西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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雑。英国の井戸まわりは当然ながら伝承の宝庫。夜にウィンチで巻き上げる水桶にいろいろ乗っかってる話が多いです。実用井戸と儀式用井戸の差異も興味深いところですが、ここらへんはまとめて英国水道局に吸収されてしまい、現在では実態がなかなかわかりにくくなっています。
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#読書の日 とのことで再掲。人形書斎の蔵書はおよそ200冊弱。セレクションには結構こだわっております。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。英国伝統のハロウィンにつきものの飲み物がラムズウール lambswool 。エール(ビールの仲間)に焼きリンゴをすりおろしたものを入れてナツメグの粉末を混ぜるというレシピ。子供はミルクにすりおろしリンゴを混ぜて飲みます。栄養価は高いでしょう。あえて羊毛酒と訳しましょうか。
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雑。一部地方の昔のハロウィンでは「赤い実」が面白い役割を果たしていた模様。煉獄から一時的に逃げてきた魂たちが追っ手のグールを退ける際に「赤い実」を使うとのことで、ゴーストパレードのしんがりの子が赤い実がついた枝を持つ役をつとめたそうです。細かい設定はたいせつな心得なり、と。
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雑。ハロウィンの晩に霊たちに与える「ソウルケーキ」を焼いてみました。小麦粉100gバター20g牛乳50㏄をこねてダッチオーブンで中火で10分、余熱で5分というところ。裏の焦げ加減もいい感じです。この種の食べ物はあまりおいしくてもいかんのであります。むずかしい部分でもあります。
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雑。ハロウィンのゴーストパレードBGM候補に「聖者の行進」をあげておきます。オリジナルの歌詞によれば「太陽が光を失う」「月が血の色に変わる」「王が戴冠する」と、ようするに黙示録展開。亡者の行進とするほうが適切か。ルイ・アームストロングのヴァージョンではわかりにくいのであります。
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季節。お皿に干しブドウなどを並べてブランデー等を注ぎ、火をつけます。そして素早く拾って食べるゲーム「スナップドラゴン」。クリスマスの遊びとされていますがハロウィンにも行われますし、シンボリズム的には万霊節こそふさわしい。食べた干しブドウの数が救われた魂の数であります。
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燃える皿は煉獄の入口であり、なかの干しブドウは救われるべき魂というわかりやすい図式でありましょう。地獄の入り口にドラゴンマウスが描かれるのもお約束であります。
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ハロウィンゲーム「針浮かべ」。参加者が水を張ったお皿に縫い針を浮かべていきます。すぐ沈むやつ、他の人の針にくっつくやつ、挙動不審なやつといろいろあって笑いをとります。必ず沈む針、磁力を帯びた針、うっすらバターを塗って浮力を強くした針などを準備しておくのがコツとのこと。
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やってみましたスナップドラゴン。小型のフライパンにアーモンドとクルミを入れ、ブランデーがなかったのでウィスキーで。部屋を暗くすると青い炎がいい感じに揺れて雰囲気はあります。炎を消す際は蓋をかぶせるのが一番。
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季節。スペンサーによれば「11月は小麦とラードの摂りすぎで肥満した汗だくの中高年」であります。しかもケンタウロスに乗って突進してきます。油断できない相手なのです。とりわけ投げ矢を持つタイプは死神属性がありますので要注意なり、と。
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ケンタウロスで思い出しました。テッサリアにケンタウロス少年たちのための寄宿学校があるという奇妙な物語が1880年の『セントニコラス』誌に。運動神経抜群のかれらも木登りはダメで、人間の子に負けて反省するというストーリー。挿絵がぎりぎりを狙っているように思えるのは気のせいでしょうか。
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暦。11月2日は All Souls Day 「すべての死者の日」。亡くなった友人を偲ぶ日であります。  伝承によればこの日の霊は「ぜんまいを巻き上げた時計がとまるまで」地にとどまれるとのこと。その間に一緒にお茶をいただいたり、もらった手紙を読み返したりします。泣いたらそこでタイムオーバー。
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#私の猫ベストショット タキシード系の大物の貫禄たるや。いわゆる「ふとりたおした猫」であります。
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暦。11月5日はガイフォークス・デイ。英国議会爆破を企んだ一味の人形を市中引き回しのうえ花火で爆破する日です。さすがに英国限定のお祭りで、他国民がこれをやると意味不明になります。パブリックエネミーを呪う日と解釈するのであれば、また話は別となりましょう。
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雑。病気相手の呪術でも、呪う相手の姿がわからないと話になりませんので、関係者もいろいろ工夫します。ごろつき風なのは虫歯菌たち。得体のしれない虫は結核菌。とりあえず絵画化すればこれを燃やしたり川に流したり。顕微鏡を覗いてチフス菌の人形を作る呪術師のエピソードも有名であります。
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雑。17世紀のニューイングランドでは未婚男性は未婚というだけで白眼視され、週20シリングの独居税の支払いを課せられたり、警察や教会の監視下に置かれたという記述。あるいは独身でいる間はモノマネドリやカラスを殺す義務を負わせる自治体など、興味深いのです。1895年のユースコンパニオン誌から。
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先の関連。ニューイングランドの未婚女性には「独身手当」が支給され、またバカな男に嫁ぐくらいなら独身を貫くという「オールドメイドニズム」もあったとのこと。当時の女性は16歳くらいで結婚していたため、20歳で未婚だと old maid 、25過ぎると上位種 ancient maid にクラスチェンジしていた模様。
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さて11月5日、ガイフォークス・ナイト。ともあれ英国では議事堂爆破未遂事件以降、なにかあればカトリックの陰謀説が唱えられ、ロンドン大火もカトリックの放火とされてきました。終いには暴風雨すら「カトリックへの攻撃が足りないとする神の怒り」なる珍説まで登場。宗教戦争の恐ろしさなり、と。
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#縁結びの日 とのことなので。 true lover's knot と言いまして、縁結び系おまじないに多用されるロープワークであります。相手の持ち物に迷惑にならない程度に目立たず結び付けるのがこつとされております。
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雑。猫魔術資料を渉猟しておりますと、なぜか遭遇する「猫の同衾」シリーズ。 「ねえ、戸締りしたか見てきてくれよ」 「死んでもいや!」 「寝台朝食は別料金 食欲の宿ブリドリントン」 狙いが今一つ不明なのですが、まあ面白いかな、と。20世紀初頭の絵葉書から。
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さてジャック・フロストが出没する時候となりました。場所によってはいまだ山の紅葉を担当していたりします。姿形は一定でなく、幼児から青年までさまざま。窓辺の結露や氷結をあやつって様々な絵画的メッセージを伝えてくるのであります。絵はマルグリット・デイヴィス。
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雑。魔法道具として「マジック・マフ」が記録には残っているのですが効能が不明。いずれにせよ冬場限定でしょうから使いにくいのでしょう。想像するにいろいろなものが出てくるあたりか。キャンディーとかココアとか。たまにデリンジャー。
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雑。ようするに「ベッドでの朝食」という画題が存在した、ということなのでしょう。いろいろ見つかりました。擬人化は魔術作業の要諦なのでありますが、ここらへんまでくると使いみちに困るというのが本音。朝食のメニューにも注目。
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英国船乗りの伝承 ・バケツやモップを紛失すると不吉 ・甲板上で口笛を吹くと嵐を呼ぶ ・ロザリオのお祈りの際中に猫が鳴くと不吉 ・スペインの猫を船に乗せると嵐に遭う ・フランスの船はすべて不吉 言いたい放題であります。図は典型的な幽霊船。