西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。子供の日にちなんで、というわけでもないのですが、児童書で時折見かけるモチーフ「巨大幼児」が気になったのであります。図ではとある島に冒険者が上陸し、靴のサイズが5フィートというジャイアントベイビーに遭遇しております。どのあたりの需要なのか。1880年のセントニコラス誌から。
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暦。毎月の27日は #仏壇の日 なんだそうです。 西洋方面で仏壇相当の物品を探しますと、family altar と呼ばれる家庭内祭壇でしょうか。三連の聖画を折り畳み収容するトリプティクなどを置いて日々の祈りを捧げます。富裕層の家庭祭壇は豪華な細工を施され、やがて悪趣味と化していくのであります。
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雑。クラーケン関連を調べていて遭遇。「天敵に襲われるマッコウクジラ」の図。ノコギリザメじゃ勝負にならんだろうと思うのですが、描いてあるからしょうがないです。なお説明文では襲っているのは「ソードフィッシュ」すなわちメカジキ。ともあれ面白い絵です。1901年『チャターボックス』誌から。
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雑。やはりローヴェットによれば、古代遺跡から出土する玩具の類は玩具にあらず、供物なのだそうです。ただし神々は子供を通じて供物で遊ぶため、玩具にはちがいないとのこと。良い玩具は神を動かすのであります。図は古代ギリシャの玩具木馬。
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トレンドにドラゴンメイドとあるのでさて何事ならんと。ちなみに英語表現では19世紀に数例あって、最近ではハーンが道成寺の清姫に対して用いたのが代表的かと。なお清姫は鐘を熱するにあたって打撃による振動を利用しているので、安珍をレンチンするという表現はそれほど無茶ではないのであります。
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おそらくハロウィンにキャベツを使った占い/まじない類があったのでしょう。キャベツの恋人たちが出来上がる一方、背後で悲嘆するものあり。ナッツ類は火にかけて暴れ具合で占うのです。「希望」「絶望」「不確実」の文字が躍っております。
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3月15日はカエサルが暗殺された日だったわけです。「ブルータス、おまえもか」が最後の台詞として有名ですが、ほんとうは「ギャー!」とか「痛え!」だったのではとの議論もございます。今わの際の言葉の呪力(というか拘束力)は重視されてしかるべきでしょう。ぎりぎりのウケ狙いはまた別のお話。
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私事。さきほど庭先にてイタチを目撃したのであります。カメラは間に合いませんでした。かの獰猛なる小型哺乳類は魔物学的にはバジリスクの天敵とされております。英語では weasel 。ハリポタのウィーズリー一族が活躍する背景でありましょう。タロット的には「節制」にコレポンします。
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暦。11月5日はガイ・フォークス・ナイト。英国議会爆破未遂事件を記念して犯人の人形を燃やすというこのお祭り。アメリカにも伝わり、一時期「ポープ・ナイト」の名称で行われていた模様。ポープすなわちローマ教皇の人形を燃やすという反カトリックの行事は、公開呪術の形式として興味深いのです。
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参考として再掲。こちらが黒猫パーティー。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。自由の女神といえばニューヨークのあれを想起するわけですが、ローマのアヴェンタイン山の自由の女神リベルタスは片手に棒、片手にフェルト帽を持ち、足元に猫を置く姿で表現されるとのこと。すなわちライダー版の棒の女王が近いのかと。お猫さまは自由と奔放を意味する普遍象徴なのであります。
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雑。亡霊の類が恋人を冥界に連れて行こうとするお話。たいてい達成条件が設定されていて、よくあるのが冥界の門まで「40マイルを2時間で」走破するというもの。馬を飛ばしてギリギリの線で、もちろん邪魔が入ります。亡者の恋路など許してなるものか。最後は恋人に引導を渡されて、めでたしめでたし。
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暦。そもそもクリスマス・ストーリーはゴースト・ストーリーとほぼ同義。この季節、夢のなかで教会に赴いて亡者のミサに参加したり、野外で幽霊集会に紛れ込む物語が多くなります。対抗策にはヒイラギの葉がよいとのこと。トゲトゲが悪しきものを追い払うそうです。
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アティックマジック attic magic 。屋根裏部屋 attic を舞台とする魔法伝承の類。だいたい古いもの、隠しておいたものがよみがえったり、怖いものが潜んでいるのです。ナーサリーマジックと同様、こちらも収集して分類整理しておこうと思います。
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暦。3月4日は #ミシンの日 とのこと。 なればと伝承を探しても、近代の精密機械にはこれといった迷信も見当たらず。針と糸関係から少々。 ・裁縫中に針が折れた服は長持ちする ・落とした針が床に刺さるとラッキー ・針山に亭主の髪を詰め込むと気分転換になる 写真は当館にある足踏み式シンガー。
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#13日の金曜日 ということでざっと調べてみたところ、もともと英米で不吉とされていた13に金曜日が結びついたのは1923年以降のアメリカからという印象。一次大戦以前ではただの日付で処理されていて、アンラッキー云々の言及は見当たらず。新聞は日付がはっきりしていてこういうときは便利です。
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暦。ちょっと季節外れですが新たな「カニ乗りおやじ」の画像を発見しましたので報告がてら。1849年の絵入りアルマナックにあったもの。単に乗るだけでなく、手綱を持っている点が珍しいのであります。「六月はカニに乗ってやってくる」。
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12月17日は #飛行機の日 。 オカルト方面の「空飛ぶ舟」は飛行原理が面白いのであります。1709年にポルトガル国王に提出された飛行船図では「金網に編み込まれた琥珀の珠(F)から帆(A)に不思議な力が伝達される」とのこと。この船をもって大航空時代の覇者たらん、と威勢はよかったのであります。
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雑。ようするに「ベッドでの朝食」という画題が存在した、ということなのでしょう。いろいろ見つかりました。擬人化は魔術作業の要諦なのでありますが、ここらへんまでくると使いみちに困るというのが本音。朝食のメニューにも注目。
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以前もやりましたがーー 「え、ここは? あたし、たしか帰宅途中にトラックにはねられて・・・・」 twitter.com/bijutsufan/sta…
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さて七月。スペンサーによれば七月は「背中に大鎌、腰に小鎌をたずさえ、吠え猛る獅子に乗るおやじ」であります。しかも暑いので「すべての衣服をかなぐりすて」とのこと。絵画では若干の布をまとっておりますが。マンスの擬人化も重要なマジカルイメージなのです。好き嫌いは別として。ええ。
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この話には続きがあって、おばあさんと元飼い猫は一応和解するのですが、徐々に立場が逆転していくのであります。猫の恩返しの話は面白いのですが、恩を知るということは恨みも忘れないということでしょう。気をつけたく思います。
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雑。子供が寝てしまうと玩具たちがしゃべりだすのはよくある展開。キャサリン・パイルの詩では書棚の書物たちが口を開いて不平たらたら。狭いから小さな本は遠慮しろとか、世知辛い。また挿絵に描かれた書物たちがおよそ子供向きではない。ボーモント&フレッチャー戯曲集なんてだれが読みますかーー
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雑。花暦ならぬ鳥暦によれば、三月下旬はフクロウの類が夜に騒ぐ季節とのこと。とりわけ人家の周囲ではけたたましいそうで、"who, who, who are you?" と例の誰何を連発し、不吉の到来を告げるのであります。いずれにせよ天候不順の季節ですので注意するにこしたことなし、と。絵はグールド。
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花暦によれば5月9日の花はソロモンズシール。ソロモン王の印章といういかにも魔術的な名前の植物なのですが、意外にそれらしき伝承が少ない。名前の由来は根の部分の断面が六芒星に見えるというもの。しかしいまひとつ図版的支援に乏しいのであります。プランツロアはなかなか難しいということで。