西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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喜捨という形で罪を散らすわけです。神社仏閣の鳩に餌をやるのも、セントポール大聖堂のバード・ウーマンから一袋2ペンスの餌を買うも、発想は共通であります。面白や、と。
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雑。美女に化けて修道院長を篭絡しようとした悪魔が聖ニコラスに蹴られるの図。インゴルツビー伝説の描写ですから歴史的信憑性など皆無ですが、キッキングセイントは珍しいのであります。蹴られた悪魔は地獄まで飛ばされベルフェゴールに激突したといいますからほぼ漫画表現。楽しゅうございます。
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ナーサリーマジック。1814年のチャップブックから「動物の鳴き声」。使い方はいろいろで、絵だけを切りとってう読み上げカルタにしてもよし。ノアの方舟と連動させてもよし。なおこの小冊子には「ナースへのお願い」という一文が付いていて、いわく「バグベアやブラディスカルで子供を脅すな」ーー
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ナーサリーマジック。ベストン『ファイアライト童話集』の一篇「雲の羊飼い」。空に浮かぶ雲は実は巨大な羊で、それを統べる羊飼いがいるという物語。その仕組みに巻き込まれた青年のお話ですが、清冽な空気と大空の爽快感の描写が秀逸。天候のメカニズムを想像するのは重要な作業であります。
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注意すべきは、女王陛下の崩御に際して喪章をつけてよい巣箱はロイヤル・ビーキーパーのそれだけであって、英王室に無関係の巣箱に黒リボンを巻いてもミツバチが混乱するだけでしょう。基本、ファミリー内の手続きということで。もちろん重要ニュースとしてミツバチたちに伝えるのはありです。
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雑。妖精が音楽を奏でるのはよくある話。しかし妖精の楽譜の存在を示唆する例は少なく、このジョンソン『キャッツキルの妖精たち』(1875)の挿絵は貴重でしょう。妖精楽譜の形式を考えるだけで有意義な午後を過ごせそうな気がします。
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雑。ゲール語の結婚ことわざ集(英訳)に遭遇。 ・男よ、賞賛されたくば死ね。笑われたくば結婚せよ。 ・女性の絡むところ永遠の善も悪もなし ・欠点が見つからない女性はめとるな ・善き母を持つ娘をめとれ。父親は悪魔でもかまわぬ。 ・妻を罵る者は天に唾するに等しい なんか微妙なのが多いです。
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雑。bless 「祝福」という動詞は bless A from B で「聖なる力でAをBから守る」という用法も可能。 「聖フランシスさま、聖ベネディクトさま、この家を悪しきものからお守りください。ワイトもナイトメアもゴブリンもーー」。妖精がイタチやドブネズミと同列なのが面白いのであります。
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雑。ヤドリギの下にいる人にキスをする習わし。キスされた人にはヤドリギに生る白い実を摘んで縁起物としてプレゼントするのです。実がなくなったヤドリギはエナジー枯渇という次第。図ではかなりボロボロになったヤドリギの下にエンシャントメイドが出現しております。紳士も思案顔。
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雑。妖精集会や魔女集会で閉会時に宣言される一節 "Merry have we met --" もとはライムの"Merry are the bells" すなわちクリスマスパーティーの歌の一部だったものがいつ頃から儀式に組み込まれるようになったのか。いろいろ調べるウイスキーの宣伝に用いられた例も浮上し、面白うございます。
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雑。ラウントリー・スミスの教訓話はどこかロマンチック。道を渡るのに難儀している老婦人の正体はもちろん美しい妖精さん。親切にしてくれた男子がスケート好きと知ると、美少女スケーターに変身して氷の湖でいちゃいちゃと。ボーイ・ミーツ・ガールなり、と。絵はいい感じのケイト・ディール。
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暦。10月4日は10プラス4で「天使の日」なんだそうです。いわゆるデッドパニングなんですが、運よく西洋でもこの前後は天使関連の祝日多し。過去ツイからちょっと面白そうなところを。(dead punning 聞くと疲れるダジャレ等のこと) twitter.com/MuseeMagica/st…
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季節。春から夏へ向かう移ろいを美しい儀式にまとめたのがW・グレアム・ロバートソン『五月の朝の仮面劇』(1907)。メイイヴからメイドーンに至る時間帯に妖精女王と妖精たちが魔法の露を集めて大地を祝福し、爽やかな夜明けの風を迎えるのであります。絵は当館のWGRコレクションから。
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#読書の日  不思議なもので小説や評論を読むと「読書」という気がしますが、詩集にはそれがない。どちらかというと「食事」に近い感じがします。物語にほんとうに没入したときは「睡眠」でしょうか。夢を見るのであります。
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これはイースターに新展開をもたらすポテンシャルを感じますね。すごくお洒落です! twitter.com/goda_nobuyo/st…
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賢者の杖。五世紀スコットランドの聖人ニニアンの杖。もっぱら出来の悪い学生を叩くための道具だったのですが、それを嫌ったひとりが杖を持ち逃げして小舟で逃走。海上にて沈没しかけるも杖の不思議な力で対岸まで猛スピードで航行。杖は対岸で芽吹いて巨木と化したとのこと。神の御業なり、と。
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12月27日は #ピーターパンの日 。1904年のこの日にロンドンにて初公演。以来、子供部屋の誘惑者は世界を放浪しておるのであります。ちなみに服は赤あり黄色あり。厳寒のケンジントンパークに緑は少ないのです。
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雑。チェンバースによれば、愛書家の間で広まった迷妄のひとつに「銀の活字で印刷するとよりエレガントな書物ができる」というのがあったそうです。もちろん普通の合金活字と結果は変わらないのですが、なにやらオカルト的発想の気配がします。写真は極小活字で印刷された『オトラント城奇譚』。
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メイデイに関する伝承 ・一部地域ではメイポールが自ら動いて募金を迫る ・焚火をして、残り火で火渡りする ・馬車を花で飾って行進する ・弓術大会の開催多し ・カタツムリの這跡に予言の文言を読みとる メイクイーンの原型はメイド・マリアンにありとの説もございます。
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雑。この時期、英国辺境の夜空を「ガブリエルの猟犬」が走り回り、その咆哮が不吉の予兆とされておるわけです。実際は雁の類が渡りを行っているだけなのだそうです。そろそろ具体的な録音も欲しいところ。絵は広重。
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雑。draco volans ( "flying dragon") 。特殊な球雷現象を表す古語といってよいようです。現在では draco volans といえば熱帯のトビトカゲを指すことがほとんど。  1668年のアンソニー・ウッドの記録によると「夕食後、9時か10時だったか、空からドラコ・ヴォランが降ってきたーー
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雑。今回届いたお宝群には微妙なものも含まれていました。セルロイド製とおぼしき蝉ブローチ。全長30㎜ほどでかなりリアルに寄せています。調べてみるとアールヌーボーの一種で20世紀初頭にフランスで流行ったとのこと。注目してもらいたい箇所にとまらせておくという使い方でしょうか。
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暦。クリスマスの朝、当館では巨大典礼書を持ち出して飾るのが恒例となっております。朝のローライトのなかで撮影。大きな留め金はごわごわの羊皮紙をきっちり抑えこむために必要だったもので、近代の製紙本には意味がないのですが、そこは勢いで。中世貴族のゴテ趣味の再現なのであります。
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雑。ギフトブックというチャリティー目的で出版される豪華本があります。名誉編集長に王族を迎え、有名作家や画家に無償奉仕をもとめ、収益を寄付するのです。ここに珍品が集まることが多いのであります。図は1915年の傷病兵支援ギフトブックから「盲目の兵士」と「魔女」の絵。なぜこの絵を?
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暦。「人形祭りの日」 #DollsFestival ということで、旧書斎で19世紀の豆本を点検するお人形の図。ミニチュアサイズの書物は人間以外の読者を想定していて、しかも人間も読めるという魔術アイテム。古いものをいろいろ集めてみたのですが、はたして?