西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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花嫁に関する伝承 ・花嫁の付き添いを三回つとめると花嫁になれない ・ウェディングドレスは挙式前に試着してはならない ・借り物の黄色いガーターを着けるとラッキー ・なにか古いもの、なにか新しいもの、なにか借りたもの、なにか青いものを身に着けるとラッキー 「四つのなにか」は有名です。
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雑。水面霊視系の術はときに奇妙な照応を持つのであります。過去を観たいときは土器にワイン、現在なら青銅器に油、未来を知りたいときはガラス器に水という組み合わせで観照するとのこと。ただし心が不純な人間にはなにも見えないという巧妙な条件がつく場合が多かったようですーー
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雑。森に住む老婆を「魔女め、箒で飛んでみろ」とからかった少年二人。ほんとに魔女だったため地獄に連れていかれております。とりあえず馬ほどあるスズメバチに刺されて激痛に苦しみ、さらにいろいろと。ブギーマン系のお話は寸止めが多いなか、これは珍しいパターン。フィージ『現代童話』(1914)。
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雑。伝承の類を調べてますと、ときどき妙なのに行き当たります。先ほど見つけたのがーー ・床下に死体を埋めると幽霊が出る そういう問題だろうか、と。なにかが間違って伝わったように思うのですが、原形も想像がつかないのであります。
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地図の雑。女神ブリタニアあり、聖ジョージあり。ブリテン島の擬人化は昔から楽しい領域なのでありましょう。このあたりをスタンダードとして、老婆像、酔いどれ像とふざけていくのもお約束であります。集団意識としての国家像は意外なほど魔術的なのであります。
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雑。魔法合戦もの。チューダー・ジェンクス『イマジノーション』(1894)収録の一篇では、砂漠を舞台にいまひとつ頼りないマジシャンとウィザードが秘術を披露しあいます。詠唱が長すぎて実戦の役に立たないという指摘があったり、使い魔が出先から電報を打ってきたりと、面白いのでありますーー
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雑。シスルトン・ダイアによれば西欧世界には古来より赤毛の娘に対する暗黙の侮蔑があり、またイスカリオテのユダは往々にして赤毛の人物として描かれるといいます。その由来はわからないそうです。このあたりの機微はネイティブでないと把握が難しいのかもしれません。メモがわりとして。
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雑。ハロウィンの重要な脇役が「かかし」scarecrow であります。調べても意外に伝承が少ないのが特徴。 ・朝方に悲鳴をあげる ・ブギーマンの原型のひとつ ともあれハロウィンの肝試しには不可欠な存在であって、カラス脅しならぬ人間脅しなり、と。
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Vデーに関する英国の伝承 ・レスターシャーの旧習。「バレンタイン・バン」と呼ばれる菱形の干しブドウ入りパンを焼いて子供と老人にふるまう ・子供たちが門前に集まり、プレゼントを貰うまで奇怪なバレンタインの歌を歌い続ける ・この日の乙女は男が会いにくるまでベッドから出てはいけない
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珍品。ウォーカー「子供部屋の結婚式」(1921)。フランス人形のマリーと日本人形のタケオが結婚しますが、ペーパードールはそれが気にいらず問題発言多数。「花嫁になるには花婿が必要だけど、大事なのは花嫁のみ」は秀逸かも。やがて二人のあいだに子供が生まれ、育て方をめぐって一波乱ーー
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ナーサリーマジック。手遊び歌はもっともわかりやすいエンチャントメント。英国手遊び歌の代表格「ビーン・ポリッジ・ホット」は鍋の中身に力を与えるのであります。待ち時間の有効利用なり、と。絵はアリス・アークル・ハント。
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暦。明日はメイデイ。メイポールとダンスの形式はさまざまで、例のリボンを使わないことも。絵はコルデコットが描く19世紀前半のメイデイ。メイクイーンを選んでみなで称える様子が面白いのであります。同じことを前の晩に山のなかでやるのがワルプルギスナイトなり、と。田舎祭りも解釈ひとつです。
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雑。こちらは犬の食事会。お歴々を招いてのパーティーなのですが、酒癖の悪いブルドッグ氏を招くかどうか思案顔。招かないとそれはそれでトラブルなのです。ネコに較べて犬の社交界は描写が少ない印象です。独自に集会を開いたりしないからでしょう。クロンハイムのクロモは見事の一言。
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願い事に関する伝承 ・新月に願い事をするとかなう ・流れ星を見たとき「かね、かね、かね」と叫ぶ ・赤い鳥に投げキスして願いを言う ・灰色の猫に出会ったら、前足だけを見つめて願いを言う ・貨物列車を見たら願いを言わないと不幸になる 鉄道普及以前は干し草荷馬車が願掛け対象だったようです。
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クリスマスシーズンになるとツタとヒイラギとヤドリギは三点セットのラッキープラント。実際に持ってなくても "ivy, holly, mistletoe" と唱えるだけで退魔効果ありとされています。
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暦。ミクルマス近し、ということで恒例のネリー・ベンソンの絵を。デイジーは天使たちを歓迎し、ブラックベリーは悪魔を寄せつけません。後者は天然の鉄条網、物理的魔除けとして戦術的ガーデニングに用いられるのであります。
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なるほど「牛が月を飛び越える」のは具体的なお話だったのであります。 twitter.com/yusai00/status…
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関連図像。運命の輪にはいろいろなものが乗っかります。砂時計を手にした有翼の老人は「時」。運命と時が出会うときに好機が生まれるのですが、その瞬間はあっという間に過ぎ去ってしまうのであります。しかも時の老人はなんか眠そうです。われらに気づいてもらえない可能性もあり。
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雑。夜の教会墓地はさまざまな伝承の舞台。4月末に多いのは午前0時に幽霊たちのミサが行われ、会衆のみなさんに新人(近日中に亡くなる人)が紹介されるというもの。興味本位で覗きにいく人がその新人になるのでありますーー
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吸血鬼のシーズンインに関して再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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暦。本日4月10日は2022年のパームサンデイ。教会に小枝を持っていって祝福してもらう日、となっている教区が多いとのこと。小枝は家内安全の護符として大事にされ、翌年の灰の水曜日に燃やされて灰になるというプロセスです。英国ではヤナギの小枝を持ち込むのでありますーー
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雑。マザーグース世界では猫はひどい目に遭うことが多く、井戸に放り込まれたり戸棚に閉じ込められたり。ただし生死は不明なわけで、観測されないかぎり未来は不確定というあれはその表現においてマザーグースなのではと考えたりもするのであります。
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先程庭先にカササギが出現。なんとか撮影。 カササギ関連の伝承は不吉なのが多いです。 ・カササギが前を横切ると不吉 ・抜け毛がカササギに奪われ、それで巣を作られると命が危ない 外見は美しいのですが、声はかなりのダミ声であります。
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雑。以前ハロウィンパーティーの変種で「黒猫パーティー」を紹介しました。今回は亜種といえるかどうか「魔女猫パーティー」を発見。主催者が魔女、参加者が猫に扮して集合し、いくつかのクイズやゲームを行って魔女猫ナンバーワンを決めるという趣向。会場はそれらしく飾るのであります。
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この短編が掲載されていたのは『ウィー・ウィズダム』誌1925年3月号。日本の少女がワシントンに向かうという設定は日米人形交換交流事業を思わせますが、こちらが始まるのは1927年。むしろこの種の物語が人形交換のヒントになったのでは、と。