西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

951
4月15日は2022年の聖金曜日。ヴィクトリア朝の子供たちにとってはホットクロスバン(以下HCB)という甘いパンを貰える日。HCBは多神教時代から季節の区切りに食されていた縁起物という説もあります。十字は四季を表しているわけです。陰干しして保存し、少量削って服用すると万病平癒という話も。
952
マリロイドあるいはマリルイドも再掲しておきましょう。最近地元ウェールズで人気が上昇中とか。 twitter.com/MuseeMagica/st…
953
雑。ブラシ部を前にする箒飛行でしかも男子というのは極めて珍しいのです。ただし少しわけあり 「ほうきがあれば、乗り方を知っていれば、 ジェインがお茶してるすきに窓から飛び出して ぼくみたいな足の悪い子がいない国へいきたい         松葉杖じゃなくてほうきがほしい」 絵はポガニー。
954
鏡に関する伝承 ・鏡は魂を吸いとるため、魂と肉体の結び目が緩い人(赤子など)が鏡を覗くとアンラッキー。 ・聖人祝祭日の前夜に鏡を覗くと将来の伴侶が見える ・花嫁はウェディングドレスを着たら鏡を見てはならない ・恋人の顔を鏡に映すとだいたい不細工 魅力は鏡では反射しないとのこと。
955
聖金曜日は魔法の指輪を作る日。昔日の英国の場合、国王が城内のチャペルにてまず礼拝し、続いて家来に持つ銀盤を祝福します。銀盤には指輪がいくつも入っていて、それに聖水を注ぐと各種けいれんを防ぐクランプリングと化すという手続きでした。図の137がそれにあたります。
956
雑。葬儀の際に鳴らされる教会の鐘には死者の魂を狙う悪霊を追い払う効果があるとのこと。ハンドベルのなかにはそれ専用のものがあって、葬送の際に貸し出されるといった記述もありました。音響系の追儺は効果抜群なのですが、近所迷惑でもあり濫用は慎むべきなのでしょう。
957
衣服に関する伝承 ・赤子服、子供服をすべて他人に譲ると子供ができる ・ペチコートがスカートからはみ出しているとアンラッキー ・靴下を裏返しに履いてしまうとラッキー。ただし故意ではだめ ・故人の衣服は長持ちしない ・クリノリンは決して男子の手に渡してはならない 衣替えの季節であります。
958
季節。イースターと前後してよく登場するのが巨大タマゴ。なにが孵化するのか特に言及されないのも不気味でよいです。どこかに運ばれていくもの、不可思議な儀式を受けるもの、みんな楽しそうです。
959
雑。高さ、直径、ともに2㎝程度の金属円筒形蓋物で、振ってみるとなにか入っているのですが正体はわからない。チャームケースといいまして、お土産物屋さんでよく見かけます。危急存亡の際に開けるとその場をしのげるとのこと。いでよ〇〇。〇〇になにを入れるかで世代が分かれるのであります。
960
ーー月の女神は森の女神となる一方、天界では新たな月の女神が誕生するのだそうです。結構もめそうな手続きかと。このあたりはグレアム・ロバートソンの美しい物語から。月食日食は無数の伝承の宝庫であります。
961
#世界猫の日 そういえばこの猫も「世界猫」の候補にしてよいような。というわけで再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
962
お宝。エナメル細工の十字架。100x63x4㎜、75g。中央に描かれるのはいわゆる「聖心」。左右に伸びる緑の穂、上下に描かれるのは葡萄か。全体的印象としてはオリエンタリズムであります。女性の持ち物にしてはずっしりと重く、聖職者の装具にしては意匠が派手すぎる印象ーー
963
雑。服飾史によればマーメイドドレスは1930年代以降の流行とのこと。アイデアはずいぶんと先行していたようです。図は1860年代のハーパーズバザー誌から。鏡と櫛も揃える本格派であります。仮装か正装かは定かならず。
964
雑。シクラメンをいただきました。その護符効果はプリニウスのお墨付き。いわく「この花の咲くところ、悪しき呪いの効果なし」だそうです。一家に一鉢、家内安全。
965
雑。「夏の宵、薔薇と働く蜂」と題される絵葉書(c1900)。お客様に庭先のビーハイブに棲む蜂たちを紹介しているのでしょう。蜂は家族の一員として遇されるのであります。アフタヌーンティーの際に蜂たちが集めたハニーでスコーンをいただくのがお洒落かと。つきあわされるネコは迷惑そうです。
966
暦。明日はメイデイ。メイポールとダンスの形式はさまざまで、例のリボンを使わないことも。絵はコルデコットが描く19世紀前半のメイデイ。メイクイーンを選んでみなで称える様子が面白いのであります。同じことを前の晩に山のなかでやるのがワルプルギスナイトなり、と。田舎祭りも解釈ひとつです。
967
天使の祝日ミクルマス近し。  守護天使はいまひとつ頼りないのが多いらしく、守護対象が迷う、病む、グレると悲しむのであります。その分だけ描写は人間的になるため、親しみやすい感じです。行き倒れ寸前の巡礼者にがんばってと聞こえぬ声をかけ続ける天使あり、聖人を頼るように見上げる天使あり。
968
ゴブリンに灰色、エルフに青、 一人暮らしのノームに茶色、 野山に踊るピクシーには白、 しかし妖精女王のローブはどうしよう と歌うのはローズ・ファイルマンの「妖精の仕立て屋さん」。この季節に咲き乱れる花やつぼみはかれの商品なのであります。絵はオードリー・マシスン。
969
喜捨という形で罪を散らすわけです。神社仏閣の鳩に餌をやるのも、セントポール大聖堂のバード・ウーマンから一袋2ペンスの餌を買うも、発想は共通であります。面白や、と。
970
雑。ウェールズは古来より魔法使いを輩出する土地とされていて、かのマーリンを筆頭にグレンダウワーと有名どころが勢揃い。それゆえか悪魔もうじゃうじゃいるとイングランド方面が主張しております。図はともに白髭賢者風のマーリン。
971
雑。トマス・フッドが描くクイーン・マブは子供の夢の守護者。良い子には妖精と戯れる楽しい夢を与え、悪い子には血まみれの包丁を持つオーガに追い回される悪夢を見せるとされています。目覚めても暗がりになにかが潜んでいると追撃してくるあたり、結構なブギーマン資質なり、と。絵はポガニー。
972
敵が魔法を使ってるかもしれないと感じたら、刀身を舐めたり、手のひらに唾を飛ばしてから拳を握りしめるわけです。日本では「眉につばする」のであります。唾液の退魔効果に関してはプリニウスの頃から伝わっているとか。
973
暦。クリスマスの飾りつけの様子がまた届きました。玄関先の盾持ちライオンはわかりやすい魔除け。常緑のリースは悪しきを弾き、善きものを通すのであります。ロックダウン中でもクリスマス準備は粛々と進行しているようです。
974
花。ゴーストフラワーと呼ばれる種は複数あって、意外に同定が難しゅうございます。ゴードンの花の子供たちのそれはナンバンギセル系か。写真はウィキにあるギンリョウソウモドキすなわちシルバードラゴンですからこちらもかっこよい。いずれにせよ月光のなか白く浮かぶ幽玄なり、と。
975
さらにピーチプリンス。三獣士のキジはウィンストン版の画が一番かっこいいと思います。空中からの射撃はなかなか効果的でしょう。なおこのキジさん、物語中では女性というか母親の設定。子供のためにキビダンゴを貰った恩に報いるべく参戦であります。