンの杖。スリープの魔法が備わっていて、これでぼこっと殴ると相手が眠るそうです。アイルランドの喧嘩の場面にはたいてい描かれています。
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雑。チェンバース暦本によると5月30日はアーサー王の誕生日とのこと。根拠、出典は不明であります。アーサー王とキャメロット伝説はヴィクトリア朝になってから急に人気が出て、魔術界に組み込まれるのは1次大戦後といった印象です。絵はハワード・パイル。
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雑。『地理の愉しみ』(1868)に収録されなかったランカスターの原画も面白うございます。ディック・ウィンテントンと猫がスコットランドで踊るという、なんらかの政治風刺なのかもしれませんがよくわからない。ロンドン・エジンバラ間の鉄道開通を祝っておるのかもしれません。
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雑。「パティーと魔法の水瓶」のお話。今度はムーア・バンタ版を発見。絵はデュリン。ストーリーはほぼ同一ですが形容などが現代風。水瓶氏も万能執事として大活躍します。地下牢に閉じ込められたパティーを救出し、追手を大量放水で足止め。とてもかっこいいです。おかげで無能王子に魅力なし。
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ミクルマス近し。ということで天使に関する伝承 ・天使の夢は不吉 ・会話中に人が不意に沈黙するとき、天使が通過している ・不意の見知らぬ客は天使の仮の姿 ・眠っているときに笑う赤子は天使と会話している ・夜空の星々は天使の瞳 ・樽のなかで減るお酒は天使の取り分 絵はいつものスプーナー。