西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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猫に関する伝承 ・他人の手袋で猫をなでるとその人が多数の猫につきまとわれる ・耳のうしろをなめてくる猫は使い魔になる ・食べ物を持っているときに猫にウィンクされたら、素直に差し出すとラッキー どうも猫系の伝承は「人によってはご褒美」が多いような気がします。絵はキャサリン・パイル。
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#宝石言葉  先程紹介した『タリスマンの書』の著者パヴィットは20世紀前半に活躍したロンドンのオカルト宝飾店の経営者でもありました。照応論に則った護符系宝飾や結社の徽章などを作製して評判を博しておったのです。図はオークション等に登場したパヴィット作の逸品たち。
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暦。猫。ハロウィンの猫集会は通常時よりも長時間行われるため、出席した猫たちは翌11月1日にはぐったりと疲れてろくに動かないとのこと。集会が具体的なものかアストラル的なものかは不明ですが、「ついたちのねこ」にはかまわないのが賢明なのだとか。何日の猫様でも邪魔しないのが賢明であります。
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雑。割れた卵は取り返しがつかない、とハンプティーダンプティーは教えているのでしょうが、あまり悲壮感がないのも間違いのないところ。実にさまざまな姿が描かれていて、集めて比較するのも面白そうです。中から割れれば誕生、外から割れれば破滅する世界なり、と。
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月の女神は月食に乗じて地上に降り、しばしの息抜きを行うのだとか。なおそのまま地上にとどまり森の女神と化す者あり、とグレアム・ロバートソンが書いておりました。そのときは天上にて次の月の女神が選定されるとのこと。結構もめそうです。
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雑。実写版『アラジン』の放映があるそうで。以前も触れましたが、あれの舞台が北京でアラジン少年が中国人であるという部分は意外に抜け落ちているようです。図はランサムが1920年頃に出した韻文版『アラジンと魔法のランプ』から、ブレイクリー・マッケンジーの挿絵。悪い魔法使いは国籍不明。
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暦。当館名物、六月はカニに乗ってやってくるの「カニ乗りおやじ」であります。毎年紹介していて、徐々にファンも増えているとか。ひげもじゃの中高年がカニの背にちょこんと座って謎の微笑みを浮かべております。かわいいという意見もあります。不気味と思うかたもいらっしゃいます――
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雑。ハーヴェイ・バトラーの『魔法の家』(1928)に登場する「海の妖精」は突っ込みどころ満載のお姉さんです。海中で紅茶を飲み、外出時には「魚を履いて」いくのであります。魚の王様とのラブストーリーが展開されていきますが、全体を覆う不可思議感がなんとも印象的。絵はフレイジー。
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#コロナばっかりで気が滅入るから本テロしようぜ 19世紀末、金箔押し装丁の傑作、イエイツの『秘密の薔薇』。
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撮影。当館の機材(キットレンズの望遠)ではこれが限界。それでも天王星がちらりと見えたので満足であります。
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壊れた人形を手に泣いていると、見るからに怪しいドール・ドクターが現れる話は多いのです。無料で修理してくれるのですが、直った人形にはなにかが宿っていたりします。あるいは奇妙な条件がついたりします。面白いのであります。
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暦。6月17日は雄の錆び猫の日。1826年のこの日、ザ・タイムズ紙に「立派な雄の錆び猫を相応の価格で譲渡する用意あり。連絡先はーー」との広告が掲載され、人目を集めました。錆び猫は三毛猫の一種で、遺伝子的にオスが生まれる確率が極めて低く、雄錆びは古来より幸運の象徴なのであります。
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魔女のイメージの変遷。クラウンフィールドの『影の魔女(1922)のシャドウ・ウィッチは優しく美しい魔女。王子と姫の恋の成就を手伝い、二人が去ったあとひとり窓辺にたたずんでいます。そして毎日早起きするようになり、夜明けの雲の美しさに気がつくのであります。もうヒロイン属性の全開放です。
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雑。13世紀末にバッキンガムシャーでヒーラーとして活躍したジョン・ショーンという神父様は、悪魔を長靴のなかに飼っていたとされ、図像もそのように描かれます。これが「びっくり箱」の起源という説もあります。長靴のなかの使い魔を想定するなら、長靴をはいた猫のお話にも別解釈が可能かと。
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暦。複数の祝日童話集において「しっぺい太郎」がハロウィンものとされておるのです。ハロウィンには魔女猫集会の伝承があり、「しっぺい太郎」の英訳版ではサムライとタロウが化け猫集会に潜入しますので、両者が連結されたようです。ともあれ化け猫ダンサーズの描写が面白や。絵はミュラー版から。
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雑。ユーモラスな怪談は何時頃から流行りだしたのか。1845年のクルックシャンク・テーブルブックの一篇では、書物のみで解剖学を学んだ若者が骸骨幽霊に遭遇してこれを追い回しています。 「汝、死すべきものよー」 「成程、下顎骨はああ動くのか」 「話を聞け」 「皮膚って邪魔なんだよね」
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猫魔術。化け猫ダンサーズはいまのところ翻訳されたしっぺい太郎ものでしか見ておりません。かれらはファントムキャッツと称されていて、欧英土着のモンスターキャットとは一線を画されている点が面白うございます。猫の集会とは完全に別扱い。
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夏至の頃の読書。えんえんと明るいなか、しかし屋外ではさすがに光量が足りず、なんらかの灯火の下で文字を追うことになりましょう。このとき、目には見えなくても妖精さんと一緒に本を読んでいる状態になる状況が多いのだとか。変なものを読んでいると髪の毛を引っ張られたり、つねられたり。
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#人魚の日 とのこと。 19世紀前半、英国沿岸部で「おっさん人魚が飲んだくれている」という目撃事案が多発。煙草を吸いながらビールを飲んでいたとのこと。トドの昼寝かなんかという冷静な判断は行われず、「終末は近い」「神の怒りを畏れよ」といったプロパガンダにつながったそうです。
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雑。「男の人魚は上半身が魚で下半身が人間」という設定はよくありますが、そんなもん誰が見たいのかと常識も働くため、実際に絵になる例は少ないようです。絵はジャードン『鍵穴の国』(1885)にあった希少例「コーラー・ヘリング」。在宅日に訪問してくるのであります。
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雑。手足が生えた魔法の水瓶が心優しい少女を助けるお話「パティーと水瓶」のフルバージョンを発見。簡略版に較べると水瓶がしゃべるしゃべる、「お嬢様、心配はご無用ですぞ。万事私におまかせあれ」となかなかの執事トークが素敵です。声もよく響く低音のようですーー
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2023年2月22日 #猫の日 ということで ・灰色猫の前足を見つめて願いをかけるとかなう ・緑色の瞳の黒猫に会うのは恋人と喧嘩になる予兆 ・ぴんと張ったベッドクロスの上に猫を置く。猫が移動した方角に将来の伴侶が棲む。猫がそのまま寝込んだら、それはそれで幸せ それはそれで幸せなのです。
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雑。イースター前に帽子を新調しようというキャンペーンの一角でしょう。「昨日買った白い帽子、花で飾り」なのであります。イースターのヴィジュアルが伝統的宗教画と「ひよことうさちゃんかわいい」路線に分化していく様子も興味深いものがあります。
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ときどき妙なものを見つけて読みふけってしまうのは悪い癖と自覚しております。1913年刊行、マクリーン・サヴェージの『かえすカタナ』はダイミョーの若様レンノスケの冒険もの。悪漢バロン・マツヤマの奸計にはまり、負傷して記憶を失い山中をさまよう若きプリンスの運命やいかに。なんかすごいです。
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「夏至の夜の夢」に見る妖精女王タイタニア。働き者の妖精少女たちを統率する一方、役立たずで怠け者の男妖精たちと一定の距離を置くあたり、女王バチの雰囲気が濃厚であります。昆虫系の羽根がつくのは必然なのであります。