西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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さらにミクルマス。アンデルセンの天使といえば外せないのがそのものずばりのタイトルである「天使」。夭折した幼子が天使に迎えられ、昇天する前に生まれ育った街を一回りして好きな花を選び、それを持って行ってよいとする、慰霊童話の傑作。
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お姫様の名前はベドレルブード。サルタンの娘とされていますが容姿はなんとも極東風。  精霊を指輪や壺に宿らせる術は昔から伝わっていますが、あそこまで芸達者なジーニーは出色の出来でありましょう。
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魔女の飛翔も時代とともに解釈が変わっていきます。ホルト判事(だったと思いますが)にかかるとーー 検察 「被告は箒に乗って空を飛んだのであります!」 ホルト「別にかまわん。禁止する法律がない」 この判事さんはほんとにかっこいいです。
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雑。バードボルト bird-bolt といいまして、鏃を外して先端をフラットにした矢があります。打撃で鳥を昏倒させることを目的にしておるのです。たまにキューピッドがこの矢を放っていて、当たった相手は恋に落ちずただ痛いだけ、怒るだけ。下手な恋文やプロポーズの比喩になったりします。
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雑。ステッド編集『幽霊実話集』(1891)に複数報告されている「シロウサギの幽霊」が面白いのです。応接間などに突然出現し、家具の間を走り回ってから壁に消えていくというのが典型的なパターンで、目撃者の対応もさまざま。騒ぐメイドたちをびしっと叱る奥様が素敵です。
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暦。12月26日はボクシングデイ。みんなで殴り合う日です。今年も言いました。  実際は贈り物の箱を開ける日、教会の募金箱が開く日と言われています。使用人にちょっとしたプレゼントを渡す日とも。また26日は英国恒例の妖精劇パントマイムの開幕日。祖父祖母が孫たちを連れて劇場に向かいます。
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暦。「12月はヤギに乗り、あちこちで焚火をしながらやってくる」とスペンサーが歌います。酒をふるまう暖衣飽食のじじいなのであります。絵は1849年のロンドン・アルマナックにあったもの。ヴィクトリア朝の勢いそのままにどんちゃん盛り上がっております。
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雨傘関連の伝承 ・雨傘を家のなかで開くと家族のだれかが死ぬ ・雨傘をベッドの上に置くとアンラッキー ・雨傘を手から落とすとアンラッキー。他人に拾わせるとラッキー。 雨傘伝承は米国に多い印象。霧雨が多い英国では雨傘はあまり役に立たないというか、持ち歩いてもさしはしないのであります。
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ミクルマスが近いので天使の話題を多くなります。  大天使ラファエルの持ち物は魚なのですが、魔術方面ではあまり見かけないのです。釣り師の守護天使としたいところです。なおトビト書の記述によればこの魚は巨大魚ですから、描かれたラファエルも身長20mくらいはありそうです。
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暦。12月10日はライダー版タロットの発売記念日。1909年のこの日、ロンドンで発売されたこのデッキがやがて世界中に広まることになろうとは誰も予想できなかったのであります。写真は当館RWSコレクションからユニヴァーシティーブックス版(1959年頃)。愚者の右袖の色抜け、剣2の白い岩などが特徴。
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暦。7月23日は ブルマ記念日 。1851年のこの日、マサチューセッツで催された舞踏会でアメリア・ブルーマーが新しいドレススタイルを披露。スカート丈を短くして下にトラウザーを履くことで裾汚れを気にせず行動できるこの服装は発案者の名を取ってブルーマーと称されることになりましたがーー
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なるほど、タロットの「塔」は煙突の可能性も存在するわけで、上のほうで火を吹くのも当然でしょうか。見てみないとわからないものであります。 twitter.com/IrishEmbJapan/…
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猫。ご存知「猫の王様」のお話。人気があるため挿絵も多数描かれていますが、ラストの煙突上りのシーンは珍しい。暖炉の焔をものともせずに上昇していく様子から、その家の猫が即位とともに魔力を得るとの説も唱えられています。だれが唱えるのかはよくわかりません。ランシング童話集から。
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雑。パトラッシュはテキスト通りに描くと意外にかわいくないのであります。1927年のフラー版をごらんください。この犬が失意の少年に寄り添うから感動するのか微妙なところ。なおアメリカの教科書に採用される省略版は途中で無理やりハッピーエンドにする乱暴な代物。ルーベンスの出番なしーー
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雑。ルンペルスティルツキンのお話。三日以内にかれの名前を当てないと子供を持っていかれるという状況で王妃様がいろいろ名前を挙げるわけです。その外れ名前を収集してみるとなかなか面白いのであります。初日は聖書由来、二日目は外見に関する悪口(ハゲ、デブ、短足)というのが普通ですがーー
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さて今週からバプテスマの聖ヨハネ週間。クリスマスが冬至と重なるように、この祝祭は夏至と重なり、さまざまな要素が反転しているのが面白うございます。魔女が空を舞い、魔物の王が地のおもてを歩くとされるのも、東方の三博士の戯画化でありましょうか。絵は雰囲気重視のWGRから。
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季節。彼岸花がそこらへんに咲いているという状況が想像できないとのお声があり、参考図像として。"Pretty maids all in a row"。道沿いに整列することが多く、夕暮れ時に細いあぜ道の両端に並ばれようものならどこに連れていかれるのかという気分になります。
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雑。フェアリーリングはキノコの環状発生のみにあらず、芝生上の環状変異もそれに当たります。発見したら決して踏み込まないこと。運が良ければ(悪ければ)その晩に妖精さんから舞踏会のご招待が、とパーマー・キンボール『はるかな幸福の国』(1902)の一篇「ベッシー・ベル」は始まるのであります。
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名前を出すだけで魔除けになる植物としては例の "Parsley, Sage, Rosemary and Thyme" も有名。日本だと「くわばら」とかになりましょうか。面白いのであります。
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雑。例の「妖精と靴屋さん」のお話では、エルフたちがたいてい妙な髪形で描かれるのです。どうもこれは「好機」の前髪を表しているらしく、逃してしまえば二度とつかまえられないという教訓なのでしょう。目に触れることのない小さなチャンスなり、と。絵はパムリー読本(1918)から。
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雑。グランヴィルの魔女論を拾い読みした少女が独身の伯母を魔女だと思い込むという事案。ラム姉弟の『レスター夫人の学校』(1809)にある一編ですが、デント版(1899)のウィニフレッド・グリーンの挿絵はなんとも美しいのであります。意外な形で心に残る読書の風景なり、と。
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刃物を貰う際は銅貨の一枚でも渡して購入した形式にするとのこと。借りたナイフを返す際のジョークは「隣の空き地にーー」レベルでよいそうです。ゆりかごの底の部分にナイフを取り付けて妖精よけにする話もあります。
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なにやら「さるかに合戦」と今時のコンプライアンスが話題になっているような。  明治時代に英訳された「猿蟹合戦」が面白いのであります。一匹の猿と一匹の蟹の諍いが臼や蜂といった他家を巻き込む「合戦」となり、形勢不利となったカニ側が偽りの和平を提案ーー
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タマゴに関する伝承 女子が複数名、暖炉の前にて着座し、それぞれタマゴを炎の前に置く。熱によってタマゴが割れると持ち主の女子が席を離れてタマゴの向きを変える。そのすきに将来の伴侶が家に入ってきて空いた椅子に着座する。結婚前に人生を終えるなら二頭の黒犬が棺を担いで出現して占拠するーー
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今夜は満月とのことで再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…