西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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暦。3月5日は #珊瑚の日 。西洋では ・雷雨と雹を寄せつけない ・邪眼や魅了を防ぐ ・着用者が病気になると色が褪せる ・乳児によい歯が生える などなど伝承されております。日本では珊瑚は産後を護るお宝として代々母から娘へ引き継がれたとのこと。語呂合わせの影響力は計り知れないのであります。
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雑。昔話には現代の道徳的視点から疑問符がつく展開も多いわけで、少女がクマのお家に無断侵入して狼藉のかぎりを尽くす「ゴルディロックス」などはその典型。これを小学読本で紹介するとなると一部改変したくなるのは教育関係者の宿願でありましょうか。慎重に屋内を窺うリアリズムは評価しますー
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夏至に関する伝承 ・新しい服を川につけたあと、裏返して椅子にかけて乾かす。すると正午あるいは真夜中に将来の伴侶が服を元に戻す姿が見える。  川につける、裏返すというのは魅了消去の形式。それを戻しにくる生霊を観察するという形式でしょう。夏至の頃はこの種の術式が多いのであります。
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本日は #うさぎの日 でもあるとのこと。 スコットランドの魔女はノウサギに化けるとされておるのです。月光のなかでじっとたたずむノウサギがいて、つかまえようとする子供がいるわけですが、どちらがつかまるのかわかったものではありません。絵はデラメアのダンダンデリーの書からラスロップ作。
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暦。2月2日はキャンドルマス。この日までにツリーやリース等のクリスマス飾りをきちんと始末しておかないとゴブリンになるとの伝承あり。聖なるものも時間とともに劣化し、しまいには妖怪変化となるという発想はユニヴァーサルなのであります。
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本日はテディベアの日とのことなので遅ればせながら再掲。何事も怖くしようと思えば怖くなるのであります。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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#天使週間 天使の剣はフランベルジュというトピックがありましたが、あれはもっぱら対人用のようです。悪魔相手になると槍や片手剣を描く例が多く、使い分けがされているのであります。聖書の記述と絵画制作上の約束事は両立するのか。興味深いのであります。
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#ビスケットの日 だそうで。 伝承にある「魔法のビスケット」はたいてい「いくらかじってもなくならない」糧食系で味や風味に言及がありません。美味しさは魔法を使わずとも追求できるからか。図は1920年代のナショナル・ビスケット・カンパニーの広告。略してナビスコか、と自分も今気づきました。
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雑。一本の樹に生るリンゴのうち、一番早く熟した実は妖精女王への献上品として夜明け前に消えてしまうというお話。さらに数個、妖精侍女たちが役得で持っていくそうで、残りが人間用に回されるのであります。フェアリーロジスティクスにも中抜きがあるという世知辛いお話。絵はフロレンス・チョート。
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季節。この時期、英国の寄宿学校もクリスマス休暇に入りますので、子供たちが実家に帰省することになりますが、その際に学校から最寄りの駅までファンシーな仮装をするならわしがあったとのこと。思いっきり盛り上げるわけです。カットは『スクルージ』の一場面から。
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雑。fairy chair 妖精椅子といいまして、腰かけると妖精界に通じるのであります。それは古びた椅子であったり、野山にぽつんとある椅子状の天然石であったり。不思議な音楽が聞こえてくる椅子もあります(実はオルゴール仕込み)。家具の魔法は興味深いテーマです。
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え、ここは・・?たしかわたし、トラックにはねられて・・・そうだ、ステータス画面! twitter.com/bijutsufan/sta…
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雑。貴婦人用の小型ポマンダー。上部を引っ張ると金属の外殻が開いて香料を入れる部分が露出する細工。ここに龍涎香などを入れ、腰ベルト等に装着します。疫病除けの護符的意味合いがあり、また詰める香料によって効能が異なるわけです。18世紀前半で廃れたとのこと。照応論の舞台のひとつなり、と。
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雑。1853年の『倫敦絵入り新聞』に面白い記述を発見。猫には「客間猫」 parlour cat と「台所猫」kitchen cat の二種類がいて、前者は客を出迎え撫でてもらうことを喜び、後者は人見知りで主に台所で昼寝ばかりしているとのこと。示唆されること多し。絵はアンデルセン「氷の乙女」に登場する客間猫。
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そういうわけで4月23日はドラゴン退治というよりはドラゴンと聖人が共謀した日ととらえておるのであります。 #ドラゴンの日 twitter.com/MuseeMagica/st…
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季節。急に秋が深まり落葉がはじまると、落ち葉に隠れてブラウニーが移動を始めるという伝承から。落ち葉を空中でキャッチし、「よい旅を」とつぶやいてから風に戻すとよいとのこと。このとき落ち葉を握りつぶしてはいかんのであります。意外とむずかしい。絵はマルグリット・デイヴィス。
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暦。バレンタインデイ近し。本来は小鳥が伴侶を選ぶ日ですので、ツバメもドレスアップに余念がないという戯画であります。リスのメイドが燕尾服をブラッシング中。Vデイ前後は小鳥関係の伝承がいっぱい。1920年のウィー・ウィスダム誌2月号から。
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長崎県生月に伝わる潜伏キリシタンの聖画、いわゆる納戸神ではないでしょうか。モチーフは「太陽を身にまとい月を足元に置く女」「その女は身ごもっていた」(黙示録12章)。えらく抽象的な表現をされているものか、と。 twitter.com/ii_museum/stat…
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雑。ハロウィンの夜、就寝前に寝台の四本柱にそれぞれ「芸術」「科学」「文学」「実業」と名前を振っておきます。翌朝、目覚めたときに最初に目に入った柱の方面に将来が開けるというおまじない。どの柱がどれだったか覚えていない人は、まあそういうことでと。ケリーの『ハロウィンの書』から。
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雑。「幽霊馬車」phantom coach は「音はすれども姿は見えず」が基本のようです。真夜中にガラガラと馬車の音が聞こえてきて玄関先にとまるので出てみるとなにもない。だれもいない。ちょうどその頃、異国の地で家族が亡くなっていたりするのです。馬車が一般的でない時代になっても報告例はあります。
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雑。ホーンによれば「春は3月6日に始まり、93日間続く」とのこと。ジャック・フロストは山に帰り、雪妖精は静かに消えていくのであります。帰還のタイミングを逸した冬の精霊たちは川流れしたり、自ら火に向かうとのこと。春先の物語は微妙な悲しさを帯びることが多いようです。
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暦。サンタクロースが現在の姿形になったのは何時頃か、とよく議論されております。1912年の子供読本のサンタはでっかいバスケットを背負ってなにやらネズミと談合中。暖炉脇の不審人物は1840年の雑誌に見るサンタ(活動日は大晦日)。どうにも怪しげでいけません。
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雑。ゆえあってザビエルの書簡集(英訳)をチェックしておるのですが、当時のままの地名表記がかっこいいのであります。 鹿児島 Cagoxima 都 Meaco 豊後  Boungo 平戸 Firando なんかで使いたく思うのですが、思いつきません。
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さて #13日の金曜日 凶日という発想はもちろん英国にも古来より存在していて、ここに紹介するのはそのひとつ。△が凶、Xが大凶。これに金曜日が重なるとトリプル凶となりますが、面白いのは五月に凶日がない点。さらに13日もない点でしょう。13日の金曜日は比較的近年の発明なのであります。
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雑。妖精や妖魔の話をしようとすると表現や内容に魔法的なリミッターがかかる現象があるわけですが、そういうときは琥珀の装身具を身に着けると解除できるとのこと。スコットランドの語り部はビーズ状の琥珀を握りしめるそうです。図は紀元前エトルリアの琥珀宝飾。