西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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暦。1月20日夜は聖アグネス前夜。乙女が夕食を摂らずに就寝すると将来の伴侶の夢を見るというあれです。このときの夢が予知夢なのか、あるいはだれかの生霊を召喚しているのか、議論が分かれるところ。なんらかのゲートの前で振り向く存在は生霊の場合が多いという話をどこかで読んだ記憶があります。
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雑。猫は「大人の読書の邪魔をし、子供のそれは見守る」とのこと。その真意は猫に聞いてみないとわからないわけですが。あちらこちらの話をまとめますと、どうも大人が真に楽しい読書をしているときは邪魔しない傾向にあるようです。
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犬。ロックダウン中のベルギーから届きましたワンコの写真。生後3か月で体重10キロという子犬です。なにやら巨大化の予兆あり。さて犬種はなんでしょう? #育ちすぎたワンコ
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雑。雪だるまをブギーマンにした珍しい例を発見。腹がへったと包丁を片手にこぐまを狙います。恐怖をもたらす境界の守護者系はさまざまな形態をとりますので油断はできません。1914年のセントニコラス誌から。
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季節。「雪が降るのはホレおばさんが羽根枕を修繕しているから」。ということでラッカムの絵ではガチョウが羽根をむしられております。この老婦人は勤勉な者には優しく、怠惰な者には厳しいのであります。冬の女神様なり、と。
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続き。こぐまたちが持っていた「願いがかなう指輪」が発動して夏が到来。雪だるまは溶けてしまいます。ふたたび冬を呼ぶと水たまりが凍ってスケートリンクになりました。めでたしめでたし。セントニコラス誌では流血沙汰はめったに発生しないのであります。
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雑。風が語りかけてくるとき、とよく耳にするのですが非英語圏で育つ身にはわかりにくのであります。風の音が "yoouuu" と聞こえるからというのが理由。それが優しいとき、恐ろしいとき、いろいろあるわけです。絵はライト・エンライト。
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ジャック・フロストの作品、ですねえ。見事なものです。 twitter.com/jackiesearle09…
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雑。「時を刻むもの」は死の象徴。巨大柱時計も例外ではなく、ゆえに呪術の舞台となりうるのであります。なかに人形を隠したり、わざと故障させてみたり。図は古典的肝試しの様子。八時は午前かもしれません。
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時計の雑。巨大柱時計といえば「おじいさんの古時計」の歌が有名ですが、あれも原典の歌詞はなかなかのもの。「真夜中、それまで故障していたアラームが鳴りひびくとおじいさんが息をひきとった。それからもう二度と動くことはなかった」。そこそこ怪奇なのであります。
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猫魔術。「世界がまだマナに満ちていた頃、ヤナギには本物のネコが生えていた」という世界観がありまして。そしてヤナギから生まれた賢者のネコがさまざまな神秘を伝えたとのこと。いまはもうネコヤナギにのみ往時がしのばれるのであります。ディアズの『猫のアラビアンニャイト』(1881)から。
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猫。猫の葬列を見かけたといった話をすると、その場にいた猫が「ならばおれが猫の王様だ」などと叫んで出奔する話があります。その際に叫ぶ猫語で唯一記録されたのが ダラム伝承集にある "aw mon awa" という言葉。意味は不明。投げっぱなしで終わるのが猫系エピソードの特徴といえましょうか。
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雑。「妖精と靴屋さん」のお話。小僧エルフがせっせと作業する場合もあれば図のようなフェアリーお姉さんが登場するものも。人が思う「妖精」の姿は千差万別。大量印刷の時代になるとそこそこ規範というか指針というかが登場する感じです。
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猫伝承は見つけ次第報告 ・お祈りを唱えているときに猫が鳴くとアンラッキー ・猫は空腹になると石炭を食べる ・屋根のうえで猫が鳴くと死人が出る ・猫を怒らせると結婚式当日に雨が降る ・神の名をみだりに唱える者は猫に生まれ変わる 最後のやつは解釈がむずかしいのであります。
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さて二月。クリスチナ・ロゼッティによりますと、スノウドロップが冬の終わりを告げ、黄色のクロッカスが春の焔の先駆けとなるとのこと。メメントモリ系の詩人は雪片がとけるさまにすら無常を見出すのであります。絵は当館の花暦の二月から、いつものベンソン。
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雑。そういえばと明治の頃に海外で紹介された節分の様子を見てみると「エクソシストがドライドピーをキャストしてデビルズアウト!ハピネスイン!と叫ぶ」とありまして、なるほどと感心。決して間違ってはいないのであります。どのような光景を想像するかは受け手の問題でありましょう。
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暦。節分は冬と春の分岐点ですので、この日にデビルズアウト儀式を行うのは当然というか、大晦日に鐘を鳴らしたり花火をあげるのと一緒であります。個人的には豆をまく際の音が春雷と雨を模倣するのではと考えています。やがて雷神さまの景気のよいドラムが聞こえてくるわけです。
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暦。1905年のパーティーヒント集を点検しておりますと、春先のおすすめに「ネコヤナギパーティー」なるものがありまして。家中をネコヤナギで飾って主催者はネコヤナギのコスプレ(各人想像せよ)をして、みんなでネコヤナギゲームをするとのこと。もっていきかた次第でオカルト儀式になりそうです。
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雑。「六ペンスの歌」に登場する男。「かわいい六ペンス、六ペンス。一ペンス遣って一ペンス貸して、四ペンスを女房に持ち帰る」のですが、これを繰り返して一文無しになり、奥さんと猫に睨まれております。なんらかの神秘的手続きを象徴しているはずなのですが、いまひとつ不明。興味深いのです。
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Vデーに関する英国の伝承 ・レスターシャーの旧習。「バレンタイン・バン」と呼ばれる菱形の干しブドウ入りパンを焼いて子供と老人にふるまう ・子供たちが門前に集まり、プレゼントを貰うまで奇怪なバレンタインの歌を歌い続ける ・この日の乙女は男が会いにくるまでベッドから出てはいけない
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猫。はじめてバレンタインカードをもらって古典的にときめく乙女猫の図。14日朝のブレックファスト時に各家庭でよく見られた光景なのでしょう。なお中身は一枚の紙きれで、「ばーか、本気にすんじゃねーよ」といった趣旨の文言が書いてある場合もままあります。これもVデー定番の悪戯なのであります。
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さらにVデーの悪戯としては、独身の中高年男性に丁寧に包装してリボンまで結んだ「あばら骨」を送りつけるというものもありました。創世記の故事もいろんな利用のされかたがあるものです。
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雑。定番のマジックアイテムに「七里靴」seven leagued boots があります。一歩で七リーグ(約32km) 歩けるという代物ですが、絵にするとなかなかのむちゃぶりになる場合が多いようです。王子様の高速移動によく登場し、冒険後は王家の秘宝となるのであります。
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七里靴はもともとオーガが履いていたもので、親指トムなどが盗んで逃げていくのです。絵はセントニコラス誌にあったこぐまたちと七里靴。デザイン的にどうなんだろう、と。
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雑。妖精からプレゼントされる代表的アイテム ・幸運の財布(常に金貨三枚が入っている) ・七里靴 ・暗闇の帽子(不可視効果) ・願望の帽子 ・鋭利の剣(万物を切断して刃こぼれしない) ・象牙の鏡(あらゆる場所を映し出す) ・空飛ぶ絨毯 一番恐ろしいのは言うまでもなく願望の帽子です。