西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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先のリツイートに関して。エルフはタフで働き者の徒弟たちです。森のなかの低血圧どもとは違うのであります。手放す車がすねる話は具体的に経験あり。このあたり、理屈抜きの感性でありましょう。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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妖精。さて今宵はミッドサマー・イブ。妖精たちの社交もクライマックスというところ。図はファニー・コーリーが描く「妖精の在宅日」。アットホームに招かれた面々がフェアリー・ティーを楽しんでいます。19世紀初頭から人間たちの紅茶ブームを真似て始まったとの説あり。セントニコラス誌から。
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妖精。夏至前夜、フェアリーリングのなかで『夏至の夜の夢』を演じた兄妹が偶然に術式要件を成立させてパックを召喚してしまうキプリング著『プークズヒルのパック』。かの妖精が語るイングランドの歴史が兄妹の魂の奥底に刻まれていきます。絵はラッカム。
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雑。夏至の日の夜明けをエルフィン・ドーンと称するとのこと。妖精たちが楽器を手に集まり、日の出に合わせて音楽を奏でるとされていますが、もちろんそれを耳にできる人は限られておるわけです。フィッツジェラルド『ザンキワンクとブレザウィッチ』(1896)から、絵はラッカム。
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雑。1925年の子供雑誌11月号にて発見。クリスマスに向けて新発売、「首替え人形」。一つのボディーに複数のヘッドと衣装のワンセット。「わたしの人生でこれほど楽しかったことはない」とのフレーズがついておりますが、これ、ドン引きされたのでは、かなりこわいです。
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雑。夏至の前後に開かれる「蝶の舞踏会」「孔雀の在宅日」に対抗し、ペガサスが「馬の謁見式あるいはペガサスの宮廷」を企画するという1808年のチャップブック。児童に星座と動物の知識を与えることを目的としていたのですが、添えられた挿絵が予想以上に上質。おうし座の向きが逆なのも意図的か。
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6月23日夜=聖ヨハネ前夜の伝承 ・海に沈んだ鐘が浮かびあがり、ひなたぼっこをしてから沈む ・今宵に収穫するハーブは効力倍増 ・頭に石を乗せて焚火を飛び越え、石が落ちなかったらラッキー ・今宵、ブルターニュ地方では幽霊が大量出現して家屋を占拠するが誰も気づかない 変なのをピックアップ。
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雑。葬儀の際に鳴らされる教会の鐘には死者の魂を狙う悪霊を追い払う効果があるとのこと。ハンドベルのなかにはそれ専用のものがあって、葬送の際に貸し出されるといった記述もありました。音響系の追儺は効果抜群なのですが、近所迷惑でもあり濫用は慎むべきなのでしょう。
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#StrawberryMoon ストロベリー・ムーンはブルーベリースカイと対句であります。濃紺の夕空にピンクの月が浮かぶのが理想ですが、今日はちょっと曇って暗かったのであります。少しぼんやり。
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猫。「長靴をはいた猫」のイタリアン・ヴァージョンは細部がかなり異なります。まず長靴をはいてない。さらに雌猫。飼い主のために王様に取り入ろうとせっせと魚や小鳥を届けるのであります。このあたり、猫の習性を反映しているような。コーラ・モリス童話集から、絵はアントワネット・イングリス。
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雑。雨が続くと雲間からわずかに覗く太陽が恋しくなるのであります。太陽の妖精ピープスが青空を切り取ったマントをまとって地上に降りてくる物語、コックス・マコーマックの『ピープス』(1918)は説明童話としてよく出来ています。結構ドライに進行するお話です。絵はスタージス・ダッジ。
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珍品。1911年に米国で出版された『こねことねこ』第一読本。小学校低学年向けの読本なのですが、全編がネコ関連。図版はすべて仮装したネコの写真。のっけから「わらわはすべてのにゃんこの女王」と飛ばしまくります。冗談企画ではなく、巻末には「教員のみなさんへ」と指導要領も付記されています。
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雑。幽霊がBGMつきで登場するのはよくある話ですが、自分で演奏している例は珍しいでしょう。貴族の後妻に入った女性のもとに、前妻の幽霊が出現する状況は悲劇か喜劇か、両方か。チャンドラー・モウルトン『夢の庭』(1890)から、画はウィンスロップ・ピアース。
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雑。獣化の呪いが解ける際にどのような手続きを踏むか。それを調べていて妙なものに遭遇。ジェイコブ童話集 (1915) の「美女と野獣」のラストでは獣の背がぱっくり割れて中から王子様が登場。着ぐるみだったのか、と。絵にするといよいよそれ風です。
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ゴブルが挿絵をつけているハリファックス童話集(1913)では「周囲が光に包まれ、歓喜の声がわきあがる」のであります。こちらのベルは王子様を見ても(あんただれ)とそっけなく、ただただ野獣をさがすのです。この展開のほうが素敵です。
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雑。英国版ルンペルシュツルキンのお話、「トム・チット・トット」。この妙な魔物の名前バレのもととなる台詞「ニミーニミーノット」を "name me, name me not" と表記している版があり、とんと腑に落ちた次第。民話童話に出てくる妙な言葉は心の奥深くに刻まれておったのです。半世紀を経ての解決。
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雑。呪術の材料としてよく言及されるのが「ポール」と呼ばれる棺覆いの布であります。切れ端に呪文や模様を描き込んだりします。あちらの幽霊がかぶってる白い布はシーツではなくこれの場合が多いようです。棺から出る際にそのままひっかけてうろちょろしているわけで、幽霊としては新米なのです。
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恒例。スペンサーいわく「七月はライオンに乗ってやってくる」。というわけで獅子乗りおやじの登場であります。図像は申し訳程度に着衣しておりますが、テキストでは「すべての衣をかなぐりすて」とありますのでかなりまずいです。これをマジカルイメージとして有効活用するには一工夫必要です。
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雑。犬猫の擬人化像を探していて遭遇。「混浴」と題される1905年頃の絵葉書。もしかしたらいかがわしいアイテムなのかもしれません。100年過ぎれば時効でございます。オカルトとはあまり関係ありませんが、当時の若者たちの大胆な海水浴風景ということで。猫たちの表情がちょっと怖いです。
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ナーサリーマジック。夢の世界には「同じ音を探しているエンティティー」がよく登場します。kitten / mitten Peep / sheep といった具合です。捜索を手伝ってやると、たとえば「子猫のかわいさが宿る手袋」をゲットできるのであります。羊を数えると眠くなるのも sheep / sleep の韻律術式なり、と。
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雑。「地球を40分で一周する」妖精パックは電気的存在とする短編、ゲイル・ハミルトン「パックのお仕事」(1866)。そのパックがいろいろと悪さをしてまわります。ちょっとしたことで電信線を破断するのもパックなのです。グレムリン系の先駆者といえましょうか。電信普及期は妙な話が多いです。
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ナーサリーマジック。やれペストだ生贄だといろいろ怖い解釈がある輪踊り Ring Ring a Roses 。メイポールの小規模版という見解もあるようです。輪舞で発散されるエネルギーがどこに向かうにせよ、いい運動にはちがいありません。スピードアップするとほとんどバーピー。絵はマーガレット・タラント。
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暦。七夕近し。ハーンの『銀河のロマンス』(1905)がこの行事のスタンダードな紹介なのでしょうが、自分はリンダー『日本昔話』(1895)にある「ド派手な織女と対岸のモブ」が大好きです。彦星/牽牛の扱いはだいたいこの程度であります。
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暦。伝説は語り継がれるうちに設定が細かくなっていきます。ジェイムズ・グレイスの『青柳』(1910)にある七夕伝説の織女は身なりにかまわずひたすら作業に没頭する娘。髪の毛ぼさぼさで地味な服を着て、いつも締め切りに追われているのですーー
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猫。寝床にしていたショールを没収され、憤慨しております。ユーイングの詩の一場面ですが、「子猫にもこだわりがある。とりあえず仕返しでソーセージを盗む」とのこと。そして新たな「約束の地」を求めて家のなかを放浪するさまが「深い」のであります。猫魔術の思想的背景になりそうです。