西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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雑。童話における王子様はだいたい無個性チャーミング青年ですが、ごくたまに美少年系も。絵は「豆粒の上に寝た王女」から、ヘドヴィグ・コリンが描いた王子様。ほとんどストーリーにからまないため画家が好みを優先した結果であろうかと。そのぶん、夢のなかに登場したときは要注意かもしれません。
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花。ペリウィンクルは春先の魔力の強い花として有名で、別名を「妖術師のスミレ」 sorcerer's violet。土地によっては花輪にして魔除けや魔封じに使われたりします。絵はいつものネリー・ベンソン。
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雑。「悪い子は人さらいにさらわれる」とナースが脅すのも定番です。この「人さらい」、一応名前がありまして、有名なところでトム・ポーカー、デイヴィッド・スタンプス、さらにボナパルト、クロムウェルもいたとか。結構なサタイアにもなるのです。絵はグリーナウェイ。
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奇談。1772年4月14日、ロンドン近郊ストリータムにて108歳の老婆エリザベス・ラッセル死去。検視の結果、男性と判明してひと騒動あったそうです。  その後判明したところによると、この人の本名はおそらくウィリアム。若くしてジプシーの一団に身を投じて各国を放浪し、その間に占術や医術を習得ーー
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雑。magic casement 「魔法の窓」は両開き。普通は庭に出るのですが、たまに異世界につながったりするわけです。あるいは庭先に現れた怪異はケースメントを通って居間や書斎に招待されたり侵入したり。窓際の攻防はなかなか苛烈なのであります。
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雑。昔のスコットランド低地地方ではあえて右手に洗礼を施さない習慣があったとのこと。荒っぽい渡世で盗んだり殺したりする罪をまえもって魂と切り離しておくという発想でしょう。後年の「栄光の手」の背景のひとつかもしれません。
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雑。珍品を見つけて読みふけってしまうのは悪癖と自覚しております。『ウーノ王子、あるいはフランクおじさん妖精国に行く』(1897)。普通、フェアリーランドに迷い込むのは少年少女でありましょうに、なぜか中年のおじさんが招待されてしまいます。風刺的な作品かと思いきや直球勝負のファンタジー。
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雑。というわけでクリスマスバウを考えてみました。  季節柄、庭先に花咲くローズマリーがありますので一枝切ってクリップで挟んで立てるのです。それに若干の飾りをぶら下げただけ。24日にこれを部屋に飾り、25日に料理で使えば無駄がなくてよろしいかと。ささやかな祝祭は心によいのであります。
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雑。anti-conjurer なる言葉は現在では「奇術のタネをばらす人」「トリックを見破る人」の意で用いられているようですが、もともとは「魔女の呪いを解く」「憑き物をおとす」専門家としてイングランド北部からスコットランド南部の村落で活躍していた人のことだった模様ーー
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人形魔術。どうもお人形の様子がおかしいとなると、お医者さんの出番であります。「脈がない」。そりゃないでしょう。処方箋としては、銀ボタンをお人形の服に縫いとめるとのこと。人形がからむとなにごとも呪術的になるのは致し方ないのであります。
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珍品。『アラディア』でおなじみのリーランドが1877年に発表した『ジョニキンとゴブリンたち』。少年が童話世界に入り込む定番展開ながら、登場する変化たちがなかなか魅力的。猫娘のシャスメは人の顔のときは猫ボディー、人ボディーのときは猫顔になります。需要ありそうです。絵もリーランド。
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雑。年頭の占いの一種。 ・ロウソクにピンを刺して火をともす。ピンが落ちたら未来の恋人の姿が見える。 なかには異常なねばりで落下を拒否するピンもありますので、結構面白い。パーティージョークの一種として人気があったとのこと。笑いがとれれば凶運は逃げるのであります。
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雑。19世紀前半の暦本にあった「太陽系をロンドンに重ねる」発想。  セントポール大聖堂を太陽とすると、水星はロンドン塔付近にあり、金星がセントジェームズパレス、地球がメリルボン、火星がケンジントン、木星がハンプトンコートで、土星がクリフデンとのこと。なにかのネタに使えそうです。
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雑。夏場、英国の古い家屋の屋根裏などでカチカチカチと不気味な断続音が聞こえることがあり、death watch 「死神の時計」の音として凶兆とされました。正体はシバンムシ類の求愛音(諸説あり)なのですが、いずれにせよ心理的不安の投影でありましょう。面白や、と。
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雑。獰猛な野獣も聖人のまえでは友好的になるという伝承。いろいろと伝わっておりますが絵になるのはやはり聖ブリジットでしょうか。オオカミ好きの王様のもとに息のかかったオオカミを送り込むあたり、したたかなり、と。ブラウン『聖人と友好的な獣の書』(1900)から、絵はファニー・コーリー。
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ナーサリーマジック。子供部屋に差し込む月の光には不思議な力があって、妖精の宴を呼ぶのであります。このとき外の世界のフェアリーたちと、人の家で召使になっているエルフたちが交歓するお話をノーマン・ゲールが書いております。『リトルピープルの歌』(1896) から、画はストラトン。
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ウェストミンスターの宿屋には、青いタフタ織のドレスの裾をつまんで階段を上ってくる金髪縦ロール美少女の幽霊が出るとオカルトレヴュー誌の報告。階段を下りる人をすり抜けると、振り返って軽くお辞儀をするそうで、育ちがよいとの評判。英国の幽霊は一味違うのであります。
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願い事に関する伝承 ・新月に願い事をするとかなう ・流れ星を見たとき「かね、かね、かね」と叫ぶ ・赤い鳥に投げキスして願いを言う ・灰色の猫に出会ったら、前足だけを見つめて願いを言う ・貨物列車を見たら願いを言わないと不幸になる 鉄道普及以前は干し草荷馬車が願掛け対象だったようです。
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クリスマスシーズンになるとツタとヒイラギとヤドリギは三点セットのラッキープラント。実際に持ってなくても "ivy, holly, mistletoe" と唱えるだけで退魔効果ありとされています。
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雑。どうも英国ではクリスマスは暴飲暴食の日という感じで、古くは猪の兜焼きといった野趣あふれるディナーも登場。ちなみに福岡では一時期、クリスマスはZ級映画鑑賞の日でした。24日深夜に予定のない人向けにTVで「シベリア超特急」などを放送していました。傷口に塩を塗るのであります。
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Vデーに目にする小鳥によって将来の伴侶を占うという伝承がありました クロウタドリ 牧師 コマドリ 船乗り オウゴンヒワ 億万長者 黄色い鳥全般 金持ち スズメ 慎ましい庶民 青い鳥全般 詩人、びんぼう人 イスカ 喧嘩が絶えない人 鳩の群れ 全般的にラッキー 鳥の分布が異なる日本では?
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雑。ケリーの『鉱物収集少年』(1898)によれば、オパールが「不吉の石」という風評被害を被ったのはスコットの小説『ガイアシュタインのアン』(1829)にその種の記述があったからだそうです。しかしヴィクトリア女王が好んでオパールを贈答に用いるようになってからは悪評も消えていったとのこと。
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雑。悪い子を連れていくブギーマン bogeyman。その語源は不明なのですが、ダドリー・コステロ『ホブゴブリン休暇』(1861) にフランスの魔女狩り判事アンリ・ボゲ Henri Boguet を示唆する記述を発見。信憑性はともかく着眼点は面白く思うのであります。
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雑。恋人に贈る花束は、婚礼の際の花飾りの色合わせの意図があるとのこと。髪や瞳の色とのマッチングが重要なんだそうです。気の利いた花屋さんならお相手のお嬢様のご様子をさりげなく聞き出して適切な助言を差し上げたりするのでしょう。かくして成功率の高い魔法の花束が出現するのであります。
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魔法関係者必見のこと twitter.com/kusabanaasobi/…