西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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眉毛に関する伝承 ・濃い眉毛は長命のしるし ・両の眉毛がえらく離れている人は故郷からも離れる ・両の眉毛が接近ないし接触している女性は一生幸運に恵まれる ・一本眉毛の男性は吸血鬼(ギリシャ)か狼男(デンマーク)である 一本眉毛に対する解釈の男女差は興味深いのであります。
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雑。例のスタンプーのお家の先住ネコ。あるじが犬ばかり撮影しているので対抗意識を燃やしたのか、最近やたらとフォトジェニックを心掛けておるとのこと。ヒーラーとしての犬猫に注目するのも魔法のうちでございましょう。
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夜、二階や屋根裏の窓から闇に向かって毛糸玉を投げ(もちろん糸の端を持って)、ゆっくりと巻き取っていくと妖精の類が「釣れる」というお話。釣ったあとのことを考えておかないとトラぶること必至。まあたいていはボウズに終わるのであります。怖いのは釣れてることに気づかないパターン。
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猫。聖霊降臨祭になると火事を起こす製粉所。そこで青年が前夜に不寝番を申し出ますが、一工夫。床に座ってチョークで周りに円を描き、その外側に主の祈りの文言を記します。夜が更けると無数の猫が出現し、円の周りで狂騒乱舞するのですが円内には入れないのです。『フィヨルド童話集』から。
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雑。エドナ・ケリーのハロウィン全書によりますと、この季節の宴席には「パズルジャグ」なる仕掛け徳利(?)がつきものだったとのこと。あちこちに穴が空いた陶製ジョッキみたいもので、紳士たるもの一滴もこぼさずに飲んでみろとの挑戦状つき。難易度別に何種類も用意して盛り上がるのでありますーー
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雑。サンタクロースの別形あるいは前身とされる「クリス・クリングル」。サンタの双子の弟との説もあり(モントゴメリー)、興味深い存在。どちらかというとクランパスに近いのかも知れません。つかまえた悪い子を木に吊るして飾っているとおぼしき絵もあるわけで、結構なブギーマンであります。
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暦。12月5日(6日)は聖ニコラス祝祭日。オランダやフランドルでは聖ニコラスは黒人の従者を伴って到来。良い子には聖人がプレゼントを、悪い子は従者が袋に詰め込んでスペインに連れていくとのこと。クリスマスとなまはげが同時進行しております。グローヴァーの『サンボネットベビーズ』から。
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季節。帽子を脱いで花を持つ少女のもとに蝶と小鳥がやってきます。蝶は死者の魂、小鳥は生霊ですから、この少女もまた常の人ではないような。イングランドの夏の宵、妖かしもプロムナードを楽しむのであります。  しかし最近はどこも酷暑続きで、涼しい幽霊が出る話も少なくなっています。残念。
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スターチャーム 「手鏡を星に向け、続いてその星を鏡の中に見る。そのまま一言も発さずに星の光のなかにとどまると星の祝福を得るであろう」 祝福は微かな風が頬にふれるといった形をとる、とリーランドは語っています。星の天使がキスしているんだそうです。絵もリーランド。
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雑。11月27日は奇人ウィンスタンリーの命日です。この人は機械仕掛けが好きなお金持ちで、趣味でからくり幽霊屋敷を作っていたのですが、あるとき私財を投じてコーンウォール沖の危険なエディストン岩礁に灯台を建設。1703年11月27日の大嵐の日に灯台をメンテナンスしていて灯台ごと行方不明にーー
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魔法使い wizard に関する伝承 ・パンの発酵の邪魔をする ・ブリオニに接すると術が破れる ・やむを得ず会うときは両の親指を握りこんで対抗 ・魔法使いの葬儀にはカラスが参列する ・飛んでる悪魔を聖書で挟むことができる 図はウィザードの代表格マーリンがヴィヴィアンに誑かされるの図。
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雑。バードボルト bird-bolt といいまして、鏃を外して先端をフラットにした矢があります。打撃で鳥を昏倒させることを目的にしておるのです。たまにキューピッドがこの矢を放っていて、当たった相手は恋に落ちずただ痛いだけ、怒るだけ。下手な恋文やプロポーズの比喩になったりします。
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さてエイプリルフール近し。かつて英国ではこの日の定番の悪戯で「気の毒なお使い」なるものがありました。Aさんに届けよと少年に手紙を渡します。それには(こいつをさらにどこかに送り出せ)と書いてあるのです。結果、少年はあちこち放浪するはめに。この悪戯の起源が方舟のカラスの故事との説も。
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チャターボックス誌には事件報告もあります。1903年にフェンチャーチストリートで起きた火災の際、火のなかから猫の鳴き声を聞きつけた消防士が周囲の制止を振り切って突入。地下室に取り残されていた猫親子を救出して称賛されたとのこと。住民の避難が終わったあとの一瞬の出来事だったそうです。
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暦。11月1日は万聖節、すべての聖人の日。  当館では先般お迎えした聖ヴァンサン・ド・ポールのレリックを飾ってローズマリーと白ワインをお供えするのであります。さらに聖人の来歴を学び、自らの糧とするのが本日の推奨されるべき過ごし方。自分が一番好きなことを知り、それを我慢する日、とも。
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椅子に関する伝承 ・客に二度と来てほしくないと思うとき、そいつが座っていた椅子を壁に向けて一昼夜放置すると効果的 ・立ち上がるとき椅子がひっくり返るのはアンラッキー ・不運が続くときは部屋の椅子をひっくり返してから寝る ・座っている椅子が壊れるとアンラッキー 椅子は大事です。
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暦。5月14日は #けん玉の日 とのこと。  けん玉は英語では a cup and ball と言いまして、道化の持ち物のひとつ。世界をもてあそぶのであります。そのモットーは「愚行が世界を支配する」。神聖道化は地球そのものを遊具とする不逞の輩なり、と。絵はマッケンジーの『アウルグラス』(1860)から。
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トレンドにドラゴンメイドとあるのでさて何事ならんと。ちなみに英語表現では19世紀に数例あって、最近ではハーンが道成寺の清姫に対して用いたのが代表的かと。なお清姫は鐘を熱するにあたって打撃による振動を利用しているので、安珍をレンチンするという表現はそれほど無茶ではないのであります。
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雑。冬の炉端。前に炎、後ろに闇と影という状況で老婆がゴーストストーリーを語り、子供たちがおびえながら耳をすますのであります。この時代、老人は生者と死者の中間の存在と見なされていた、とハーヴェイも語っております。ちなみにとある童話では50歳以上は「大変なお年寄り」だそうですーー
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ナーサリーマジック。 「日の出前に起きて、 すべての花に露がきらめくのを見るとき、 影はまだ寝台のなかで眠っている」 常につきまとうシャドウを置き去りにする瞬間を描く貴重な一節でしょう。スティーヴンスンはあのジキル博士とハイド氏を書いた人。子供の影を凝視して当然なのであります。
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暦。6月5日は2022年の聖霊降臨日。英国ではこの日に子供たちの洗礼が行われることが多く、別名を白衣の日曜日 Whitsunday。白い洗礼服はその後にドールに着せられ、守護人形化する例がよく見られます。写真の品は当館に渡ってきた19世紀末ベルギー製。繊細なレース飾りがおしゃれです。
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天候。最強寒波の到来とのこと。すなわち大規模現象であるフロスト・クイーンやキングのおでましなり、と。個人的にはアンデルセンの氷姫も魅力的です。冬山の頂から下界を見下ろし、「人為や人智などなんになろう?」と高笑いし、「ああ、また雪崩がくだりゆく」とほほ笑むのです。たいがい怖いです。
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雑。落雷 thunderbolt は現象にあらず物体なりとする発想。落雷の現場で見つかった石斧や鏃、化石などを雷の本体として珍重し、護符化するのであります。図のような打製石器、アンモナイトやベレムナイトといった化石がサンダーボルト本体と見なされ、さまざまな魔法に用いられたとのことーー
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BBCウェールズによるマリロイドの映像。 twitter.com/BBCWales/statu…
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雑。オルゴールのおまじない。  深夜、誰もいない客間でオルゴールを鳴らす。曲がきれいに鳴りやんだら願いがかなう。だれかに見られたら無効とのこと。  曲が途中で止まったらあかんわけです。止まりかけのオルゴールの寂寥感はなかなかのもの。たとえタヌキ囃子を流しても雰囲気は出ます。多分。