西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。ウォルター・スコットの小説『ガイ・マナリングあるいは占星術師』をチェック。作中のジプシー老女「メグ・メリリーズ」がよいのであります。このキャラはキーツも気に入っていて、同名の詩を作ったほど。「読書きは墓石で覚えた」という一節にしびれます。メグの絵もいろいろ描かれています。
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暦。12月30日は幽霊艦が英国に帰還した日です。1854年5月に北極海にて氷結のため遺棄された英軍艦レゾリュートが、解氷とともに無人のまま漂流し、翌年9月に米国の捕鯨船に発見されました。米国政府はレゾリュートを買い上げ、これを修理して1856年に英国に返還。米英修好に大いに寄与したとのこと。
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雑。ヴィクトリア朝の大邸宅は当然ながら暖房効率が悪いわけで、冬場の応接間は暖炉を中心に座席が展開されます。視線が集中するマントルピース上になにを置くかでホステスのセンスが問われるのであります。写真は貴族にして国教会司教というグリン司教卿の(ご本人いわく)質素な応接室。
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暦。11月18日(或は17日)はドイツの神秘主義者ヤーコプ・ベーメの命日です。この日の朝、ベーメには不思議な音楽が聞こえていたとのこと。お昼過ぎ、家人に「今何時か」と尋ねて「三時です」と言われ、「まだ早いか。あと三時間ほどだ」と言い、午後六時に息を引き取ったと伝えられています。
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さらにどん。
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Vデーの伝承 ・この日に背の高い人に出会うと作物がよく育つ ・鶏小屋の扉の鍵穴からなかを覗いて鶏が見えたらラッキー ・黄色いクロッカスを身に着けるとラッキー ・この日の午前中にキスしてもらえなかった人は「ほこりをかぶっている」ので手帚で両肩のほこりを落として午後の進展に期待
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斧に関する伝承 ・斧をまたぐとアンラッキー ・意味もなく家のなかに持ち込むとアンラッキー ・斧で怪我をした場合、当の斧を洋服箪笥の中に吊るしておくと怪我の治りが早い ・お産の際に妊婦の寝台の下に置くとラッキー 箪笥の件は「武器軟膏」と同じ発想のようです。
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雑。青年だったり、少年だったり、図像が安定しない冬の使者ジャック・フロスト。とりあえず持ち物として絵筆とパレットは確定であります。ただし野山を紅葉で彩る筆あり、氷結した窓にアーカンサス風のパターンを描く筆あり。いろいろあって面白うございます。
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雑感。なんどもとりあげております「三匹の熊さん」。老婆あるいは少女がクマの家に入り込んで狼藉を働くわけですが、あれから得る教訓がひとそれぞれで面白うございます。こないだ聞いたのは「長居は無用」。犯行現場で昼寝など論外であると。絵はクマのサイズ感がいいパームリー読本(1918)から。
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吸血鬼の足の親指狙いに関して再掲。あまりないこととは思いますが、悪霊や吸血鬼を殴る際は親指を握りこむほうがよいかもしれません。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。ガーデニングの一部門としての養蜂は子供向け説話集にもよく登場します。神様がミツバチたちに授けた知恵と勤勉をよく学べ、と子供にさとすのであります。またミツバチたちを家族として遇し、喜びも悲しみも分かち合うべし、と。養蜂は独自のフォークロアを形成しているので面白うございます。
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写真に関する伝承 ・男の写真を枕の下に敷いて眠ると恋仲になれる ・被写体が亡くなると写真がいろあせる ・個人の写真を本人の存命中に複写するとアンラッキー ・夫の写真をさかさまに立てると早死にしてくれる 複写アンラッキー説は葬儀の際の拡大写真を連想させるからだそうです。
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暦。バレンタインデイに恋心が小鳥の姿をとっていとしい人のもとに飛んでいくのが理想。現実にはカードを送りつけるわけです。図は1919年の婦人参政権バレンタイン。喧嘩上等のカササギドレスが面白うございます。
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雑。祭具としてのクリスマスツリーを調べておるわけですが、やはり「ツリー」として家庭内に持ち込まれるのは1840年頃からで、それ以前は「バウ」が一般的だった印象です。ならばとて当世にふさわしいお洒落なバウを考えてみたく思います。
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暦。4月9日は第十一代ローヴァット卿サイモン・フレイザー(1667-1747) の命日。1745年のスコットランド一斉蜂起の首謀者のひとりとしてロンドン塔で処刑され、以来幽霊としてかの地を彷徨っているとの伝承。ロンドン塔勤務者の間でもっとも人気のない幽霊として有名です。絵は一応ビフォアアフター。
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雑。beadle といいまして、教会や学寮の「典礼吏」と訳されます。礼拝のときにいろいろな手配をし、また手にした杖で居眠りしている会衆の頭を小突いてまわるのがお仕事。おかげで評判が悪く、発音が似ている「チャバネ色のアレ」に例えられるのであります。19世紀英国の風景として。
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5月20日は #世界ミツバチの日 とのこと。 ミツバチ関連の伝承が多いのは、やはりあれが意識の個と全を観察する格好の素材だからでしょう。集合的に動くスォームを統制する意識はどこに存在するのか、どういう仕組みなのか。庭先にやってくるミツバチたちを眺めながら思索をめぐらすのであります。
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暦。3月18日は英国のエドワード殉教王(962-978)の命日。異母弟を擁立する継王妃の策略によって暗殺されたとされる悲運の少年王であります。渡された杯を飲もうとしたときに後ろから刺されたとされ、以来英国では「飲酒の誓い」pledging in drinking という独特の習わしが生まれたとかーー
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雑。いろいろ探すと妖精の学校までは見つかるのですが、カリキュラムが不明なのが悔しいというか。常識的に考えるとやはり読書き算盤なのですが。草花の世話といった実用方面の研修の存在は確認しております。図はムーア・バンタの『四十四妖精』からドワーフの学校。
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雑。パワーストーン関係でときどき話題になるのがカットの影響であります。19世紀半ば、当時世界最大と言われたインド産の巨大ダイヤ「コイヌール」が英国で再研磨された際、かつての魔力が失われたのではといった議論であります。図は再研磨の様子を描いた戯画。
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ネコは街ぐるみで飼うものであります。 twitter.com/karapaia/statu…
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「白妖精の湖」から3マイル離れた場所にある「黄色妖精の湖」。白スイレンに囲まれる黄色スイレンが美しいとのこと。常識的に考えればリング内の水に魔力が宿るのでしょうが、採取しようとするといろいろありそうです。
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ーー聖遺物業界ではマグダラの「前髪」とか「瓶入りの涙」が伝わっていますが、人気はいまひとつといった感じです。伝承によれば最終的に南仏にて被昇天したとされ、マルセイユの守護聖人に認定されています。マルセイユタロットの「世界」がマグダラの姿といわれる所以であります。
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家族年金持ちの独身紳士は学者になって金にならない研究に打ち込むのがベストというか王道というか。次によいのが軍人あるいは聖職者。爵位と領地は長男に任せて気ままな人生を送るというパターンでしたが、二次大戦を境に難しくなったようです。
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先の角飾りで思い出したのがアゾレス諸島のカポーテ、いわゆる「アゾレアンフード」。こちらの紹介記事によると「古今東西、女性が着用した頭部用スーパーストラクチャーでこれを超えるものはない」。実際に見るとものすごく可愛いんだそうです。『グッドワーズ』誌1889年から。