西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。ハロウィンはまた肝試しの好機でもあります。  夜も更けてきたころ、干し草山に帽子をかぶせてくるといったゲームが主ですが、この時期の干し草山がまたいい感じに不気味なのです。夜にランプの灯りだけで近づくとなかなかの妖怪でしょう。吊り橋効果を狙うにはよいチャンスです。
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ーーーー蝶々に「仕事しないの? 遊んでばかりなの? それでいいの?」と呼びかけた少女が夢のなかで蝶の妖精に招待されて職業体験するお話。あちこちのお花に寄って蜜を吸うたいがいなお仕事でありました。もちろん夢落ちであります。
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続・養蜂。伝説によればドイツのアンダーナッハでは城壁上で養蜂を行っていたとのこと。ある日、敵の奇襲に気づいたパン屋の見習い小僧が蜂籠を敵兵の頭上に投下。蜂に刺された敵兵の悲鳴が警報となって撃退に成功したというお話。ちなみに敵はリンツとされています。一応、史実らしいです。
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ーーコールリッジの『クリスタベル』第三部もこの図書館で読めると妖精司書が語っています。シェイクスピアの知られざる戯曲もあるそうです。絵はマリア・L・カーク。
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サイレント・サパーは複数でも行えます。「数名の女子が一言も口をきかずに食事の準備をする。また常に後ろ向きに歩くこと。戸口に水をはった平鍋とタオルを置いておく。席についてもなにも食べてはいけない。以上の手順を守ると将来の夫が出現し、手を洗ってから対面に座り、最後は消えるであろう」
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六月の伝承 (天候と結婚以外) ・六月一日に単独で枝にとまっているコキジバトから睨まれたあげくに罵られたら、身に覚えのない敵がいるしるし ・六月にかえったヒヨコは一日中寝ている コキジバトはカップルで行動するのが常態ですから、それが単身で呪いにやってくるあたり、事件です。
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「借りた三日間」に関して再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。「妖精と靴屋さん」のお話。小僧エルフがせっせと作業する場合もあれば図のようなフェアリーお姉さんが登場するものも。人が思う「妖精」の姿は千差万別。大量印刷の時代になるとそこそこ規範というか指針というかが登場する感じです。
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雑。lectern いいまして、巨大書物を閲覧する際に必要なファニチャーであります。伝統ある教会や図書館ではいまだ現役。さまざまな想念の特異点として魔法発動のきっかけに使えそうです。また隠し収納等の細工にも。図はデュリンが描く「書見するオズバルガ王妃」。
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季節。ベルギーからツリー飾りつけの写真が届きました。よく見るとネコもいます。かの国は現在ロックダウン中ながら、花屋さんは営業中。各種クリスマス行事はほとんど中止。家庭でこじんまりと祝えとド・クロー首相からお達しがあったそうです。原則として、家族でないかぎり集会は三人までとのこと。
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暦。「3月の29、30、31日は4月から借りたもの」という例の説話。むかし28日しかなかったマーチ君にある羊飼いが「ずっと晴れだったら羊を一頭あげる」と約束したんだそうです。そこで晴天が続きます。しかし羊飼いは約束を守らず期限切れの逃げ得を企んだのでマーチ君が激怒ーー
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暦。3月14日は2021年のマザリングサンデイ、簡単に言うと英国伝統の「母の日」です。正確には洗礼を授かった教会(マザーチャーチ)に詣でる日。事実上の奉公人の里帰りの日となり、気の利いた主人は手土産など持たせて下男やメイドを送り出すのであります。図はケントの教会が出した洗礼証明書。
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雑。当館でもよく話題にしております日時計 sun-dial 。そもそも時計は時間と死の象徴でもあり、庭園日時計などは夜ともなれば幽霊のたまり場になることも。「文字盤 dial は die all を意味する」といった言説も巷間広まっていて、不気味伝承の類には事欠かないのであります。
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雑。マウンテバンク mountebank といいまして、一段高いところから鳴り物入りで営業する偽医者というか医療芸人というか。瀕死の病人に「万能薬」を与えるといきなり復活、伸身の空中二回転を放ったりするエンタメです。もちろんサクラですが客も承知の上。19世紀中頃に廃れたとのことーー
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さてミクルマス。天使が登場するフェアリーテイルは多いのですが、アンデルセンからはこの一本。「赤い靴」のカレンは天使に拒絶され、剣を突きつけられるのであります。絵は1912年の『少女のための50の物語』から。ここまで挑発的に踊るカレンはなかなか珍しい。というか魅力的。
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ーーおばあさんは母猫を刺激しないようそっとその場を離れました。それからこっそりチーズやミルクを差し入れする日々が続き、ゆりかごの子猫たちも屋根裏で運動会を開催するようになりました。とまあ、よくあるお話ではありますが。
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雑。19世紀前半、巡礼という建前を捨てた純粋な観光旅行が台頭すると、危機感を覚えた教皇庁がさまざまな特典をつけたローマ参詣キャンペーンを展開して不発に終わったとのこと。英国サイドの記述ですので割り引いて読まなければなりませんが、鉄道網の拡充がもたらす信仰の変化は面白いテーマです。
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資料。中世英国の奇蹟劇の図版と再現画像。主要祝祭日に教会前広場で演じられる荘厳なドラマとの触れこみながら、その実態は派手なセットを組んで戦闘員たちが暴れまわるエンタメです。かくして悪魔や地獄のイメージは子供心に深く刻まれるのであります。
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暦。三月一日の聖デイヴィッド祝祭日近し。この日にウェールズの国草たるリーキ(ネギ)を食したり飾ったり振り回したりするのがかの国のしきたりであります。図は1863年のプリンス・オブ・ウェールズご成婚の際にプリンセス・アレクサンドラに贈られた徽章。思いっきりネギバッジ。
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暦。聖ニコラス祝祭日。ドイツのなまはげとは対照的に、英国各地の教会では美少年に司教の衣装を着せて稚児行列する習わしがありました。boy bishop と称されるこの行事は無礼講の一種だったようで、教区にたまる不満のガス抜きの役割も兼ねていたようです。現在でもたまに再現されています。
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雑。以前紹介した19世紀の女子向け体操「ワンド・エクササイズ」。解説記事をいろいろ参照してみると、部分的にクォータースタッフ等の動きが取り入れられているような印象を受けます。ともあれ天地に構えたときが一番かっこよいような。魔法学校の体育にぜひ取り入れるべきと具申する次第であります。
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あ、記録によると紅茶ではなくコーヒーを淹れたとありました。お詫びして訂正いたします。レディー・ジャラットは出現に際して絹のドレスの衣擦れ音を伴うため、シルキーとの関連性も示唆されています。
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ミクルマス近し。天使の姿も聖書の記述をきちんと反映させるとかなりモンストラスなものとなりますので、一般向けに優美な天使たちが導入されたのでしょう。近代に入り、安価な多色刷り絵葉書の天使たちがイメージ形成に果たした役割は大変なものがあったはずです。
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さて25日の受胎告知日近し。この時期、「セブン・ホイスラーズ」と称される七羽の鳥が英国の夜空を飛翔し、逃げまわる魂を捕獲するとのこと(七羽が逃げ回る説もあり)。この七羽は「決して離れることがない」そうで、もしかしたら音階の比喩なのかもしれません。電線の鳥音符もシグナルであります。
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一応、つけぼくろの位置にも暗号的意味合いがあったらしく、密会の場所や日時を読み取ることができたとのこと。このあたりは後年、庶民レベルにまで降りてきて花言葉やエチケットと合体し、「フラーテーション」という術になるのであります。楽しそうです。