西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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ホーンによれば magician 神の名のもとに天使や悪魔を使役する enchanter 悪魔も天使も呼ばず、薬と呪文を用いて不思議をなす エンチャンターが唱える呪文をチャームと呼び、また呪文が封じこまれた物体もチャームと呼ばれる。 ここらへんの定義が結構面倒なのです。絵はコルムのエンチャンター。
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「生まれ変わったらギリシャの金細工師が作るような黄金の小鳥のオルゴールとなって、過去現在未来の歌をさえずってビザンチウムの王侯貴族を眠らせない」とイエイツが歌ったあれですわ。 twitter.com/MiokoYamaguchi…
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雑。「時を刻むもの」は死の象徴。巨大柱時計も例外ではなく、ゆえに呪術の舞台となりうるのであります。なかに人形を隠したり、わざと故障させてみたり。図は古典的肝試しの様子。八時は午前かもしれません。
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ーー日本をいろいろ見てまわるうちに、宣教師たちの尽力でそれなりにクリスマスが行われていると知って安堵するサンタクロース。全体的に善意のお話なのですが、どこかおかしな挿絵がいい味だしてます。少年禁酒軍とはいかなる組織なのか、謎であります。
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暦。3月13日は天王星が発見された日。1781年のこの日、天文学者ハーシェルがふたご座付近を観測していて奇妙な動きをする天体を感知。一か月ほどの観測を経て観測結果を王立協会に報告。他の天文学者たちがよってたかって観測と計算を行い、新惑星と確認されたのであります。写真は月食時の天王星。
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雑。英国では長らく1666年のロンドン大火はカトリックの放火とされていて、荒唐無稽な推測も登場します。大火の翌年に出た小冊子ではイエズス会士がキツネを訓練して放火する模様が描かれました。尻尾に松明をくくりつけたキツネが暗躍するのであります。忍者犬か、と。
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暦。「12月はヤギに乗り、あちこちで焚火をしながらやってくる」とスペンサーが歌います。酒をふるまう暖衣飽食のじじいなのであります。絵は1849年のロンドン・アルマナックにあったもの。ヴィクトリア朝の勢いそのままにどんちゃん盛り上がっております。
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大晦日に関する伝承 ・大晦日の真夜中に玄関を見張っていると老人が出ていき子供が入ってくる姿が見える ・大晦日には動物と話ができる ・大晦日の深夜、暗闇の中で聖書を開いて栞をはさみ、そのまま枕の下に入れて寝る。翌朝に該当文章をチェックして一年の指針とする 最後のは手の込んだ書物占い。
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雑。フェアリーテールの世界では、小さなキノコは妖精さんの雨傘で、大きなのはテントなんだそうです。突然現れる大きなキノコの下では楽団が演奏したりマーケットが開かれたり。いずれにせよ近づくと不測の事態に陥ちがち。絵はマルグリット・ジョーンズ。
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「川辺にて、魚が跳ねるのを見たならすかさず願いを唱えよ。着水までに唱えられたら願いはその日のうちにかなうであろう」 こちらもリーランドから。流れ星以上に時間がないと思われますが、「カネ!」と一言叫ぶのは難しくないかもしれません。汽水域ならボラがよく跳ねてくれます。
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さて二月。クリスチナ・ロゼッティによりますと、スノウドロップが冬の終わりを告げ、黄色のクロッカスが春の焔の先駆けとなるとのこと。メメントモリ系の詩人は雪片がとけるさまにすら無常を見出すのであります。絵は当館の花暦の二月から、いつものベンソン。
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暦。3月25日は Lady Day 受胎告知日。英国的には賃貸関係のシメの日にして引っ越しの季節。草花としてはマリーゴールドが「マリアさまの黄金の花」。天候不順のこの時期、天使が降りてきそうなほど空が低くなるのは偶然ではないのであります。
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雑。「草葉の陰」。草花の世話をする小妖精たちは秋になると動きが少なくなり、疲れたからちょっと休むねと言い残して体を丸め、だんだんと透明になって最後は風に乗ってどこかに運ばれていく、とカーソンが語るのであります。かくありたいと思う向きもありそうです。
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雑。たまに見かける巨大幼女もの。変な生き物見つけたと農夫と馬をハンカチで包んで持ち帰りますが、お父さん巨人から「もとに戻しなさい」と𠮟られます。ジャイアントは自然の力が不意に人の姿をとったものと解釈されていて、ゆえに風車などが原型として用いられるとのこと。
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花暦。5月1日は友人や家族間でスズランを贈りあう日。可憐な白い花は聖書にもたびたび登場するため、『絵入り聖書花言葉集』(1880)でも表紙に登場。花言葉は unconscious sweetness 。意外と訳がむずかしいのであります。
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暦。5月28日は「図書室に出現する霊的美少女の日」。1583年のこの日、大学者ジョン・ディー博士の図書室に不思議な美少女の霊が現れ、書物の山のなかを飛び交いながら他愛のないおしゃべりをしました。英国魔術史上もっとも魅力的な瞬間とされています。
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お姫様の名前はベドレルブード。サルタンの娘とされていますが容姿はなんとも極東風。  精霊を指輪や壺に宿らせる術は昔から伝わっていますが、あそこまで芸達者なジーニーは出色の出来でありましょう。
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雑。ゴーストマーチでカボチャランタンを持ち歩く様子はなにかしら首を小脇に抱える聖人たちを連想させるのであります。折しも本日10月9日はその方面の代表である聖ドニの祝祭日。後光を頭に描くか首筋に描くかで画家を悩ませるんだとか。ややこしいです。
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こちらは当館のローズマリーを取材するセイヨウミツバチ(だろうと思うのですが)。女王陛下によろしくお伝えください、と声をかけるとよいのだそうです。
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雑。「月食。この絵を手に持ち1フィートほど離します。左目を閉じ、右目で天文学者の頭をじっと見ます。それからゆっくりと絵を近づけると、あら不思議、月が消えてしまいます」セントニコラス誌(1898)。盲点を利用した遊びですが、天文学者の衣装がすごいのです。海王星、天王星も入ってます。
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おまじない。未婚の女性が11月25日に聖カタリナ関連の礼拝堂近くにある井戸で以下のお祈りを唱える。  夫が欲しいです、聖カタリナ様!  それもハンサムで、聖カタリナ様!  お金持ちで、聖カタリナ様!  なるべく早く、聖カタリナ様! その晩、将来の夫を夢に見るであろうーー
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帽子に関する伝承 ・恋人の髪の毛を帽子に忍ばせてかぶると浮気されない ・風邪をひいたときは寝台の柱に帽子をかけて酒を飲むと治る ・帽子を脱いで指先でくるくる回すと悪霊除けになる ・夫の帽子をかぶると雨が降る ・葬儀に出席する人に帽子を貸してはいけない 熱射病対策にパナマやストローを。
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ナーサリーマジック。 「はないちもんめ」に似た遊びを西洋に求めますがなかなかこれというものが見つかりません。マリオネットの演目にそれらしきものがあって、 「貧乏な人形でございます」 「金持ちで高慢な母親ざます」 「娘さんをお嫁にいただきたく」 「ちゃんと食わせていけるのかや」ーー
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雑。ベツレヘムのあの夜、他の天使たちとはぐれてしまった迷子の天使が出会う人々に持ち物を与えていく「迷子の天使」ジャネット・フィールド・ヒース作(1929)。竪琴、輪っか、翼を手放し、ただの人となっていきます。「星のターナー」に似ていますが、もっと投げっぱなし。心に残るのであります。
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雑。いわゆる「ひとめぼれ」はエンチャントメントの類でトラブルのもととする物語が多いのであります。とある賢王が嫁探しの旅に出て、よりによって性悪の騎虎姫にひとめぼれ。王妃として連れ帰るも妖精関係のもめごとを引き起こして何代もたたる呪いをかけられーーラングの灰色童話集から。