西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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伝承。元日に ・煙突掃除をするとラッキー ・家からなにか持ちだすとアンラッキー ・ケーキを食べるとラッキー ・元旦に決意したことはきちんと完遂しないとずっとそのまま ところでお餅は英語で rice cake ですからこれを食しておけばよいのでしょう。最後のやつは結構こわいのであります。
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雑。今年もお屠蘇がわりに縁起物のローズマリー・ワイン。いろいろ試してみましたが、やはり白のほうが合うような。どっぷり浸けこまず、グラスに香りが移る程度がよいのであります。この枝はあとで料理に使う予定(オリーブオイルとローズマリーをかませれば地中海系の魔除けシーズニング)。
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雑。チェンバースによれば、愛書家の間で広まった迷妄のひとつに「銀の活字で印刷するとよりエレガントな書物ができる」というのがあったそうです。もちろん普通の合金活字と結果は変わらないのですが、なにやらオカルト的発想の気配がします。写真は極小活字で印刷された『オトラント城奇譚』。
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蒸気機関による大量印刷、大量製本の時代が到来しても、魔術的発想はさまざまな形で書物のなかに入り込むのでしょう。「銀の活字」もそのひとつかと。金箔押しの美麗な装丁もまた新時代の魔術的舞台のひとつとなったのであります。
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エピファニー「公現祭」に参加したがるベルギーのニャンの写真が届きました。こやつは以前、ビスクを木っ端みじんにした疑惑があり、油断はできません。バルタザールの運命やいかに。
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油断。銀器を三か月放置するとこの始末。1時間かけて磨き上げてやりました。その間の心理が心地よいのであります。以前も記しましたが、銀器磨きは伝統的な気分転換法としてフォークロアのひとつと化しておるのです。磨くためのワンセットといってもいいかもしれません。ビフォアアフター。
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珍品。ウォーカー「子供部屋の結婚式」(1921)。フランス人形のマリーと日本人形のタケオが結婚しますが、ペーパードールはそれが気にいらず問題発言多数。「花嫁になるには花婿が必要だけど、大事なのは花嫁のみ」は秀逸かも。やがて二人のあいだに子供が生まれ、育て方をめぐって一波乱ーー
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雑。撮影に必要な照明機材をそこそこ揃えますと、ついやりたくなるのが影絵遊び。レヴィの有名な図版と児童雑誌にある影絵手本を比較したくなるのです。もっとも古いファンタジー系エンタメであろう影絵は、きわめて深い部分で魔法と結びついていると確信しております。
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暦。1月6日はエピファニー「公現祭」。フランス文化圏ではガレット・デ・ロアという伝統的なお菓子が登場する日。ベルギーからもその模様を報告する写真が届きました。このなかにソラマメを一粒入れておいて、当たった人が一日だけの王様になります。そのための王冠つき。伝統菓子には護符効果も。
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暦。1月7日は「聖ディスタフの日」。そういう名前の聖人がいたわけではなく、祝日が終わってふたたびディスタフすなわち紡ぎ棒を手にする日、仕事始めの意とのこと。ディスタフとスピンドル(紡ぎ針)は多数の伝承に包まれていて面白いのでありますーー
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雑。庶民にとって糸紡ぎは重要な内職なのでしょうが、公爵夫人や王妃様もたしなむ典雅な趣味でもあります。宮廷内に紡績用具があればこその「スピンドルで怪我して眠る」物語でありましょう。貴婦人の紡ぎ車は考察対象として重要なのです。
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ナーサリーマジック。マザーグースが当時の子供たちにどれほど人気だったのか、またどれが人気があったのか。ホーンによれば「コック・ロビンの死と葬式は文字を学ぶまえから暗唱し、それから『森の捨て子』をおぼえる」とのこと。儀式の手順を記憶するという意味で考えると深い話であります。
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で、白秋の「まざあ・ぐうす」で読みますと 「だァれがころした、こまどりのおすを」 「そォれはわたしよ」すずめがこういった となりますので、かの「音頭」の冒頭部を想起せざるを得ないのであります。
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雪に関する伝承 ・雪の日の婚礼はラッキー ・猫が暖炉に背を向けて座ると雪がふる ・死者の夢を見ると雪がふる ・犬が月に向かって吠えると雪がふる ・月の周囲に二重の輪が見えると雪がふる ・ウクライナの雪娘はとんでもない美人さん 雪だるまをスノー・ゴーレムと呼びましょう。
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暦本によれば、1840年1月10日が英国近代郵便制度の発足の日とのこと。それまで、たとえばロンドン・エジンバラ間の郵便料金が一通1シリング余であったものが、この日から距離に関係なく差出人負担で一律1ペニーに値下げされたのであります。すなわち12分の1。庶民が手紙を乱発する時代の到来なりーー
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珍品。1810年頃のチャップブックの「赤ずきん」に少女の名前として Biddy を発見。1840年頃の本で Celia があったのですが、今回のはさらに古いです。Biddy とは基本的に「ひよこ」「めんどり」の意で、転じて「かわいい娘」を指すとのこと。ラストは食べられておしまいヴァージョン。
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暦。かつて厳寒のロンドンでは十年毎にテムズ河が完全氷結しておりまして、氷上に露店がずらっと並んでフロスト・フェアが開かれておったのです。産業革命が進行すると平均気温も上昇し、最後の氷結が1814年1月14日。溶け始めた氷上にて最後まで営業を続けて行方不明になった大道芸人もいたとのこと。
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雑。伝承の類を調べてますと、ときどき妙なのに行き当たります。先ほど見つけたのがーー ・床下に死体を埋めると幽霊が出る そういう問題だろうか、と。なにかが間違って伝わったように思うのですが、原形も想像がつかないのであります。
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ようやく事情が判明。イタリアの彫刻家ジュリオ・モンテヴェルディ制作の「少年コロンブス」(1870)がえらく評判を呼び、さまざまなメディアで紹介されて美少年イメージが定着した模様。
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中世の英国。あくどい儲け方をしたお金持ちが亡くなると、修道士の粗末な衣をまとわせて埋葬し、地獄から迎えにくる悪魔をだますという習俗があったそうです。もちろん教会にしかるべきお布施をしないとやってもらえないわけで、最後の最後にむしるあたりに凄みを感じるのであります。
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伝承。ロンドン塔のオオガラスが話題になっているので ・葬儀の際にハトがやってくると被葬者は善人。オオガラスがくると悪人 ・屋根のうえでオオガラスが鳴くとその家から死人が出る ・一羽だけのオオガラスに会うと不吉。二羽なら吉祥 ・オオガラスはアルファベットの大文字が読める
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え、ここは・・?たしかわたし、トラックにはねられて・・・そうだ、ステータス画面! twitter.com/bijutsufan/sta…
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私事。さきほど庭先にてイタチを目撃したのであります。カメラは間に合いませんでした。かの獰猛なる小型哺乳類は魔物学的にはバジリスクの天敵とされております。英語では weasel 。ハリポタのウィーズリー一族が活躍する背景でありましょう。タロット的には「節制」にコレポンします。
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雑。恋占いの特異日「聖アグネス前夜」近し。ところでなんで特異日かというと、聖人祝祭のため天使が準備に追われるー小妖精/小鬼の類が積極的に活動できるー未来予知のエージェントをつとめてくれるとの発想のようです。メジャーな聖祝日前夜が占い・まじないの好機とされる所以なり、と。
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雑。昔、「夢は食事に左右される」との発想があったため、睡眠中に神託を得るには少なくとも一食抜けとされておりました。聖アグネス前夜に「乙女が夕食を摂らずに就寝して将来の伴侶の夢を見る」所以であります。なお「乙女」の定義はクレイモア地雷原なので回避するのが賢明なのであります。