西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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Vデーに関する英国の伝承 ・レスターシャーの旧習。「バレンタイン・バン」と呼ばれる菱形の干しブドウ入りパンを焼いて子供と老人にふるまう ・子供たちが門前に集まり、プレゼントを貰うまで奇怪なバレンタインの歌を歌い続ける ・この日の乙女は男が会いにくるまでベッドから出てはいけない
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暦。修道院の花壇はだいたいローテーションが決まっていて、たとえば聖燭祭の頃にスノードロップ、受胎告知日前後にキイロスイセンが咲くように育てていたとのこと。主な祝祭日には花が配属されているので、図像判断の際のヒントになります。修道院跡地に夢のあとのように花が揺れるのであります。
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用語。 The spell is broken. The curse is lifted. スペルは組み立てるものなので「壊れる」。 「呪いが消える」に使う lift は「霧が消える」にも使う表現ですので、呪いの雰囲気もわかろうというもの。黒い霧の如く周囲に漂っておるのです。時折り語感をチェックしてみると面白いのであります。
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ナーサリーマジック。お家のなかには、アイデアが湧きやすい場所、いろいろ空想するのに適したお気に入りの空間があるもので、それは押し入れであったり階段の真ん中であったり。そして子供が遊んでいた場所は幽霊が出やすいになったりするのです。心が残るのであります。
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雑。ラッキーアイテムとしての古靴はあちこちに伝承があります。結婚式の際に花婿に(思いっきり)ぶつけるとか、軍艦から異動する将校のブーツをカタパルトで飛ばすとか。それに子猫がからむといよいよ神秘的パワーが付与されるのでしょう。図は20世紀初頭の絵葉書。
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セイヨウナナカマドに関する伝承 ・祝祭日前夜に玄関に小枝を飾ると魔除けになる ・魔法の杖の適材 ・ウェールズの教会墓地に植樹される例多し ・赤い実をぶつけると魔物が逃げる 祝祭日前夜は天使たちが設営準備で忙しいので魔物の跳梁跋扈を許してしまうんだそうです。フェスの運営はどこも大変。
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暦。7月23日は ブルマ記念日 。1851年のこの日、マサチューセッツで催された舞踏会でアメリア・ブルーマーが新しいドレススタイルを披露。スカート丈を短くして下にトラウザーを履くことで裾汚れを気にせず行動できるこの服装は発案者の名を取ってブルーマーと称されることになりましたがーー
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聖金曜日に関する伝承 ・夕方に白い鳩が飛ぶさまを目撃するとラッキー ・鍛冶屋は釘を鍛造しない ・治癒系の魔法道具を充填する日 ・この日に焼いたパンには退魔効果あり ・午前七時半にホットクロスバンを七個六ペンスで購入するとラッキー 基本的に大凶の日なので仕事を休むのが正解とも。
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雑。たまに男性魔法使いが化けている猫がおるわけです。尻尾を踏むと術が解けるとされていますが、もちろん簡単には踏ませてくれませんし、踏んだ人には相応の呪いがかかってあとの展開がややこしい。物語の冒頭部によく登場します。絵は J.D. Ford 。
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六月近し。June は愛と結婚の女神ユーノーさまの月として花嫁に味方するのであります。その分、妻子持ちの身でありながらあちこちでふらふらする男どもには地獄を見せるのであります。聖鳥はクジャク。クピドから渡されているのはヴィーナスのガードル。使用法は各方面多岐にわたります。
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3月8日は #みつばちの日 とのこと。  以前も触れましたが、ヴィクトリア朝英国のいいとこのお嬢様がたの趣味として「養蜂」があったのであります。なんでもミツバチは「清潔で健康な身体と清純な魂の持ち主にのみ接近を許す」との伝承があったそうで、養蜂はいいアピールになっていたのでしょう。
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さてハロウィンの季節。リンゴを紐で吊るして手を使わずにかじるという定番ゲーム。未婚の男女の間で行う「きっかけ作り」でありますが、この絵では母が娘に手本を示しています。暖炉にかかる大鍋、足元の黒猫が呪術性を暗示しておるのです。母猫は子猫にネズミの捕まえ方を教えるのであります。
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雑。近世になり紳士階級が勃興しますと、悪魔も紳士の風体を装って人間界に出没するようになったとのこと。変身時にどこかヒントを残しておくのがお約束。尻尾を杖がわりにする者あり、赤ら顔に妙なヒゲをたくわえる者あり。もちろん甘言を弄して契約を持ちかけてくるのであります。
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英国の伝承。大晦日の夜にーー ・南風が吹くと翌年は温暖 ・西風なら牛の乳の出が良く、海は豊漁 ・北風なら厳寒と吹雪が続く ・東風なら果実の実りよし ・北東の風ならば、人も獣も逃げるしかなし どうも北東から魔物が来襲するような雰囲気であります。
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さてVデー当日。記録によれば英国のVデーのありようも時代とともに変遷してきた模様。17世紀のピープスの日記等に残るそれは朝一に会った異性に贈り物をする日。地方ではくじ引きでカップリングしてぎこちないデートをする日。郵便制度が確立してからは匿名のカードを送りつける日であります。
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雑。1848年の8月6日、英国海軍艦船HMSディーダラスが喜望峰周辺の海域にて巨大なシー・サーペントに遭遇。200ヤードまで接近して観察を試みるも全体像は判明せず。これが海軍へ正式報告されたため、当時の科学界は騒然としております。
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ナーサリーマジック。「ネイチャードール」と呼ばれる領域であります。野遊びの際に子供たちがつくる自然素材のお人形。枝、草、木の実などをうまく組み合わせるのがこつですが、もちろんその呪術性はトップクラス。貴重なり、と。図は1920年のミフリン社刊『子供のお仕事』から。
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#縁結びの日 とのことなので。 true lover's knot と言いまして、縁結び系おまじないに多用されるロープワークであります。相手の持ち物に迷惑にならない程度に目立たず結び付けるのがこつとされております。
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#愛犬の日 とのこと。 魔法関係でよく目にする犬種名としてはマスチフ、ニューファンドランドといった巨大犬、鋭い嗅覚で有名なブラッドハウンドあたりでしょうか。魔犬の類はぬっと出現して近寄ってくるだけで、こちらが怖がらないかぎり害はないとされています。
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雑。妖精砲 fairy gun なる物騒な文言を発見。その正体は海に面した洞窟に波が直撃して発生する轟音。砲声そっくりの音で、海岸線から数十キロ離れた場所にまで到達するとのこと。音響系の怪異もまた興味深いのであります。絵は妖精砲がよく聞こえるというバンドランの絵葉書。
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雑。リースを編んで枝にかける術式。意図するところは招待であったり警告であったりするのですが、それがわからない発見者は歓迎されていないわけで、慎重に退去するのが賢明なのであります。作成者は森遊びに興じる子供なのでしょうが、その子の背後に別の力が働いている場合もありましょう。
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雑。 妖精花嫁 fairy bride 。人間の女性が妖精に迎えられる状況でも用いられる表現ですが、たいてい邪魔が入ります。夏の宵に蝶の大群が飛び交ったりすると、妖精の婚礼が開かれるしるしと見なされます。さらに通り雨が蜘蛛の巣に水滴を与えて花嫁のネックレスにするのだとか。詩人の出番です。
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雑。お転婆女子の類型。鍵が架けられた門扉をよじのぼり、スカートをひっかけて転落したり宙づりになったりするのであります。教訓話のパターンですが、この状態のところに若い紳士が通りがかり、助けてもらったのに混乱と羞恥のはてに "How dare you !" と平手打ちするまでがワンセットーー
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雑。猫魔術資料を渉猟しておりますと、なぜか遭遇する「猫の同衾」シリーズ。 「ねえ、戸締りしたか見てきてくれよ」 「死んでもいや!」 「寝台朝食は別料金 食欲の宿ブリドリントン」 狙いが今一つ不明なのですが、まあ面白いかな、と。20世紀初頭の絵葉書から。
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小鳥暦によれば4月15日は英国にツバメが到来する日、というわけでーー ツバメに関する伝承 ・ツバメの巣の中に石を見つけるとラッキー ・窓辺に現れてガラスをノックするとアンラッキー ・一番ツバメを目撃したときに足の下にあるものがラッキーアイテム ・親指姫の報われないアッシーくん