西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(新しい順)

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奇談。ホーン暦本4月16日の記述によればこの日にソマースタウンの中年紳士が奇跡を見せたとのこと。痛風のため松葉杖をついて1時間に50ヤード歩くのがやっとという紳士が歩道で休んでいると背後から暴走狂牛が出現。紳士は振り向きざまにジャンプして牛を躱し、そのまま家まで全力疾走したそうですー
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小鳥暦によれば4月15日は英国にツバメが到来する日、というわけでーー ツバメに関する伝承 ・ツバメの巣の中に石を見つけるとラッキー ・窓辺に現れてガラスをノックするとアンラッキー ・一番ツバメを目撃したときに足の下にあるものがラッキーアイテム ・親指姫の報われないアッシーくん
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ーー英国に帰還したときは女装していて、早世した妹の名を借りてエリザベスと名乗り、以後は占星術師、服飾デザイナーなどで世渡りしたとのこと。酒場で男どもと豪快に飲みあかすこともあったとあり、人気もあった模様。毛抜きでこまめに髭を抜いていた痕跡あり、と  図像の類はいまだ見当たらず。
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奇談。1772年4月14日、ロンドン近郊ストリータムにて108歳の老婆エリザベス・ラッセル死去。検視の結果、男性と判明してひと騒動あったそうです。  その後判明したところによると、この人の本名はおそらくウィリアム。若くしてジプシーの一団に身を投じて各国を放浪し、その間に占術や医術を習得ーー
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雑。自由の女神といえばニューヨークのあれを想起するわけですが、ローマのアヴェンタイン山の自由の女神リベルタスは片手に棒、片手にフェルト帽を持ち、足元に猫を置く姿で表現されるとのこと。すなわちライダー版の棒の女王が近いのかと。お猫さまは自由と奔放を意味する普遍象徴なのであります。
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ローズマリーの花はほぼ一年中採取できる蜜源としてミチバチに人気があります。その象徴は「結婚式、あるいは葬式」。乙女に渡されると婚姻となり、おっさんが貰うと葬儀になるんだそうで、なかなかややこしいのであります。写真は当館のローズマリーとミツバチ。
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季節。タンポポの英名 dandelion の語源は dent de lion 「ライオンの歯」なんだそうです。この時期に夕空に昇ってくるしし座が反映されているという説もあります。夕暮れ時、綿毛を一息ですべて吹き飛ばせたらお母さんが呼んでいるという「タンポポ時計」。ユーイング夫人の作品はのどかなり、と。
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雑。教会の墓守、寺男のなかには「まじない師」の顔を持つ者もいて、教会のさまざまな備品を使って依頼人を占ったり、呪術を代行していたとの話。とりわけ面白いのが鐘を使う占いであります。寺男にお金を渡して鐘を鳴らしてもらい、その音のなかに将来の指針や神託を聞き取る術が伝わっていますーー
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暦。2023年のイースター。なにか新しいもの、なにか古いものを身に着けて、まだ眠いけどイースター礼拝に向かうのであります。受胎告知の天使がおりてきそうな低い空、とあの歌のシンボリズムはよくできておる、と今更ながらに想います。ウサギたちもイースターパレードにお出かけなり、と。
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道化棒には革風船を仕込んだものもあり、これを握りつぶすとギョエエエエと奇妙な音を出すのです。現代的相似物としてオタマトーンをもってくるのは当然でありましょう。フールのエレメント照応が空気になるのもここらへんと無縁ではないのです。
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雑。いわゆる「道化棒」bauble のアンティークを探しておるのですがなかなか見つからず。いっそ現代の正統なる子孫を、とも思いますがそれはラストリゾートといたしましょう。一発芸による雰囲気破壊は昔から伝わる重要な魔法だと思っております。
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暦。本日4月8日は2023年の聖土曜日。中世英国でこの日に上演されていた「キリストの冥府下り」劇が面白うございます。ともあれ地獄の扉が破壊される日ですので、救済される旧約の義人たちに交じってモンスターたちもうじゃうじゃ解放されてしまいます。絵はアダムとイブを救いだすキリスト。
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イースター。19世紀中頃まで、航海中にイースターを迎えてしまった船では船員たちがジャガイモ袋その他でイスカリオテのユダの人形(副長に似ていたりする)を作ってマストからぶらさげ、ナイフを投げたり銃で撃ったりして楽しんだとのこと。ストレスの多い船旅では重要な行事だったようです。
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聖金曜日に関する伝承 ・夕方に白い鳩が飛ぶさまを目撃するとラッキー ・鍛冶屋は釘を鍛造しない ・治癒系の魔法道具を充填する日 ・この日に焼いたパンには退魔効果あり ・午前七時半にホットクロスバンを七個六ペンスで購入するとラッキー 基本的に大凶の日なので仕事を休むのが正解とも。
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イースター。ベルギーのワンコのお家から正体不明の卵デコレーションの写真が送られてきました。ずいぶん昔から伝わっているそうで、台座はガラス製とのこと。ダチョウかなんかの卵なんでしょう。ナチュラルなまま飾るのも面白うございます。
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雑。吸血鬼や魔女の灰を十字路の中央に埋めるという伝承。英国の場合はさらにその上にフィンガーポストを立てるのだそうです。天国あるいは地獄の道を指し示すも、指標そのものは動けないという地縛の呪いを表すとのこと。興味深いのであります。写真はウィキから。
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雑。イースターエッグの使用法もあれこれ伝わっています。ホーンによれば出来の良い彩色エッグをグラスに入れて戸棚に飾るのが流行ったとのこと。カンバーランドでは自分の名前を入れたエッグを飾るならわしがあり、それが何代にもわたるため墓石やファミリーバイブルなみの法的証拠となったとか。
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爪に関する伝承 ・爪の白斑点の数だけ恋人ができる ・赤子の爪を切ってトネリコの樹の根元に埋めるとその子は歌手になる ・九週間連続で日曜日に爪を切ると将来の結婚相手と食事をすることになる ・爪を噛む子は背が伸びない ・日曜日に爪を切ると一週間悪魔につきまとわれる 妙なのが多いです。
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アンデルセンで好き(?)な作品といえば「赤い靴」と「パンを踏んだ娘」であります。(他人の好意を無にする美しい娘たち、ひどい目にあうがよい)ーー正義の過剰執行に対して暗い愉悦を覚える心理を描く傑作、というのが当館の感想であります。
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暦。本日4月2日は2023年のパームサンデー、キリストのエルサレム入城の日。このときに騎乗されたロバの子孫には背中に十字架模様が浮かぶとの伝承があり、いわば神獣として有難い見世物にされたのこと。十字架ロバを撫でると家内安全、ひと撫で6ペンス。
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暦。英国のエイプリルフールは19世紀に入って洗練されてきたのだそうです。それまで(頭の)弱い者いじめ祭りであったものが、だます側だまされる側にセンスが求められるようになり、また悪戯は午前中までというのが不文律。絵はいつものダンピー祝祭本から。
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雑。イースター絵葉書のなかには意図がわかりにくいものもあり、調べるのが楽しゅうございます。われわれが日頃目にする鶏卵は白や赤系が多いのですが、現場では薄緑や薄紫のものもあって、さらに黄色以外のヒヨコも生まれるとのこと。どうもこのカードは「変人にも神の祝福がありますように」とーー
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暦。昔のアルマナックには日時計が指し示す時刻をより正確に修正するための表が付録していました。3月ならば 1日 +12分43秒 6日 +11分38秒 16日 +10分23秒 21日 +9分0秒 26日 +5分59秒 31日 +4分25秒 日時計上の時刻を apparent time と称し、修正を加えたものを mean time といいます。
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「借りた三日間」に関して再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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暦。さて今年も「借りた三日間」伝説。別ヴァージョンも見つかりました。 荒れる三月を無事にやりすごした雄牛が「たいしたことねえな」とうそぶきますと、聞きつけたマーチがエイプリルから三日ほど借りて雄牛をぼこぼこにするというお話。油断大敵という教訓でしょうか。図は「オートモーブル」。