西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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黒猫に関する伝承 ・黒猫が棲みついた家の娘は良縁に恵まれる ・黒猫が二匹続いて前を横切るとラッキー ・黒猫が前を(右から左に/左から右に)横切ると(吉/凶) ・日没後に黒猫にあとをつけられると凶 ・多数の黒猫に囲まれる夢は人によってはご褒美 吉凶伝承はほとんど受け手の問題であります。
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現象。16時50分頃に出現した虹のかけら。「こいつは蟲のしわざですな」と思わずつぶやいたのであります。えらく幅があるタイプで驚きましたが、10分とたたずに消えてしまいました。
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虹に関する伝承 ・虹を見たときに付近の石を裏返すと将来の伴侶の髪の色が見える :虹の端が降りた家からは死人が出る ・虹の端には金貨の壺が埋まっている ・虹を見て不吉なものを感じたら地面に木の枝で十字を作って四個の小石を置かねばならない。 最後のは「※」のようです。
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暦。11月11日は「リメンバランス・デイ」。第一次世界大戦戦没者を追悼する日です。目印は赤いポピー。  『スーパーナチュラル・ウォー』はWW1にまつわる多様な超自然的要素、フォークロア、戦場伝聞の類を網羅する良書であります。とても興味深い、と訳者がおすすめしております。
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暦。11月11日は #独身の日 。  長子相続が基本の英国富裕層には、相続から外されるかわりに家族年金を支給されてとりあえず食うには困らない次男三男勢がおるわけです。こいつらが金にならない妙な研究や辺境探検に没頭して異能紳士が出来上がるという構図ーー
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ーーあるいは家柄よし外見よしの次男三男は社交界をうろちょろして、身分上昇のきっかけが欲しい豪商のお嬢様のターゲットになるという、こちらは無能紳士。いわゆる「フレディ」であります。面白や、と。
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家族年金だけで女房子供を養うには苦しい場合が多く、そもそも立場的に生涯独身を期待されているのであります。えんえんと旅行していたり、クラブで寝起きしたり。最後は田舎のコテージで本を読み薔薇を育て犬を飼い魚を釣る日々に入るという、向いてる人には最高の一生でありましょう。
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#独身の日 英国富裕層の子女も家族年金の対象となりますが、往々にして結婚後は夫の扶養下に入るものとして年金が打ち切られたりします。下手な結婚をするくらいなら独身でいたほうがマシなのです。写真は神秘家アンナ・キングスフォード。裕福な船主の家に生まれ、年700ポンドの家族年金持ち。
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暦。チェンバースによれば1381年11月12日、クレーヴェ伯アドルファスの手によって「愚者の団」が創立されたとのこと。その実態は「愚者」「道化」のフリーメイソンリーのようなもので、団員はドイツの貴顕名流の人士に限られ、みなで集まって愚者祭りを楽しんだそうです。図は写本に残る「愚者」図。
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編み物に関する伝承 ・編み物をしながら年を越してはならない ・編み針を落とすと年内には結婚できない ・真鍮製の編み針には魔力が宿る ・なにも考えずに靴下一足編み上げると願いがかなう 編み物が魔法発動のきっかけになっている場合が多いようです。ほぼ無心で指が動くようになるとOKとか。
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魔法関係者必見のこと twitter.com/kusabanaasobi/…
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チェンバースの暦本にいわく、彗星が出現すると― ・ワインの出来がよくなる ・双子の出産が増える ・蜂と蠅が減る ・疫病が流行る ・教会に隕石が落ちる ・著名人が多数他界する 天文学者ハレーが彗星の周期的出現を計算予測するまでこの種の話が絶えなかったそうです。図は1066年の彗星出現図。
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雑。anti-conjurer なる言葉は現在では「奇術のタネをばらす人」「トリックを見破る人」の意で用いられているようですが、もともとは「魔女の呪いを解く」「憑き物をおとす」専門家としてイングランド北部からスコットランド南部の村落で活躍していた人のことだった模様ーー
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「クリスマスの夜、少女が悪魔の名前を唱えながら亜麻糸を紡ぐ。その糸をもってチョッキの右胸部に帽子をかぶった顎髭の男の頭部を、左胸部に戴冠したベルゼブブの姿を刺繍する。チョッキの両脇に十字を刺繍する」 これで銀の弾丸やドイツ系の魔弾も防げるとのこと。魔法の防弾チョッキです。
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刺繍方面を探索中に発見した面白い記述です。しかもこれは着用対象が黒魔術師やオオカミ男でありましょう。普通の人間は銀の弾丸で撃たれる心配はしないのであります。ウィルトン伯爵夫人『針仕事の術』(1844)から。
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アイヴィーに関する伝承 ・妖精界に迷い込んでも、アイヴィーの葉を持っていると無事に家に帰りつく ・墓場に生えるアイヴィーは魔除けになる ・アイヴィーに覆われた廃墟には幽霊は出ない ・埋葬の際に墓穴に投じるとラッキー いわゆる「ツタ」であります。その生命力の強さからか各種伝承多し。
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クリスマスシーズンになるとツタとヒイラギとヤドリギは三点セットのラッキープラント。実際に持ってなくても "ivy, holly, mistletoe" と唱えるだけで退魔効果ありとされています。
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名前を出すだけで魔除けになる植物としては例の "Parsley, Sage, Rosemary and Thyme" も有名。日本だと「くわばら」とかになりましょうか。面白いのであります。
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赤い実の伝承 ・全般的に魔除け ・雪だるまの目にするとラッキー ・赤い実をすりつぶした汁は魔法のインク ・魔物が食べると人語を解するようになる 冬場の赤い実はとりわけ目立つのでしょう。写真はクロガネモチ。庭に植えると「苦労なく金持ちになる」との話ですが、とんと身に覚えなし。
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アイヴィーに関する伝承その2 ・オクスフォードシャーのお屋敷のメイドは他の男性使用人にクリスマス装飾用のアイヴィーを持参するよう命令する権限を有する。これを断る、あるいは忘れる男はズボンを盗まれ、そのズボンは門前あるいは街頭に釘打たれてさらしものにされる。 なんらかの術式か?
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日没に関する伝承 ・日没の方角に足を向けて埋葬すると魂が迷う ・日没後に髪をすくと物忘れが激しくなる ・雨の日没時の太陽が血のように赤いと死人が出る ・日没後に墓地に入ると人さらいにあう ・日没後は床を掃除してはならない 「夕焼けの翌日は雨/晴」その地方の気候に左右されるようです。
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月食に関する伝承 ・月食のとき、月の女神の裏の顔が見える ・月の女神のおしゃべりがとまる ・月食中はなるべく音を立てて食の邪魔をする ・はらぺこの巨大黒猫のしわざである ・ニンジンでタマネギを叩くと月食が終わる 叩かなくても終わるのですが、ここらが要諦でありましょう
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月食を引き起こすはらぺこ巨大黒猫に関して再掲 twitter.com/MuseeMagica/st…
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資料。ミカエルvsルシファーの場面を描いた面白い絵が見つかったので追加しておきます。『英国詩人選集』(1795) のミルトン編扉絵から。基本、ローマ風なんですね。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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月の女神は月食に乗じて地上に降り、しばしの息抜きを行うのだとか。なおそのまま地上にとどまり森の女神と化す者あり、とグレアム・ロバートソンが書いておりました。そのときは天上にて次の月の女神が選定されるとのこと。結構もめそうです。